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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
外伝・壱
289/404

25話・日本・死闘・前編

お疲れ様です。


今回から『いちかと英二』のお話となり、

『前中後編』となります。


楽しんで頂けたら幸いです。


現在『後編』を書いている途中ですが、

早目に書き上げようと思います^^


・・・仕事が詰まっているものでして・・・orz



それでは、25話・前編をお楽しみ下さい。



時間は少し戻って此処は『いちかと椿鬼と黒蝶』が睨み合い、

緊迫した時間が流れていた・・・。


不敵な笑みを浮かべた『全身タトゥーだらけの椿鬼』が、

高熱によってフラフラになっている『いちか』に興味深々だった・・・。


「おい人族・・・いや、人間・・・。

 お前の名は?」


「・・・私の名っ!?」


突然そう問われた『いちか』は驚きの表情を浮かべた。


「な、名前って・・・どうしてそんな事を聞くのよ?」


「いや~だってさ~?

 私が『鬼』だとわかっていて戦いを挑もうってんだから、

 興味を持たない方がおかしいでしょ?」


そう言いながら『へらへら』と笑みを浮かべる『椿鬼』に、

やや後方に居た『黒蝶』は『はぁ~・・・』っと溜息を吐いていた。


「ちょ、ちょっとっ!黒蝶っ!?

 どうしてあんたが溜息なんて吐くのよっ!?」


顏をやや引き攣らせた『椿鬼』が怒って見せると、

『やれやれ』と言ったポーズを『黒蝶』は取って見せたのだった。


「・・・くだらないわ」


「・・・はぁ~っ!?」


「だって・・・貴女はあの女をこれから殺すのでしょ?

 だったら『名』を聞いても意味なんてないでしょ?」


そっぽ向きながら興味なさげにそう言うと、

『椿鬼』のこめかみが『ヒク』ついた。


「・・・意味ならあるんですけど~?」


「・・・あるの?」


「勿論よっ!だってさ~・・・

 この『人間』は私の名を刻んで死ぬのよ?

 だったらこの女の『名』くらい・・・聞いておいた方がよくない?」


満面の笑みを浮かべた『椿鬼』は楽し気にそう言うのだが、

『黒蝶』は『・・・どうでもいいわ』と軽くあしらって見せた。


そんな態度の『黒蝶』に『椿鬼』は不満顔を見せるも、

『いちか』に向き直ると『名乗り』を上げた。


「私の名は『椿鬼っ!』混じりっ気なしの生粋の『鬼族』さ♪」


そう言いながら自分の胸元に親指を向けながら、

その風貌とは裏腹に清々しささえ感じられた・・・。


その余りにも潔さに、

『いちか』も笑みを浮かべながら名乗って見せたのだった。


「・・・私の名は・・・いちか・・・。

 川崎いちかっ!

 『魔を狩る一族』に仕える超絶美女剣士よっ!」


「・・・・・」


「・・・・・」


刀を抜きながらそう『名乗り』を上げた『いちか』に、

『黒蝶』は『やれやれ』と言ったポーズを見せ、

『椿鬼』は予想の斜め上を行く言葉に『キョトン』とした。


「・・・あ、あれ?」


そして『いちか』が思っていた反応を見せない2人に、

理不尽ながらも逆ギレして見せたのだった・・・。


「・・・な、何よっ!?

 あ、あんたが・・・名乗れって言ったんじゃないっ!?

 名乗ってあげたんだからそれなりのリアクションをしなさいよっ!

