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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第一章 岩場の聖域編
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21話 思案の沼

お疲れ様です。


辿々しい文章で、ここまで来ました。

まあ、まだ始まったばかりなのですが・・・w

今後とも頑張って行きたいと思いますので

応援宜しくお願いします。


ブックマーク及び登録など宜しくお願い致します。


それでは、21話をお楽しみ下さい。

悠斗とイリアは暫くの間、会話を楽しんだ。

一通り明日の予定を話す2人・・・。


「じゃ~明日は朝から港町に行って、冒険者ギルドで

 登録ってことでいいのね?」

「ああ、それでいいよ」

「あっ、それと・・・お金は持ってるの?

もし持っていなかったら、私が貸すけど?」


「お金?ああ~、それならちゃんと持っているけど

 登録料とか必要なんだっけ?」


「登録料もそうだけど、街に入る時にも必要なのよ。

 高くはないから安心していいわ♪」


「えっと、いくらくらいなんですか?」


「だいたいどの街でも同じで、大銅貨1枚よ」


「冒険者登録もそれくらいなのかな?」


「冒険者登録は銅貨5枚くらいだけど、お金本当に大丈夫?」


イリアが本当に心配そうにしているのでアイテム・バッグから

革の袋を取り出すと、金貨1枚を取り出して見せた。


「えええっ!!大金じゃない!

 そんな大金、軽々しく見せるんじゃないわよ!!」


「そ、そうだね・・・以後、気を付けます」


ものすごい剣幕で怒られた悠斗は素直に謝った。


「まぁ、次から気をつけなさいよ?本当にびっくりしたわ」

(ユウトって・・・一般常識に欠けているのかしら?

私がしっかりユウトを管理しなくちゃいけないわね♪)


「色々と教えてくれてありがとね」

悠斗はただお礼を言っただけなのだが

その笑顔がイリアを再び惹きつける。


「えっ・・、うん、そ、それくらいの事・・・い、いいのよ」

顔を赤くしながらモジモジとしだすイリアを見て

「ん?」っと、ただ首を傾げている悠斗だった。


「そ、それじゃ・・・ね、寝ましょ!」

「あ、ああ、もう寝たほうがいいね」


そして少しの間談笑していた。


イリアはあくびをすると辺りを見回す。


「ね、ねえ。さっきから気になっていたんだけど、

 あの小屋で寝てもいいのかしら?」

「あ、ああ・・・別に使ってもらってもいいんだけどさ・・・」

「この小屋ってユウトが作ったの?」

「まぁー・・・土魔法で作ったんだけどさ・・・ちょっと問題が・・・」


イリアは悠斗の言葉が終わる前に中に入っていく。


「・・・あれ?ねぇ、ユウト・・・屋根がないわよ・・・?」

イリアは屋根があるはずの空間を指を差して聞いてきた。


(まぁー・・・当然気づくよね)

「あはは・・・屋根を作るの忘れちゃって・・・ははは。

 ま、まぁー、風通しはいいんだけどね。ははは」

イリアは悠斗の言葉に大笑いしていた。


「ふふふ♪ユウトって、ちょっと抜けているところがあるのね♪

 天気もいいし、私は気にしないから大丈夫よ♪」

イリアは悠斗が微妙に耕した場所に羽織っていた布を広げると横になった。


「じゃ~この場所を使わせてもらうわね♪」

「あ、ああ、お好きな所にどうぞ」

苦笑しながら外へ行こうとする悠斗にイリアは声をかけた。


「ねぇ、ユウトは何処で寝るの?こんなに広いのだから

 ユウトも此処で眠ればいいのに・・・」

悠斗はイリアの誘いに動揺しながら答えた。

「いやいやいや、流石にそれはちょっと・・・」

「えー。私は大丈夫よ?気にしないから♪他の人なら嫌だけど

 ユ、ユウトとなら・・・べ、別に・・・いいんだから・・・ね」


頭をポリポリと掻きながら照れ始めた悠斗。


「ふふふ♪ユウトって意外と純情なのね~♪」

からかうイリアに項垂れる悠斗。

「勘弁してくれよ・・・」

「でも、こんなに広いのに、もったいないわ」


悠斗は腕を組んで考える・・・


「あっ、じゃ~真ん中で仕切りますか!」

そう言うと、地面に手を着き土魔法を使うと、1つの部屋を割るように

壁がせり上がって来た。


「これで2部屋になったね」

その光景を見ていたイリアは残念そうにしていた。

「ええー!くぎっちゃうのー?本当に照れ屋なんだからー!」

イリアは文句を言うと、悠斗に背を向ける形でふてくされた。

「はぁー・・・」

静かになった空間で悠斗のため息が漏れていた。

一度悠斗が部屋を出ようとすると・・・

「ユウト・・・また明日ね?おやすみなさい」

「ああ、こちらこそ宜しく。おやすみ、イリア」


挨拶を済ませると、悠斗は焚き火の前に戻り

再び湯を沸かすとコーヒーを入れた。


「パチパチ」と、焚き火が音を立てている。

静かになった空間で、コーヒーを飲みながら夜空を見上げた。

(初日の1日目で、色んな事があったなー)

瞬く星を見つめながら初日の出来事を思い返す。


(初めての異世界で、薬草を採取して、岩場の聖域で魔法の訓練

 初めての異世界人に出会って、初めての戦闘・・・

 ほんとに、初日だけで色々とあった・・・なんだか、すごいな・・・

これがリアルって言うんだから・・・あはは、本当にすごいな)


