18話・日本・監視する者と見守る者
お疲れ様です。
先週仕事仲間達とデイキャンプに行ってきました。
真夏かっ!?と思うほどの暑さだったのですが、
やはり季節は秋と言う事なのでしょう。
ありえないほど虫が多く、
特に『カメムシ』の多さに驚きました。
ってな感じで今回は『新キャラ』が登場します。
外伝ではこれからも出てきますので、
宜しくお願いします^^
それでは、外伝18話をお楽しみ下さい。
人化していた『白蛇』と別れた黒蝶は、
直次達の捜索を再び開始した・・・。
『探知っ!』
『冥府魔道の術』を使用すると、
『探知の術』が黒蝶を中心に円形に広がって行った・・・。
(・・・や、やはり直次さん達は何処にも居ない・・・。
そう言えば『白蛇様』は今の私には見つけられないと・・・)
『白蛇』の言葉を思い出した黒蝶は、
傍に控えていた『黒猫』へと視線を向けた・・・。
「『黒猫さん』直次さん達の居場所はわかる?」
『黒猫』にそう問いては見たものの、
こちらを見つめ『ニャ~オ♪』と愛らしく鳴くだけだった。
「・・・どう言う事?
白蛇様はこの黒猫に聞けば・・・そう言って・・・」
険しい表情を浮かべじっと『黒猫』見つめていると、
その黒蝶の眉間に『ぐっ』と・・・皺が寄った。
(そ、そう言えば・・・この『白蛇様』は、
この『黒猫』が私の『補助』を・・・。
と、言う事は・・・?)
そう考えた黒蝶はこちらをじっと見つめる『黒猫』に命じた。
「『黒猫さん』私をサポートしてっ!」
すると『黒猫』は黒蝶を見て『ニャ~オ♪』と鳴くと、
何処かへと向かって駆け出したのだった・・・。
「あっ!ま、待ってっ!」
『ニャオ~ン♪』
黒蝶の声に駆け出しながら振り向いた『黒猫』は、
まるで『着いて来い』と言っているかのように思えた。
「・・・私に構わず走ってっ!」
『ニャオ~ン♪』
『黒猫』は黒蝶に構う事無く、
『時空洞』の元へと向かって行く。
そんな『黒猫』を追いかけて、黒蝶もまたその後を追った・・・。
その頃、合流ポイントに居た『桜達』は・・・。
「え、英二さん・・・実はですね・・・」
そう話を切り出し始めた大介は、
桜達全員の表情に緊張が走ったのだった・・・。
「い、今から1時間前くらいですかね?
『戒斗様』から合流ポイントへと戻ると連絡がありまして・・・」
そう話し始めた大介に『沙耶』内心呟いていた・・・。
(・・・私の悪寒は的中って訳ね?)と・・・。
『沙耶』がそう思う中も大介の話は続いていた。
「戻って来た『戒斗様』にタオルをお渡ししたのですが、
『修一が戻り次第すぐに出る』とおっしゃいまして・・・」
「・・・どうしてだ?
生存者は確保したんじゃないのか?」
『沙耶』は訝しい表情を浮かべそう聞くと、
ワゴンの中に居るであろう『生存者達』へと視線を向けた。
「い、いえ・・・。
実は直次がもう1人・・・『生存者』を発見したのですが、
『戒斗様』の話によると、その『生存者の方』に道案内をと・・・」
「ま、まじかよ?『戒斗』のヤツ・・・一体何考えてんだよ?
大体よ~?万が一その『生存者』に何かあったら、
どう責任を取るってんだよ?」
大介の話に英二は『戒斗』に対して苛立ちを見せるが、
それを諫めたのは『桜』だった・・・。
「いや・・・英二・・・。それは違うわよ?」
「な、何が違うってんだよ・・・?桜さん・・・」
「私達は当然この村の事を何も知りはしない・・・」
「あ、ああ・・・だからってよ?」
「聞けっ!英二・・・。
ゴブリン共に捕らえられたと言う事は、
男なら即処刑・・・。
女なら・・・?」
腕を組みながらそう言って鋭い視線を向けて来る桜に、
英二の喉が『ごくり』と鳴ると・・・
『は、繁殖・・・か?』と震える声でそう言った。
「そう・・・ね。
間違いなく『繁殖』として飼われるでしょうね?」
「・・・ま、まじかよ?」
再び英二の喉が『ごくり』と鳴ると、
桜は『大介』に視線を向け『話の続きを・・・』と促した。
「で、ですからそう『戒斗様』が言われましたので、
俺は急ぎ『戒斗様』の装備の補充を開始したのですが、
それから10分後・・・くらいですかね?