 ス、スルーされるこっちの身にもなれってのっ!」


「・・・そ、そう・・・ね。

 た、確かにそれはこちらが悪かったわ・・・ごめん。

 私の予想の斜め上を行ったものだから・・・

 正直・・・びっくりしちゃったのよ」


数回瞬きをした後『椿鬼』がそう言うと、

『黒蝶』は右手で顔を覆いながら『真面目に答えなくていいわ』と、

再び溜息を吐いたのだった・・・。


そんな言葉が『椿鬼』の耳に届いていないのか、

口角を楽し気に上げながら口を開いていった・・・。


「いいね~・・・いちか・・・。

 これから私とあんたは『命』を賭けて戦う。

 先程の剣技といい体術といい・・・

 いちか・・・あんたには『センス』を感じるわ」


「そりゃど~も・・・」


『椿鬼』から突然誉められた『いちか』は、

眉間に皺を寄せながら『悠斗』のようにそう答えると、

『さぁ~て・・・殺り合いましょうか~♪』と、

『椿鬼』は告げてきた。


「・・・そうね」


『バキっ!ゴキっ!』と・・・

『椿鬼』は拳を鳴らしながらゆっくりと歩み出し、

その堂々した態度に風格さえ感じた。

 

それに呼応するように『白鷹』を構えた『いちか』は、

『進化』の為、高熱に苦しめられながらも呼吸を整えていた。


『スゥ~・・・ハァァァァ~・・・』


ゆっくりと歩み寄る『椿鬼』は『いちか』から伝わる『剣気』に、

『ブルブルっ!』と武者震いが走り、

これから先の戦いに胸が高鳴っていた・・・。


(・・・このいちかって女・・・いいわね~♪

 私を『殺す』と言う殺気が『ヒシヒシ』と伝わって来るわ♪

 勝てないと分かっていてなお・・・この気迫・・・

 たまらないわね~♪)


高揚が最高潮を迎えた『椿鬼』は笑みを浮かべ、

『・・・行くわよ?』と告げると、

『いちか』も同様に笑みを浮かべ『・・・来なさいよ』と答えた。


「気に入ったわっ!いちかぁぁぁっ!」


「別に嬉しくないわよっ!椿鬼ーっ!」


互いの緊張がピークを迎えると、

2人同時に駆け出した・・・。


「ヒャッハァァァっ!」


「はぁぁぁぁぁぁっ!」


『椿鬼』はやや顔を赤らめながら『いちか』に向かって飛び上がると、

空中で一回転しそのまま右足で『踵落し』を繰り出した。


「まずは先制のいっぱぁぁぁつっ!」


「うわっ!?」


『ドゴーンっ!』


『ザザァァァ』


『椿鬼』の放った『踵落し』は地面を穿つと、

間一髪躱した『いちか』は地面を滑りながら距離を取った。


「フフフっ!やるね~・・・いちか~?」


「ふんっ!そんなモノがこの私に当たる訳ないでしょっ!」


「へぇ~・・・言うね~♪

 私の見立て通り・・・あんた『センス』あるわ♪」


「ふんっ!あんたに言われても全然嬉しくないわよっ!」


「あ~ら・・・悲しいわ~」


「・・・キモっ!」


『椿鬼』の減らず口に『いちか』はキレ気味にそう答えると、

再び同時に駆け出した。


「ガンガン行くから気合入れてよねっ!」


「鬼だからって余裕かましてるとっ!ぶった斬るよっ!」


2人はそう叫び合いながら本格的に『接近戦』へと移行した。



『ヒュンっ!』


「そんな剣筋じゃ当たらないわよっ!

 うぉりゃっ!』


『ブオンっ!』


「そんな生ぬるい拳が当たる訳ないでしょっ!

 もう一度修練やりなおしたらっ!?」


『ヒュンっ!ヒュン、ヒュンっ!』


『言ってくれんじゃないっ!?

 ほらほらっ!もっと『剣速』を上げなさいよっ!」


『ブオンっ!シュっ!ブオンっ!』


「・・・あんたこそっ!一体どこ狙ってんのよっ!?」


『いちか』の攻撃を余裕を見せながら『椿鬼』は躱し、

そして『椿鬼』の『拳』を笑みを浮かべながら『いちか』も躱していた。


『攻防一体・・・』

互いの『気迫と気迫』がぶつかり合い、

それを見ていた『黒蝶』も真剣な眼差しを向けていた・・・。


(・・・いちかさん、思っていた以上に中々やりますね?

