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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
300/407

205話・キーとなる言葉・・・

お疲れ様です・・・。


ちょいと事故に巻き込まれ首を捻挫した緋色で御座いますorz


って言うか・・・。

今年・・・全然ツイてない><


一度厄払いに行かねば・・・と、思う今日この頃。


しかも今回の205話の告知・・・。

したと思っていたらしてなかったっ!?

で、結局アップする30分前に告知って・・・


・・・やれやれ。


まぁ~そんなこんなで色々とありますが、

今回も楽しんで頂けると嬉しい限りです。



それでは、205話をお楽しみ下さい。

悠斗は『擬体』に入る為の『キー』となる言葉を考えている間、

ヴァマントは念話を通じて『準備』を済ませ、

『胡坐』をかいて思考の泥沼に陥っている悠斗を眺めつつ、

『玉座』に座った時だった・・・。


『ガラっ』と『玉座』の後方で瓦礫が落ちる音が聞こえると、

ヴァマントは悠斗を見据えたまま口を開いた・・・。


「・・・遅かったわね?」


その一言に『カチン』と来た『サンダラー』は、

烈火の如く怒り始めた。


「姉ちゃんっ!?その言い草は何だよっ!?

 俺は冥界の王なんだぜっ!?

 その王に何やってくれてんだよっ!」


「フン・・・。

 お前が敬愛すべき姉にあんな物言いをするからよ?

 そんな男が此処のトップって・・・

 ふざけるのも大概にするのね?」


「・・・姉ちゃ・・・いや、貴様いい加減にしろよ?

 姉だと思って黙っていれば調子に乗りやがって・・・」


『サンダラー』は我慢の限界に達し、

身体中から『冥界の神力』を溢れさせ臨戦態勢を整えると、

それに呼応するようにヴァマントも『玉座』に座りながら、

そのグラマラスな身体に『冥界の神力』を纏わせ始めた・・・。


「・・・ヤるのなら・・・相手するわよ?」


「・・・いい度胸してるじゃねーか?

 その傲慢な鼻っ柱・・・へし折ってやるぜ・・・」


「・・・ほう。少しは言うようになったわね?

 丁度いい機会だからお前を再教育しようかしら?」


「・・・再教育だぁ~?」


「えぇ・・・。世の中には絶対に越えられない・・・

 『壁』ってモノが存在するって事をね?」


『スクっ』と『玉座』から立ち上がったヴァマントは振り返り、

苛立ちのピークを迎えたサンダラーと睨み合い対峙した・・・。


「お前とはどの道、決着を着けなければと・・・

 俺はそう思っていたところだ。

 いい機会だから・・・『決着』・・・着けようぜ?」


「フっ・・・雑魚が・・・」


互いに身構え身体中から『冥界の神力』を溢れさせ、

サンダラーが『行くぜーっ!馬鹿姉ーっ!』と叫び、

ヴァマントが『かかって来なっ!クソ雑魚ーっ!』と、

大声を張り上げた時だった・・・。


『お前らっ!五月蠅いんだよっ!

 もう少し静かにして居られねーのかよっ!』


『っ!?』


ヴァマントとサンダラーがまさに衝突仕掛けた瞬間、

あからさまに不機嫌そうな表情を浮かべ立ち上がった悠斗が、

怒声を発したのだった・・・。


「・・・お、おまっ」


「ぼ、坊・・・や?」


「・・・まじでお前ら・・・うるせーよ」


『んなっ!?』


凄まじいまでの威圧を放つ悠斗に、

『冥界の王と女帝』はその迫力に押し黙ってしまったのだった。


そして頭を左右に振ったサンダラーは悠斗に睨みを利かせると、

『・・・おい人族、誰に対して口聞いてんだ?』と威圧して見せた。


「・・・お前だよ、お前。

 俺は今、すっげー悩んでんだよ・・・。

 冥界の王・・・なんだろ?

 ちょっとはその『王』に似合う器の大きさを見せろよっ!」


「なっ!?」


悠斗の言葉に思わず呻いてしまったサンダラーに、

突然『あぁ~はっはっはっ!』とヴァマントが大笑いし始めた。


「なっ!?何だよっ!?姉ちゃんまでっ!?」


「はっはっはっ!