ここに『修一さん』が戻って来られたのです」
「・・・しゅ、修一さんが?
んっ!?修一さんって、誰かと一緒にって・・・
もしかして・・・『直次君』と一緒に居たのっ!?」
「・・・あ、あぁ・・・そうなんだ・・・」
ちょ、ちょっと待ってよっ!大介さんっ!?」
「なっ、何だよ・・・」
「そんな連絡・・・一度も来てませんよっ!?」
「・・・みたいだな」
驚きそう声を荒げたいちかに大介は説明を始めたのだが、
その説明の最後に大介は『戒斗』が分析していた事を話した。
「『戒斗様』の話では・・・。
通信が行えなかったのは、
『何者かの『介入』によるものじゃないか?』と、
そうおっしゃっておりました」
「・・・『介入』って、大介・・・それってまさか?」
顔を引き攣らせながらそう呟いたのは英二だった・・・。
その英二の言葉に『桜達』も頷き確信を持つがふと・・・
いちかにはこんな疑問が生まれたのだった・・・。
「あ、あの~・・・大介さん?」
「・・・なに?」
「『戒斗様』と『修一さん』が~・・・
此処で合流したのはわかりますけど、でも・・・」
そう疑問を呈したいちかに、他の者達も同意のようだったが、
大介はそれについても説明してくれた。
「な、なるほど~・・・流石『修一さん』ね♪」
腕を組み関心して見せるいちかに、
大介は笑みを浮かべながら首を振って見せた。
「いや、それを提案したのは『直次』だよ?」
「ま、まじでかっ!?」
「はい、英二さん・・・。
『修一さん』がそう言ってましたよ?」
「じゃ、じゃ~・・・何か?
俺達が『戒斗達』の後を追おうと思ったら、
『修一』が残したナイフを探せばいいってのかっ!?」
「は、はい・・・。
それに『修一さん』は道の真ん中にナイフを残して置くって、
そう言われていたので、そのナイフを見つければ・・・」
「なるほど・・・そのナイフが在る場所が、
『戒斗達』の居る場所って事だな?」
「はい、『沙耶様』」
そう結論付けた『桜達』は急ぎ装備の補充をし始めたのだった・・・。
そして再び『直次達』を捜索する『黒蝶』は・・・。
『時空洞』へと誘う『黒猫』の後を追っているのだが・・・。
「っ!?く、黒猫さんっ!」
黒蝶の声に『黒猫』が反応し足を止め振り返ると、
『黒蝶』の表情が強張っている事に気付いた。
「・・・『黒猫さん』隠れて」
そう言いながら『黒蝶』は懐から『黒い扇子』を取り出した。
『黒蝶』の指示に従い『黒猫』は樹木の後ろで身を隠すと、
緊張感高まる『黒蝶』の頬を、
糸筋の汗が流れ落ちるのを見ていたのだった・・・。
「そこに居るのはわかっています。
何者なのです?出て来なさい・・・」
『黒蝶』が静かにそう言うと、
その視線の先の空間が僅かに歪んでいた・・・。
「へぇ~・・・まだ『冥府魔道の力』を与えられたばかりなのに、
私の『隠ぺい』がバレるなんて・・・。
『お嬢ちゃん』・・・中々やるじゃない?」
そう楽し気な声がその歪んだ空間がある場所から聞こえると、
その空間が螺旋状に開いていった・・・。
そしてその中から出て来たのは、
長い青髪を後ろで束ねた2ⅿ近い女性だった・・・。
だがそれよりも特徴的なのは・・・
その身体中に『謎の図形と文字が刻まれたタトゥー』が、
見て取れた事だった・・・。
警戒し身構える『黒蝶』にその女性は笑みを浮かべ、
目の前で身構える『黒蝶』を品定めしているように見えた。
「ふーん・・・あんたが『黒蝶』・・・。
『時空洞内』から見ているのとちょっと雰囲気が違うわね?」
その低い声と筋肉質な身体を見ただけで、
『接近戦タイプ』だと容易に想像出来た。
「・・・何者なのです?」
緊張した面持ちでそう問いかける『黒蝶』に、
その女性はニヤりと笑みを浮かべた。
「・・・何者ね~?