 少々貴女の事・・・見誤っておりました・・・。

 私はてっきり・・・『悠斗さん』に纏わりつく、

 ただの『金魚の糞』かと思ってましたから・・・正直驚きました)


興味深そうに『黒蝶』は『いちか』を見ていると、

その『いちか』の動きが徐々に悪くなっているのを感じた。


「ヘイヘーイっ!いちかっ!?

 もう疲れちゃったのかしらーっ!?」


「くっ!ば、馬鹿な事言ってんじゃないわよっ!?

 まだまだ余裕だってーのっ!」


「ほぅ~・・・そりゃ~楽しみだね~♪

 オラオラァァァァっ!」


先程まで笑みを浮かべながら躱していた『いちか』だったが、

高熱に苦しんでいる分・・・不利な状況へと追い込まれて行った。


(くっ!し、視界が・・・ぼ、ぼやけて・・・きた・・・。

 こ、このままじゃ・・・)


この不利な状況に顏を顰めた『いちか』は、

次第に『紙一重』で『椿鬼』の『拳』から逃れるようになっていた。


「オラァァァァっ!」


『シュっ!』


「くっ!」


大振りとも思える『椿鬼』の拳を躱し損ねた『いちか』は、

その左頬に『擦過傷』の傷を負った。


その『ヒリヒリ』とする痛みを感じながらも、

『椿鬼』から伝わる『気迫』を頼りに対処して行くしかなかった。


(ちっ!こ、こんな状態じゃなければこんなヤツっ!

 全くもぉーっ!いつになったら『進化』するのよっ!?)


そんな時だった・・・。


『ポーン』と『いちか』の頭の中でそんなお気楽な音が響くと、

抑揚のない音声が頭の中で流れた・・・。


{進化まで残り10分}


「う、嘘でしょっ!?まだそんなに時間がっ!」


頭の中に流れて来た音声に、

『いちか』は戦闘中ながらも声を挙げてしまった。


そしてその声に険しい表情を浮かべた『椿鬼』は、

『ピタリ』とその攻撃を止めてしまったのだった・・・。


「・・・ど、どうして攻撃して来ないのよ?」


その『いちか』の問いに『椿鬼』はあからさまに不機嫌な表情を浮かべ、

静かに睨みつけていた。


「・・・どう言うつもり?」


「・・・な、何がよ?」


「いちか、あんたは一体何を隠しているのよ?」


「べ、別に・・・あ、あんたが気にする事ないでしょ?」


「気にするに決まってんでしょっ!?

 折角2人で胸が高鳴るような『死闘』をしているってのさ~?

 どう言う事か説明しなよ?」


「何でもないってーのっ!」


「・・・ちっ」


『いちか』の言葉にそう舌打ちした『椿鬼』は、

先程とは打って変わって荒々しい『青い鬼の気』を溢れさせていた。


その『迫力』に『いちか』は『ごくり』と喉を鳴らすも、

『椿鬼』の眼光が荒々しく光っていた。


「・・・もういいわ」


「・・・?」


『椿鬼』がそう言い捨てた時だった・・・。


『ドンっ!』と空気の振動が『いちか』に届く暇もなく、

見えない『衝撃波』によって『いちか』の頭が後方へ仰け反った。


「ぐはっ!?」


「・・・・・」


「い、今のは・・・一体っ!?」


『クラクラ』する頭を押さえながら視線を『椿鬼』へと戻すと、

『いちか』の『鼻』から『ポタリ』と血が一滴・・・落ちて行った。


「・・・あ、あれ?

 ど、どうして・・・血が?」


鼻を拭った『いちか』の手の甲に、

その血が付着していた・・・。


そして再び『ドンっ!』と『衝撃波』が伝わると、

『いちか』の腹部に衝撃が走り、

思わず腹を抱え蹲ってしまったのだった・・・。


「う、嘘・・・で・・・しょ?

