191話 鬼
お疲れ様です。
ひょっとしたら風邪ひいたかも・・・?
ダルダルさんな緋色で御座います><
と、言う事で・・・。
今回からはいよいよ先頭に入って行くのですが、
頑張って書き切りたいと思います^^
それでは、191話をお楽しみ下さい。
火山竜やテレスと別れて暫く歩みを進めていく2人・・・。
その目的地とする場所を目指しはやる心を押さえつつ歩いて行った。
道中2人は何ら会話もする事もなくただ・・・歩むのみだった。
だが心の中ではそうではなかった。
己の胸中を口にするのが恥ずかしいほど、
緊張で鳥肌が立つほどだった・・・。
(予想は・・・してた。
ゼツのおっさんに鬼の気の操作を教えてもらったあの日から、
「鬼」と戦う事を・・・。
そしてミレイ達の話を聞いたあの時にそれは確信へと変わった。
だけど俺はそんなヤツらに・・・勝てるのだろうか?)
顔を顰め、背中に流れ落ちるその冷や汗に気付く事もなく、
悠斗は何かに飲み込まれるようにその足を進めた。
(こ、これってやっぱり・・・お、俺の試練ってヤツなんじゃ?
だ、だけどよ・・・ビビってはいられねぇ・・・。
これが俺の試練ってんなら・・・正面からぶち破るまでだっ!)
カロンは緊張から来る汗を無意識に拭い、
カラカラに乾いた喉を潤す為に水を流し込んで行った。
人の通った形跡もない森の中を、
茂みをかき分け岩場を乗り越え・・・。
まるで疲れを知らぬほどに目的地を目指し歩いた。
そして・・・。
「んっ!?カロンっ!止まれっ!」
「・・・んっ!?い、一体どうしたっ!?
て、敵かっ!?敵はどこなんだっ!?」
辺りをキョロキョロと見渡し拳を握り構えを取ったカロンに、
悠斗は落ち着くように声をかけた。
悠斗の言葉に冷静さを取り戻したカロンに、
引きつった笑みを浮かべると口を開いた。
「カロン・・・?緊張し過ぎじゃ・・・ね?」
「・・・うっ」
「今はまだ大丈夫だけど・・・あの大きな岩場を越えた辺りから・・・」
「・・・あ、辺りから・・・何だよっ!?」
カロンの言葉に悠斗の表情がガラリと変わり、
今まで見た事もないような決意に満ちた瞳を向けていたのだった。
「・・・鬼の気を感じる」
「・・・なっ!?何だとっ!?
そ、それじゃ~・・・いよいよ殺り合うって事だな?」
「・・・ああ、そうなるね」
「・・・わかった」
呼吸を整え高ぶりを落ち着かせたカロンは、
ゆっくりと悠斗にその顔を向けた。
「・・・いけるっぽいね?」
「・・・おうっ!」
悠斗に向けたカロンの瞳には既に迷いはなく、
悠斗もその真っ直ぐな瞳に「コクリ」と小さく頷くと、
決意を持って2人は歩き始めた。
そして大きな岩場を登り終えた時だった・・・。
「こ、これって・・・ま、まさかっ!?」
「・・・やっぱり・・・ね」
2人が見た光景にカロンは驚いていると、
悠斗はその見慣れたモノに「やれやれ」と呟いたのだった。
「お、おい・・・ユウト・・・こ、これって?」
「・・・鬼の気の結界だね」
「ま、まじか・・・」
そう、2人が見たモノとは・・・。
悠斗が作るあの・・・赤い鬼の結界と瓜二つだったのだ。
(ははは・・・結界の色まで同じとはね~。
って事はやっぱり・・・鬼が居るって事だよね?)
(ユウトのヤツ・・・
肝が据わってるっつーか、なんつーかよ~・・・。
俺も負けてらんね~よな~・・・)
カロンが薄く笑みを浮かべた時だった・・・。
「あっ、あれって・・・ま、まさか・・・だろっ!?」
そう小さく呟いたカロンの声は、
鬼の気に集中している悠斗には聞こえていなかったようだった。
(フッ・・・試練ってヤツが俺の眼前にお出迎えとはな~♪
嬉しくって涙が出てくらーっ!)