まぁ~これでも一応・・・?
『黒蝶ちゃん』の『監視役』みたいなモノね?」
「・・・か、監視役っ!?」
「えぇ、そうよ?」
「どうして私に『監視役』なんて着くのですか?」
その女性はそう話をする『黒蝶』を無視するかのように、
周辺の様子を眺めていると、ふと・・・。
その視線をある樹木へと向け止めた・・・。
その女性の視線の先に気付いた『黒蝶』は、
樹木の後ろに隠れる『黒猫』を気遣うように割って入ると、
再び同じ質問を口にした。
「・・・貴女は何者なのです?」
静かだが『殺気』が含まれる『黒蝶』の物言いに、
その女性は『ピクリ』と顔を引き攣らせた・・・。
「・・・『黒蝶ちゃん』のその目付きは気に入らないけど、
でも・・・その『殺気』は心地いいから今回は見逃してあげる。
だけど・・・次はないからね?」
そう話す女性から溢れ出す『青い気』に、
『黒蝶』はその女性が何者かを理解した・・・。
「貴女・・・鬼ね?」
冷静な口調で話す『黒蝶』に、
『鬼』と呼ばれた女性は笑みを浮かべると、
『中々やるじゃない?』と楽し気にしていた。
「・・・それに似た『気』を何度か見たから」
『椿鬼』から流れ落ちる『青白い気』に、
『沙耶』と似た『鬼の気』を感じ取っての言葉だった・・・。
「へぇ~・・・何度か・・・ねぇ~?
あんた・・・いい度胸してんじゃない?
ふっふっふっ・・・気に入ったわ・・・『黒蝶』」
つい先程まで『ちゃん』付けしていたその女性だったが、
たった今・・・『呼び捨て』に変わったのだった・・・。
「黒蝶・・・私があんたを気に入ったから名乗ってあげる。
私は『御館様』配下の『三本角の鬼』・・・。
名を『椿鬼』・・・宜しくね?」
「・・・『椿鬼』
『御館様』って誰なの?」
「あら・・・?いきなり呼び捨てなのね?
それと『御館様』に関しては、まだ話す事は出来ないけど、
いずれ・・・面通ししてあげるわ」
「・・・・・」
「はっはっはっ!まぁ~いいわ・・・黒蝶。
とりあえずお互いに呼び捨てって事で・・・いいわね?」
『こくり』
静かに頷いて見せた『黒蝶』に、
『椿鬼』は楽し気に笑みを浮かべると話を切り出して来た。
「面通しも終わった事だし・・・
どうして私があんたの前に現れたかを教えてあげる」
「・・・・・」
「まぁ~でも・・・
あんたがこの空間に来てから見ていたんだけど、
あの役立たずの『ヴァンパイア』は置いといて、
黒蝶・・・。
あんた・・・あの『人間共』を利用しようとしているのよね?」
「・・・えっ?
それに『ヴァンパイア』って・・・?」
「あぁ~・・・あんな『屑雑魚共』の事は気にしなくていいわ」
「・・・・・」
『椿鬼』の話に『黒蝶』の目は大きく開かれていた。
それを見た『椿鬼』はニヤりと笑みを浮かべると、
確認するかのように話しを続けたのだった・・・。
「本当はさ~?
あの『人間共』をあんたが確実に『抹殺』出来るかどうか、
それを『監視』する為に見ていたんだけど、
あんたはあの『人間共』を利用しようとしている・・・。
目的の為に・・・ね?
・・・違う?」
『こくり』
『黒蝶』は声に出す事はなく、
先程と同様にただ頷いて見せたのだった・・・。
『椿鬼』は『黒蝶』の反応を見て、
まるで悪戯っ子のように笑みを浮かべると、
『いいね~・・・それ♪』と何故か楽し気だったのだ。
「・・・『人間共』を利用する・・・。
はっはっはっ!流石は『元・人間』ね~?
考える事が陰湿でいやらしい・・・私には無い発想だわ♪」
皮肉・・・ではないようだった。
何故なら『椿鬼』の表情が実に楽しそうにしていたからだった。
そう見えた『黒蝶』は『敵』ではないと判断すると、
『椿鬼』に確認するかのように質問した。
「『椿鬼』・・・。
今回この空間に居る『人間達』を・・・
私は『殺害』するつもりはないわ」
「ふ~ん・・・別にいいんじゃない?