 おい・・・愚弟・・・聞いただろ?

 お前はもっと『王たる器』を鍛えろってさ~♪」


「・・・う、うるせーよっ!

 何が『王たる器』だっ!ふざけるなっ!」


顏を真っ赤にしながら抗議する『冥界の王』に、

ヴァマントは『ニヤニヤ』と笑みを浮かべていた。


「・・・ちっ!どいつもこいつもっ!」


吐き捨てるようにサンダラーのこぼれ出た言葉に、

悠斗は『・・・ぶっ殺すぞっ!』と呟いていた・・・。


「・・・ぶっ、ぶっコロっ!?

 おまっ、お前ぇぇぇっ!?」


悠斗の一言にブチギレたサンダラーは、

青筋を立てながら襲い掛かろうとするも、

それは顔が『ニヤ』けたヴァマントによって止められた。


「ま、まぁ、まぁ~・・・プッ・・・プププっ」


「・・・お、お前らぁぁぁっ!」



そんな時だった・・・。


突然大きな扉から『コンコン』と小さな『ノック音』が聞こえると、

別のメイドに連れられて1人の男が入室して来た・・・。


「ヴァマント様、サンダラー様、

 お客様がご到着されました・・・」


「・・・来たか」


何事も無かったかのように振舞ったヴァマントは、

緊張した面持ちの男を手招きした。


すると呆気に取られたサンダラーが、

『ブツブツ』と何かを言いながらも、

ヴァマントの横に並ぶと小声で問いかけた。


「・・・姉ちゃん、あの男は?」


「あぁ、あの男は生前坊やと戦った4本角の・・・鬼よ」


「・・・あぁ~、確か姉ちゃんが気に入ったとかで、

 新たな命を与えたヤツだっけ?」


「えぇ、あの鬼はこのまま消滅させるには勿体なくてさ~、

 何かと役に立ちそうだから生かしたのよ」


そう小声で話している間に呼ばれた男・・・。

『虎恫』が『胡坐』かいて座り込む悠斗を横目で見ながら、

『玉座』の前に来ると片膝を着き頭を垂れた。


「・・・ヴァマント様、サンダラー様、

 私に何か御用との事で参上致しました・・・」


頭を垂れる『虎恫』を前にヴァマントは口を開いていった。


「うむ、虎恫・・・。

 わざわざこんな所まで来てもらって悪いわね?」


「いえ、とんでも御座いません。

 『恩』ある御方の役に立てるのなら・・・

 この虎恫・・・。

 全身全霊を以って務めさせて頂きます」


心からそう言ってのける『虎恫』に、

サンダラーは『ほぅ~』と声を漏らした。


するとヴァマントは『虎恫』の頭を上げさせると、

後方で胡坐をかく悠斗を指差しながら口を開いた・・・。


「虎恫よ・・・。

 今から貴様はあの坊やと模擬戦をしてもらうわ」


「・・・えっ!?も、模擬戦・・・ですか?」


「・・・えぇ、何か問題でもあるの?」


「も、問題と言いましょうか・・・何と言いましょうか」


ヴァマントは『虎恫』の歯切れの悪い言葉に首を傾げ、

サンダラーもまた『自信がないのか?』と尋ねた。


すると『虎恫』は首を大きく左右に振ると、

自分の現状を話していったのだった・・・。


「実は・・・私の頭を見てお気付きになられるかとは思いますが、

 私は今・・・。

 鬼としての力は御座いません。

 御覧の通り頭にも鬼としての『力の源』である角が・・・」


悔しそうな表情を浮かべそう言った『虎恫』に、

サンダラーは『・・・角がないな?』と呟くと、

ヴァマントは『ニヤり』と笑みを浮かべた。


「フッフッ・・・。

 鬼の力がなくなっただと?」


「・・・はい」


「馬鹿な事を申すな・・・」


「・・・えっ?」


「貴様の鬼の力は消えてはおらん」


「き、消えて・・・いない?」


「あぁ・・・、そんな勿体ない事をこの私がするはずないでしょ?」


「・・・ど、どう言う?」


頭に『?』を浮かべた『虎恫』に、

ヴァマントは笑みを浮かべながら説明していった。


「貴様の鬼の力は消えてはいないわ・・・。

 その力は貴様の奥底に眠っているだけなのよ?」


「・・・?」


「貴様が強く力を望めば・・・

 鬼の力が発現し再び『3本角の鬼』として、

 その力を遺憾なく発揮できるわ」


ヴァマントの言葉に・・・。

『さ、3本角?』と首を傾げると、

『玉座』に座ったヴァマントは『ニヤり』と笑みを浮かべた。


「わ、私が・・・さ、3本角ですかっ!?