悠斗は苦笑しながら、地面の土を握り締め「パラパラ落とすと」

リアルな世界に来た事を改めて実感していた。


そして・・・イリアから聞いた「異形の魔」の情報。


(もし、もしも・・・俺が思っている通りだったら

 文献で見た・・・鬼と符合する点が多い・・・。

 でも、角が3本か・・・それは書いてなかったな。

 文献に書いてあったのは、1本か2本だった気がするが

 まぁー、角なんて何本あるかは個体差によるものだろうし・・・)


悠斗はコーヒーを飲みつつ、仮想鬼との戦闘を考えていた。


(正直勝てるかどうかはわからない・・・俺の手持ちの武器も頼りない。

 やはり刀が必要になるだろうけど、入手方法がわからない。

 自分で作るにしても・・・んー・・・作れない事はないけど

 普通の刀が作れる程度だしなー。

 鬼を斬るのなら、妖刀や神刀じゃないと・・・キツイ)


悠斗達が日本で使っていた武器は、正当なる刀匠によるモノだった。

ノーマルの武器では刃が立たない・・・。

それどころか、傷すらつける事もできない。

例えそれが、近代武器であっても同様だった。


(日本に居る「魔」でさえ、そんな状態だからな

 それが鬼となると・・・)


(まあ、流石にミサイル系や砲弾を撃ち込んだ事はなかったけど

 基本的に、神の力を宿した武器だったり

 それに類するモノじゃないと傷をつける事すらできなかったからな。

 俺に神の力を宿した武器なんてとてもじゃないけど無理だ・・・。)


刀の入手方法や、神の力が宿った武器について考えてはみるが

一向にいい案が浮かばないでいた。

焚き火に薪を焚べながら、火を見つめている。


(武器が駄目なら・・・魔法か・・・。でも、イリアの話では、

 ダークエルフも魔法を使ってみても通用しなかったらしいし・・・

 まぁ、俺の魔法なんて制御できないから問題外だな。

 あっ!逆にそれが良かったりするかも!

威力が有り過ぎるから通用するかもしれない・・・

 まぁ、希望的観測だからあてにはできないけど)


悠斗が対・鬼戦闘について思案の沼にどっぷり浸かっていると

イリアが目を擦りながら起きてきた。


「ねぇ、ユウト・・・寝ないの?」

「あっ、えっと・・・ちょっとまだ眠れなくてさ」


イリアが焚き火の前で座りあくびをする。


「俺の事は気にしなくて寝ていいんだよ?」

「んー。わかってるけど・・・ちょっと心配で・・・」

「ごめんね。でも俺は全然大丈夫だから寝てなよ」

「んー。わかったわ。でも、何を考えているかわからないけど

 無理はしないでね?今のユウトは一人じゃないんだからね♪」


イリアの気持ちに心が暖かくなった悠斗は「ありがとう」と、伝えた。


「そう♪じゃ~私は寝るわね♪おやすみなさい♪」

「ああ、おやすみなさい」


イリアは小屋に入りつつ手を振った。


「気を遣わせてしまったね」

軽く息を吐くと、コーヒーに口をつけた。


再び悠斗は考え込む。


(確かラウルは勇者や英雄達も全く歯が立たなかったって言ってたな。

 この世界の軍隊でも・・・。

 あっ、そう言えば聞いてなかったな、ラウル達、神の力を宿した武器で

 傷を付けられたのかどうか・・・。

 もし、それが出来たのなら、やれるかもしれないけど・・・

 そうあってほしいけど・・・どうだろな)


悠斗は大きくため息を吐くとコーヒーを飲み干し、火の始末をした。

真っ暗になった聖域から夜空を見上げ、

深呼吸すると、小屋に入り布を広げ眠りについた・・・。


そして朝を迎えると・・・

外で何やら音がしていた。


悠斗は起き上がり、あくびをしながら外に出てみると

イリアが昨夜置きっぱなしにしていたコップにコーヒーを入れ


「おはよう♪ユウト♪」満面の笑みで悠斗を出迎えた。

少し引き気味でコップを受け取る悠斗。

「お、おはよう、イリア」

挨拶に照れながらイリアは小さく頷くと

自分のコーヒーを入れて、悠斗に背を向けるように飲んでいた。


2人は食事を済ませ、港町・アシュリナへ向かう準備をした。

悠斗はテイテムバッグに荷物を入れると・・・


「おまたせー!イリア、アシュリナへ行こうか」

そう言うと悠斗はイリアに手を差し出した。

イリアは真っ赤な顔をしながら、悠斗の手を取ると・・・


「は、早く行きましょ♪ふふふ♪」

幸せそうな顔で悠斗を引っ張って駆け出した。


「いい笑顔だな」

悠斗はそうつぶやくと一緒に駆け出して行った。




ラウル ・・・ いい雰囲気だね~あの2人♪

ミステイ ・・・ ふふ♪有難う御座います♪

ラウル ・・・ どうして君が礼を言うんだい?

ミステイ ・・・ えっ?だって、いい雰囲気の2人って私と悠斗さんでは?

ラウル ・・・ いやいやいや、どうして君と悠斗君なんだよ!

ミスティ ・・・ んー?他にどなたかいらっしやいました?

ラウル ・・・ イリア君の事だよ、イリア君!

ミスティ ・・・ はて?どなたですか・・・その方は?

ラウル ・・・ まじか・・・

ミスティ ・・・ ええ、まじですわ♪(きっぱり)

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― 新着の感想 ―
[一言] なんとなくイリアよりミスティの味方したくなります(笑)
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