私的にも・・・そっちの方が楽しそうだしね~?
まぁ~それに・・・『御館様』もいつも言ってるわ。
『お前達が楽しいと思う事をやれ』・・・ってね?」
「・・・そう。
なら・・・私の好きにしていいのね?」
「・・・勿論いいわよ?
はっはっはっ!ねぇ~・・・『黒蝶』」
「・・・何?」
「・・・楽しくなりそうじゃない?」
「・・・そうね」
『黒蝶』と『椿鬼』がそう話す中・・・。
その様子を樹木の後ろでじっと見つめている『黒猫』の姿があった。
だがその『黒猫』の見るモノ全ては、
『冥界に住まうある者達』にも筒抜けだった・・・。
~ とある屋敷の一室 ~
その一室に『黒猫』が見ているモノがモニターに映し出され、
一連の様子を『見守る者達』が居た・・・。
「うむ・・・やはりこのような事態になったの?」
そう言ったのは先程『黒蝶』を『我が子』と言った、
『白蛇』だった・・・。
「・・・そうか?
でもこれはこれで別に問題ないだろ?
それにこれも俺達の『想定内』ではないか・・・」
『白蛇』の声に答えたのは『三つ目の真っ黒い犬』・・・。
『黒犬』だった・・・。
「うむ・・・じゃがの?
念の為『主様』には報告せねばなるまいて・・・。
何かあっては我ら、
『四獣』の沽券に関わるじゃろて・・・」
「・・・フンっ!沽券って『白蛇』・・・。
今更気にする事でもないだろ?
俺達は俺達の仕事をすればいいだけだからな?」
「ふっふっ・・・。
相変わらず『黒犬殿』は冷たいの~?
『仕事』と割り切る事は我には出来ぬよ・・・」
「・・・『白蛇」。
お前は昔から甘過ぎるんだよ・・・。
無駄に『人間』に甘い・・・
『冥界に住まう者』として、それはどうなんだろうな?」
「・・・ふっふっふっ。
良きかな良きかな・・・♪
『命在る者』は『儚い』モノじゃて・・・。
それを愛おしむ事が出来ぬのなら・・・
我らに価値はのうなってしまうじゃろ?」
「・・・フンっ!
いつまでも戯言を言ってろっ!」
モニターを見ながら『四獣』がそう話す中、
ふと『黒犬』と呼ばれたモノが辺りを見渡し始めた・・・。
「・・・どうかしたのかの?」
「い、いや・・・そう言えばよ?
あの『赤鳥』野郎は何処へ行ったんだよ?
まぁ~『黒猫』は置いといて・・・。
今日は『四獣』だけの『打ち合わせ』があるはずだろ?」
『黒犬』が苛立ちながらそう言うと、
『白蛇』は『赤鳥』について話しをしていった・・・。
「うむ・・・今『赤鳥殿』はの?
『主様の命』を受け・・・
『冥王様の姉上様』の元へ行っておるのじゃて」
「・・・うげっ!
あ、あの御方の所に行ってんのかよっ!?
俺・・・あの御方が苦手なんだ・・・」
「ふふふ♪
強引な御方じゃて・・・
『黒犬殿』にとってはまさに『地獄』とな・・・♪」
「わ、笑い事じゃないからな?
会う度に撫でて来るんだが・・・あの御方は力加減ってものがっ!
それこそあれだっ!
俺の自慢の毛並みが擦り切れんばかりにだな・・・」
「・・・ふふふ♪」
「笑うんじゃないっ!
痛いのは勿論だがこっちは毛皮がはがれる思いなんだぞっ!?」
そんな会話を交えながら、
『黒猫』が見る様子をモニターを通して見守る『四獣達』
そして見守るそのモニターの中では、
『黒蝶』が再び動き始め・・・。
雑談しつつもその眼光は真剣そのものだった・・・。
そして再び『黒蝶』と『椿鬼』は・・・。
『黒蝶』と『椿鬼』の会話が終わり、
その背後で身を隠す『黒猫』を呼んだ時だった・・・。
背を向け移動しようししていると、
『椿鬼』が声をかけ呼び止めた・・・。
「黒蝶・・・ちょっと待ちな・・・」
「・・・何?