 そ、そんな実力など・・・私にはっ!?」


やや興奮気味に声を挙げた『虎恫』に、

ヴァマントは更に話を続けた・・・。


「貴様の実力はその域に達しているのよ・・・。

 だから私は貴様に似合うよう『角』を減らしただけ・・・

 そんな大した事をした覚えはないわ」



※ 鬼の力はその角の本数によって決まる・・・。

  1本角は最強かつ希少であり、

  その個体数もよく知られてはいない。


  それは何故か?

  ある程度の実力を持つ『鬼』はその姿を変化させ、

  角の本数などを『擬装工作』出来るからである。


  それ故の・・・個体数が不明なのである。



ヴァマントの言葉に虎恫は勢いよく頭を下げると、

『・・・感謝』と言葉を漏らしたのだった。


再び頭を上げるよう言われた虎恫は再び説明を受けると、

未だに苦悩する悠斗に視線を向けた。


「・・・あいつ一体何やってんだ?」


そう言って再び視線をヴァマントへと向けた時、

苦笑いを浮かべた『女帝』と『王』はその説明をした。


「・・・と、言う訳で、あの坊やは未だ悩み中なのよ」


「・・・・・」


「まぁ~お前が言葉を失うのもわかるぜ。

 生前とは別人のようになっているみたいだからな~?」


サンダラーはそう言いながら・・・

いつの間にか手に持っていたファイルに目を通すと、

『生前』の悠斗と今現在目の前に居る悠斗を見比べていた。


「・・・ほんとに同じ人族なのかよ?

 今でも信じられないぜ・・・」


そんな言葉を漏らしながらサンダラーはそのファイルを閉じた。


「ま、まぁ~今の坊やは姿形はあれど魂だけの存在・・・。

 だから状況や忖度など関係なしに言葉を発しているだけ。

 条件反射で坊やの魂がそう言っているだけなんだけど・・・

 まさかここまでとはね~・・・」


『やれやれ』と言った雰囲気を出していると、

その悠斗は突然声を挙げた。



『よしっ!決まったっ!』と歓喜の声を挙げた悠斗は、

その目付きの悪い瞳を輝かせながら、

顏を引き攣らせるヴァマントに声を掛けた。


「ヴァマントっ!『キー』となる言葉が決まったぞっ!」


「・・・あっそ」


気だるさを見せながらそう言ったヴァマントを気にする事もなく、

悠斗は子供のようにはしゃいでいたのだった・・・。


「・・・ほんとこの坊やってマイペースよね~?