 椿鬼は一体・・・わ、私に・・・何を・・・?」


顏を上げた『いちか』が『椿鬼』をぼやけた視界で目を凝らすと、

前へと突き出されていたその『拳』が、

『キラリ』と一瞬光ったのと同時に強烈な打撃がその顔面に直撃した。


「ぐぁっ!」


突然の痛みに一瞬意識が飛びそうになったのだが、

ぼやける目で捉えた『椿鬼』から目線だけは切らなかった・・・。


「・・・つまらない女ね?

 いちか・・・あんたにはがっかりだわ」


そう吐き捨てるように言ったかと思えば、

次の瞬間・・・突き出した『拳』が何度も何度も・・・

『青く光り』その度に『いちか』は呻き声を挙げる事となった。


その攻撃に耐えきれなくなったのか、

漸く『いちか』は膝を折り、荒い呼吸をしながら、

地面に突き立てた『白鷹』にもたれかかっていた・・・。


(あ、あの・・・あ、青いひ、光は・・・

 お、鬼の・・・気・・・だろうけ・・・ど・・・)


身体中に痛みが走る『いちか』はそう結論付けたのだが、

その対処法までは思いも付かなかった・・・。


『ジャリっ』と1歩前へと踏み出した『椿鬼』は、

冷めた視線を『いちか』へと向けると抑揚のない声を出した。


「・・・何の感情も湧かないわ。

 いちか・・・此処で無駄に死になさい・・・」


その言葉に『いちか』の背筋に冷たいモノが走った・・・。


「・・・な、何・・・馬鹿な・・・事・・・」


次第に『いちか』の顔面が腫れ上がり、

それに連れて・・・左目の視界も塞がってしまった・・・。


「・・・くたばりな・・・人間・・・」


『椿鬼』は『いちか』とは言わず、

ただ冷めた声で『・・・人間』と言うと、

まるで『汚物』でも見ているような視線を向けて来た。


「・・・か、勝手な・・・事・・・

 さ、さっき・・・から・・・言ってんじゃ・・・

 言ってんじゃないわよぉっ!

 うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」


そう気合の入った声を挙げながら、

『いちか』は『白鷹』を支えに立ち上がって見せた。


だが『椿鬼』は『ピクリ』とも反応せずただ・・・

先程と同じように『汚物』を見るような目付きも変わらなかった。


「・・・ま、まだ・・・私は・・・負けていない・・・

 あ、あんた程度の・・・お、鬼に・・・

 遅れ・・・をとってしまった・・・と、あっちゃ・・・

 し、師匠に・・・『悠斗さん』に・・・

 か、顔向けが・・・出来ない・・・わよっ!」


地面に突き刺した『白鷹』をそう言いながら引き抜くと、

荒い呼吸を整え始めた・・・。


「・・・『悠斗さん?』

 フンっ!どこの誰だか知らないけど・・・

 あんたは此処で死ぬのよ?

 その現実は変わらない・・・」


そう言いながら『椿鬼』は、

『ボロボロ』になった『いちか』に『拳』を向けると、

『・・・さようなら人間』と呟いた。


『キラリ』とその『拳』が『青い光』を放った瞬間だった・・・。


「うぉぉぉぉぉぉっ!させるかよぉぉぉぉっ!」


「っ!?」


「・・・な、何っ!?」


それは『刹那の瞬間』だった。


『椿鬼』が『青い鬼の気』を込めて放った一撃が、

『ボロボロ』になった『いちか』に届く刹那・・・。


突然飛び出して来た『者』が、

『いちか』を抱えその『一撃』から救ったのだった・・・。


『ドッザァァァァっ!』


「きゃぁぁぁっ!」


「痛っつぅぅぅぅぅっ!」


「・・・・・」


呆気に取られた『椿鬼と黒蝶』。

だがその『男の顏』を知っている『黒蝶』は、

思わず声を挙げたのだった。


「・・・え、英二さんっ!?」


「・・・えっ!?」


その声に驚いた『椿鬼』は『黒蝶』を見ると、

驚いた表情を浮かべている事に、

何度も『英二と黒蝶』を見たのだった・・・。


「こ、黒蝶っ!?