悪いけど私・・・急いでいるから・・・」
振り返る事無く背中を向けたままそう返答する『黒蝶』に、
『椿鬼』は肩を竦ませながら口を開いていった・・・。
「あんたの探す『人間共』は私が預かっているわ」
「・・・えっ!?
そ、それが本当ならっ!どこに居るのか教えてっ!」
『キっ!』と睨みつける眼光に、
『椿鬼』は再び肩を竦ませた・・・。
「そんな目付きするんじゃないわよ・・・」
「いいから・・・早く教えなさい・・・」
鋭い眼光を向ける『黒蝶』からは、
『青く揺れる魔道の力』がゆらゆらと立ち昇っていた。
「へぇ~・・・あんた、また強くなったわね?
流石・・・『人間辞めた』だけはあるわ・・・」
少し首を傾げた『黒蝶』だったが、
その眼光を鈍らせる事もなく、『椿鬼』に対し『威圧』し始めた。
『無言の威圧』に『椿鬼』は『・・・フっ』と笑みを浮かべると、
呆れたように話し始めていった・・・。
「あんた・・・。
血気盛んに突っ走るのは別にいいんだけどさ~?
『時空洞』が開いた後・・・一体どうすんのさ?」
「・・・どうするって・・・それは・・・」
鈍らせる事無く『椿鬼』に眼光を向けるも、
その言われた言葉に『黒蝶』は『・・・あっ』と声を漏らした。
「・・・気付いたようね?」
「・・・え、ええ」
『椿鬼』が言わんとする事に気付いた『黒蝶』は、
顔を顰め沈黙してしまったのだ・・・。
(た、確かに言われてみれば・・・
見つけたところで一体どうやって・・・?)
苦悩する『黒蝶』に『椿鬼』はある提案を持ちかけた・・・。
そして『椿鬼』が持ち掛けた提案とはこうだった・・・。
『黒蝶』はその姿を変え『茜』となり、
『村の入り口』へと戻り『人間共』を呼びに行く・・・。
その間に『椿鬼』は『時空洞』から『直次達』を解放し、
眠った状態で『簡易的な檻』へと入れ『黒蝶達』の到着を待つ。
この時、『直次達』の記憶を操り、
『ゴブリンメイジ』の魔法で昏倒し、捕らえられた事にする。
そして『黒蝶達』が到着した後、
『椿鬼』が再び『時空洞』を開き・・・
数体の『ゴブリン』と1体の『ゴブリンメイジ』・・・
そして大型種である1体の『トロール』を出現させる。
この4つの提案をすると、少し考えた『黒蝶』は、
『・・・いいわ』と承諾したのだった。
「まぁ~あんたの正体が『黒蝶』だとバレちゃまずいでしょ?
だからちょっと面倒だけど・・・
この作戦の方があんたにとってリスクは少なくなるわね」
「・・・そうね」
『黒蝶』がそう言うと『椿鬼』の顔をじっと見つめていた。
その視線に気付いた『椿鬼』は顔を少し引き攣らせていた。
「べ、別に何かを企んでいるんじゃないわよ?」
「・・・わかっているわ」
「じゃ、じゃ~どうして私を見ているのよ?」
「それは・・・貴女が・・・。
『人間達』の『記憶操作』なんて出来るんだ?って、
ただそう思っただけよ?」
『黒蝶』の物言いに『椿鬼』の顔が『ピクリ』と引きつったが、
肩を竦めながら話していった。
「あ、あんたね?
私はこう見えて結構『頭を使うタイプ』なのよっ!?
ただの『脳筋女』みたいに言わないでよっ!」
「・・・フフフっ♪
そうね・・・人・・・いえ、『鬼は見掛けに寄らない』ものね?」
「『黒蝶』・・・あんたも笑うのね?
はっはっはっ!」
「・・・失礼ね」
「どっちがよっ!?」
そう言い合いながら再び2人が笑い始めると、
『椿鬼』が提案した作戦を実行するのだった・・・。
そして気が付けばもう・・・。
陽は落ち辺りは暗闇に染まっていたのだった・・・。
ってな事で、今回のお話はいかがだったでしょうか?
色々なキャラが新たに出て来ましたが、
今後も出て来ますのでw
今後の展開を楽しみにして頂ければ・・・w
それと共に・・・。
登録や感想など宜しくお願い致します^^
そして次回ですが・・・。
1話のみの閑話となりますので宜しくお願いします^^
ってなことで、緋色火花でした。