 何だか色々と考えるのがバカらしくなって来たわ・・・」


「・・・同感だな」


「・・・あはは」


『女帝』と『王』がそう愚痴る中、

虎恫は嫌な汗を流しながら笑うしかなかった。


そして悠斗は『次はどうするんだよ?』とぶっきら棒にに尋ねると、

ヴァマントは再び『やれやれ』と言いながら、

渋々『玉座』から立ち上がった。


「しかし坊や・・・時間かかり過ぎでしょ?」


「こう言うの苦手なんだよ・・・」


「・・・あっそ」


素っ気なく答えながら悠斗の前まで辿り着いた時だった・・・。


再び大きな扉が『コンコン』と『ノック音』が聞こえると、

扉から現れたのはヴァマントの用事を済ませたライトニングだった。


「ヴァマント様・・・只今戻りました」


「うむ、例のモノは?」


「はい、滞りなく・・・」


「・・・そうか」


ヴァマントとライトニングの会話に首を傾げた悠斗だったが、

気持ちは既に『専用』となった『擬体』に向けられていた。


そしてヴァマントから状況を説明されたライトニングは、

『ユウト様・・・少し宜しいですか?』と声を掛けられた。


「・・・ライトニングさん、どうかしたのか?」


「はい、実はその擬体にお入りになる前に、

 少しお話しておく事が御座いまして・・・」


悠斗は『話って?』と尋ねると、

ライトニングは主の『注意事項』を口にしたのだった・・・。


『・・・ユウト様。

 その擬体の『腕』・・・飛びませんけど宜しかったでしょうか?』


「・・・はい?」


「・・・ですからその擬体の『腕』

 飛びませんけど宜しかったでしょうか?と、

 私はお聞きしたのですが?」


「・・・えっと~」


頬を『ポリポリ』と掻きながら悠斗は少し考えると、

『・・・腕って飛ばすのが普通なのか?』と尋ねた。


「い、いえ・・・普通ではないのですが、

 この擬体を譲り受ける前に我が主が、

 『腕・・・飛ばないけどいいのか?』と、そうおっしゃられて・・・」


悠斗は軽く目を閉じると『えっと~』ともう一度リフレインさせ、

目を開けるとライトニングにこう言った・・・。


『大丈夫ですよ、ライトニングさん。

 俺・・・『ドリル派』なんで・・・』と笑顔でそう答えたのだった。


するとライトニングは・・・

『なるほど♪では問題御座いませんね?』と返すと、

悠斗は親指を立て笑顔を向けながら『問題なしっ!』と答えたのだった。


その様子を見ていた者達は・・・。


『な~に・・・それ?一体どんな会話なのよ?』と、

 ヴァマントは訝し気に声を漏らし・・・。


『・・・兄貴は腕を飛ばすのに命賭けているからな』と、

サンダラーは満面の笑みを浮かべ・・・。


残る『虎恫』は・・・。

『・・・謎過ぎる』と、首を傾げていた・・・。



そんな連中を他所に悠斗とライトニングの話は続いた。

そしていよいよ『悠斗専用の擬体』に入ろうとした時、

ヴァマントは『ちょっといいか?』と悠斗に声を掛けた。


「・・・今度は何?」


「坊やに話しておく事がある」


「・・・またかよ・・・それで?」


『今から・・・』とヴァマントがそう口を開こうとした時、

悠斗が表情を変える事無くこう言った・・・。


『・・・あぁ~、虎恫と戦えって事か?』


「・・・えっ?」


「いや、だから・・・。

 そこに居る虎恫と戦えってんだろ?」


「・・・あ、あぁ、そう・・・なんだか・・・。

 坊や・・・どうしてわかったの?」


『ふぅ~』とやや呆れ気味に悠斗が溜息を吐くと、

『俺が居る時にこいつを呼んだって事は、そう言う事だろ?』と、

薄く笑みを浮かべながらそう言ったのだった・・・。


ヴァマントは少し口角を上げると『その通りよ』と答え、

背後で茫然としている虎恫に声を掛けた。


「虎恫・・・。

 これからお前はこの坊やと『模擬戦』をしてもらう」


「・・・はっ」


『だがその前に・・・』とヴァマントがそう言うと、

ライトニングに目配せをし頷くと、その話の続きをして行った。


「ユウト様・・・その擬体に入られる前に少し・・・

 場所を変えましょう」


「・・・場所?」


悠斗が不思議そうにしているとヴァマントに一礼し、

ライトニングは(おもむろ)に手をかざした。


すると『螺旋状』に空間に穴が開くと、

擬体を担ぎ悠斗に『まずこちらへ・・・』と促した・・・。


悠斗は『・・・わかった』と答えその中へと入ると、

ヴァマント達へ『少しお待ちを・・・』と告げ、

2人は姿を消したのだった・・・。



~ とある異空間 ~


『螺旋状』の渦の中から出たその場所は、

一面に花が咲き乱れたとても美しい場所に出た。


『・・・此処は?』と尋ねる悠斗にライトニングはこう告げた。


『此処は我が主が亜空間に創りし国で御座います』


「・・・国?」


「はい、勇者の国で御座います」


「勇者の国って・・・そのまんまなんだな?」


「はい・・・。

 何でもいちいち考えるのが面倒だとおっしゃいまして・・・」


「・・・にゃるほど♪」


とても優しい表情でそう話すライトニングに、

悠斗は『主って人はいいヤツなんだろうな~?』と思っていた。


草花の香りと優しい風が悠斗を包む中、

ライトニングは『擬体』を座らせた状態で置くと、

悠斗に『・・・さぁ』と促した。


『わかった』と返答した悠斗は『擬体』の正面に立つと、

手をかざしながら『キー』となる言葉を口にした。


『・・・憑依』


『ビカァーっ!』と一瞬激しい『赤銅色の光』を放つと、

悠斗の『魂』はその『擬体』の中へと吸い込まれていった・・・。


(この感覚は何だっ!?)