 あ、あんた・・・この人間の事・・・知っているのっ!?」


「・・・え、えぇ」


『黒蝶』の反応に『椿鬼』は詰め寄り胸倉を掴むと、

小さなその身体を浮き上がらせ睨みつけていた。


そんな事にも目も暮れず『英二』は、

『いちか』に声を掛けながら抱き起しその安否を確認して行った。


「痛てててて・・・

 い、いちかっ!お前っ!大丈夫なのかよっ!?」


「え、英二・・・さん・・・?」


視界がぼやけている『いちか』だったが、

その顔が余りに近く・・・そして・・・その声・・・

それが『英二』だとすぐにわかりはしたのだが・・・


それよりも一番『いちか』が気になったのは・・・


「・・・え、英二・・・さん・・・」


「お、お前・・・なんて(ツラ)にっ!?」


「・・・英二・・・さん」


「くっそぉぉぉっ!あの変な入れ墨の『鬼』がやったのかっ!?」


怒り心頭になった『英二』は、

『いちか』の状態に全く気付く様子がなかった。


「・・・英二さん、手・・・どけてもらえます?む


「・・・はぁ?手って・・・?」


『いちか』にそう言われた『英二』は、

自分の手に視線を向けると眉間に皺を寄せそれを見た・・・。


『・・・モミモミ』


「・・・えっと~」


『・・・モミモミ』


「・・・こ、これは・・・ま、まさか・・・あは・・・あははは・・・は?」


「何度も人の胸を揉んでんじゃないわよっ!」


『バチーンっ!』


「ふぎゃっ!?」


『ドサっ!』


突然『いちか』に強烈な『ビンタ』を喰らった『英二』は、

地面に飛ばされ左頬を押さえながら『いちか』に視線を向けた。


「・・・な、何・・・揉んでんですか?」


「・・・え、えぇっと~・・・」


「人の胸・・・何度揉んでんですか?」


「・・・い、いや・・・こ、これは事故でっ!」


顏が腫れ上がった『いちか』の顔がより一層引き攣ると、

『英二』の顏も盛大に引き攣り始めた・・・。


「人の胸を何度も揉んでおいてっ!

 無駄な言い訳するなぁぁぁぁぁっ!」


「ひぃっ!?」


『いちか』がキレて・・・

その『拳』を『英二』に振り上げた時だった・・・。


『いちか』は視界の片隅に捉えた『人影』に、

振り上げた『拳』を『ピタリ』と止めたのだった・・・。


そしてその『人影』を顏を向け正面で捉えると、

それはある方向に対し厳しい視線を向けた・・・『直次』だった。


「誰っ!?・・・って・・・な、直次・・・君?」


「お、おい・・・直次お前一体そこで何を・・・?」


『直次』の不自然な様子に『いちかと英二』は視線を向けると、

『椿鬼』に胸倉を掴まれ宙吊りになっている『黒蝶』の姿があった。


そして『直次』は全身を『プルプル』と震わせると、

込み上げる怒りが爆発し、荒々しく声を発した。


「お、お前ぇぇぇぇっ!

 その手を・・・今すぐ離せぇぇぇぇぇっ!

 うぉぉぉぉぉぉぉっ!」


『刀』を抜いた『直次』は、

『黒蝶』の胸倉を掴む『椿鬼』に向かって駆け出したのだった・・・。




ってな事で、前編終了です。


楽しんで頂けたでしょうか?

もう後数話で『外伝』も終了します。


そしてその後はいよいよ・・・『第三章』となります。

その前に・・・『ベルフリード家』の話が、

2話(予定)ほど続きますが・・・w


『第三章』ですが、

いよいよもう1つのストーリーと絡み合います。

楽しんで頂ければ幸いです。



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 妙な混戦になってきましたね。 もう1つの小説とのからみも楽しみにしています♥︎
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