そんな感覚に捕らわれながらもその違和感が収まるのを待つと、

悠斗は妙にリアルな草花の匂いと風を感じ目を開けた・・・。


そして辺りを『キョロキョロ』とした後、

自分の両手を見つめ指を動かすと、

『これが擬体の感覚か・・・』と悠斗は呟いた・・・。


その様子を見ていたライトニングはその足を進めると、

『擬体』の中へと入った悠斗の肩に手を置き話し始めた・・・。


「ユウト様、1つ質問があるのですが宜しいでしょうか?」


「・・・質問?別にいいけど?」


「『キー』となる言葉を何故『憑依』と?」


ライトニングの質問に悠斗は『別に深い意味はないけど』と話し、

少し落胆した表情をライトニングが浮かべるのを見ると、

『やれやれ』と言ったポーズをしながら話していった・・・。


「まぁ~俺は元々ネーミングだとかセンスもないし、

 あまり考え付かなかったんだけどさ~

 『合体』やら『融合』・・・まぁ~その他にも色々と考えたけど、

 今の俺は『魂』だけの状態だから『憑依』の方がいいと思ったんだ」


「なるほど・・・そう言った意味合いがあったのですね?」


「あぁ、だから深い意味はないと言ったろ?」


「ほっほっほっ♪

 お許し下さいユウト様・・・。

 私はただ貴方様に興味があっただけなのですよ♪」


「きょ、興味・・・?」


そう笑顔で答えたライトニングに何故か悠斗は『ドン引き』し、

その執事の服装をした男から少し遠ざかったのだった・・・。


「・・・ユウト様?」


「い、いや・・・ライトニングさん・・・。

 俺・・・そっちの趣味はないんだけど?」


「・・・はい?」


顏を引き攣らせる悠斗に考えを深めていくと、

ライトニングは『あぁ~なるほど♪』と笑顔を向けた。


「ユウト様・・・ご安心を・・・。

 私もそちらの趣味は御座いませんので♪」


『・・・じー』


「ほっほっほっ♪本当ですよ?

 いい加減その疑いの目を止めて頂きたいのですが・・・?」


『・・・わ、わかった』と一応警戒を解いた悠斗に、

ライトニングは笑顔を向けるとこの『擬体』の操作方法を説明した。


「・・・さて、俺に上手く『擬体』を操る事が出来るか・・・だな?」


「では、今暫く練習なさってから『模擬戦』を致しましょう。

 その方が実力も計れますからヴァマント様も納得されるでしょう」


「・・・すまない」


「いえいえ♪

 それでは私は一度戻りその旨をお伝えするとしましょう」


「宜しくお願いします」


「はい♪では行って参りますので、

 ご存分に練習なさって下さいね」


「はいっ!」


『ブウン』と『螺旋状の穴』を開いたライトニングは、

悠斗に一度お辞儀をするとその中へと消えて行ったのだった。



そして悠斗は・・・。


「さてっと・・・いっちょやりますか・・・」


やや口角を上げた悠斗は軽くランニングを始めると、

次第にそのペースを上げ、

この『擬体』の特性を知る為様々な動きをして行くのだった・・・。







ってな事で・・・。

今回のお話しはいかがだったでしょうか?


因みに・・・。

既に207話まで書き上げておりますっ!

仕事脳から切り替える為に『小説』を書いていたので、

207話まで書き上げる事が出来たんですよw


普段からやればいいんだけど・・・無理w



ってなことで、緋色火花でした。



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― 新着の感想 ―
[一言] 悠斗がネーミングで悩むとか擬体の腕が飛ばないとか。 シリアスな中にこういうコメディ展開があるの、好きです♪ しかし悠斗とユウナギって、ただ同じ作者のキャラがオマケで登場するというレベルでは…
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