カロンが見たモノはまさしく・・・。
以前夢で見たあの場所・・・。
清らかな水が飛沫をあげて滑り落ちて来る・・・あの滝だった。
(夢で見たまんまじゃねーか・・・。
はっはっはっ!ウケんぜ・・・ったくよ)
引きつった笑みではあったが、カロンはこの光景に身震いをしていた。
そして悠斗もまた決意を持って・・・。
一歩戦いの場へと足を踏み出したのだった。
「さぁ・・・いこうか」
「おうっ!」
大きな岩場を降りて行った悠斗達は赤い結果の前に辿り着いた。
再び悠斗とカロンは互いを見合わせると頷き合い、
無言のままハイタッチすると、
悠斗は自分の鬼の気を纏いながらその結界に触れた。
すると悠斗の掌が触れた辺りから、
徐々に赤い結界揺らぎ、丸い大きな穴が開いたのだった。
その結界内に侵入した悠斗とカロンは、
結界内の息苦しさに顔を顰めた。
「な、なんだ・・・この結界内の息苦しさはっ!?」
「・・・それだけじゃない。
この中に居るだけで・・・精神が黒く染まりそうだ」
そう言いながら悠斗とカロンはその歩みを進めると・・・。
(この・・・場所だっ!間違いねー・・・)
カロンの表情が複雑な感情を表していたのには理由がある。
高さ10ⅿほどの水が落ちる滝壺に出たからだった。
悠斗とカロンは滝壺の水を触ろうとした時だった・・・。
「遅かったですね?」
「「っ!?」」
突然聞こえた声に悠斗とカロンは後方に飛んだ。
そして流れ落ちる滝を見上げるとそこには、
滝の上から悠斗達を見下ろしている男が居たのだった。
「なっ、何だっ!てめーはよっ!」
「・・・・・」
カロンはそう言いながら男に威圧を放ったが、
それが通じる相手ではなかったようだった。
「ちっ!この程度じゃビクともしねーかっ!」
舌打ちをしてそう愚痴るカロンに、
その男は意味有り気な笑みを浮かべるとカロンにこう言った。
「雑魚に用はないのですが・・・?」
「何だと・・・てめぇぇぇっ!」
男の静かな挑発にカロンが怒気を挙げるが、
男の計り知れない迫力にガクガクと膝が揺れるのを感じた。
(な、なんて威圧なんだっ!?)
歯を食い縛り威圧に耐えるカロンに笑みを浮かべた男・・・。
横目でそれを見ていた悠斗は一歩前へと踏み出すと、
鋭い眼光を向けこう言った。
「あの~?そこだと遠いので降りて来てもらえないかな?」
「フッ・・・面白い」
悠斗のその鋭い視線にその男は目を細めた。
(彼が御館様が言っていたユウトって人間か?
ほう・・・。こいつは本当に人族なのか?
まだ粗削りだが磨けば・・・フッフッフッ)
悠斗に対してもその男は嫌な笑みを浮かべると、
無言のまま滝の上から飛び降りた。
「ドシャっ!」と着地して立ち上がったその男に、
悠斗とカロンは驚きの声を挙げた。
「・・・こ、こいつ・・・で、でけぇ・・・」
「・・・でかいな」
身長3ⅿを越えるほどのその男の体格に、
悠斗は身構えカロンは一歩後ずさった・・・。
「カロン・・・」
「わ、分かってる・・・」
男の迫力に後ずさったカロンだったが、
大きく深呼吸すると体の震えは止まり、悠斗のように身構えて見せた。
カロンの切り替えの早さに薄く笑った悠斗に、
その男の視線が向けられた。
「・・・君がユウトだな?」
「・・・ああ、そうだけど?」
(こやつの力量を計るまでもなく・・・強い。
このまま放って置くのはもったいないな・・・。
何とかこちらに引き込めないか?)
その体格に似合わない冷静な口ぶりに気品は感じられたが、
だが・・・
その吊り上がった目付きと、濡れたような質感を持つ髪の黒さ、
引き締まったその筋肉に悠斗の本能は警鐘を鳴らしていた。
だが、そんな悠斗を見た男が笑みを浮かべると、
予想しない言葉を投げかけられたのだった・・・。
「今から戦う事に俺は異論はない。
だがその前に・・・ユウト、お前と話がしたい」
「・・・話?」
「はぁぁっ!?てめーっ!何言ってやがるっ!?
まさか俺達にビビってんじゃねーだろうなぁぁーっ!?」
カロンの一言にその男の顔がピクリと引きつると、
鬼の気を放出させながら、凄むカロンに言い放った。
「・・・貴様程度に俺が負けるとでも本気で思っているのか?」
「・・・なっ、何だとっ!?
てめー程度なら・・・俺1人で充分だぜっ!」
「充分・・・だと?笑わせる・・・」
「ああっ!わざわざユウトが出るまでもねーっ!
この俺が・・・ぶっ飛ばしてやんぜっ!」
カロンの言葉に嫌な笑みを浮かべた男だったが、
その瞬間凄まじい鬼の気を放ちながら怒号を響かせた。
「貴様程度の男が・・・凄んで見せるなっ!
相手の力量も量れないヤツが囀るなぁぁぁっ!」
「ぐはっ!」
男が怒号を響かせた瞬間、カロンは顔を歪めると片膝を地に着け、
苦悶の表情へと変わっていった。
カロンの様子に男は「フンっ!」と鼻息荒くしていると、
悠斗の声が・・・。
抑揚の欠片さえも感じない・・・悠斗の声が聞えて来た。
「・・・お前も囀るなよ」
「っ!?」
「あんたは確かに強いんだろうけど・・・。
だからそれが・・・何?
俺と話がしたいんだろ?
なら・・・さっさと話を始めろよ?」
「・・・・・」
あまりに冷静な悠斗の言葉に男は背筋が寒くなるのを感じるのだった。
そして暫くの沈黙の後・・・。
その男は話を切り出すと、悠斗もそれに応えていった。
「・・・俺は鬼・・・名は「童鬼」だ」
「やっぱり鬼・・・か。
俺は悠斗・・・。神野 悠斗だ」
「なぁ、ユウト・・・。
率直に言うが、お前・・・俺達の仲間にならないか?」
童鬼と名乗った男から突然の申し出に流石の悠斗も動揺した。
だが童鬼はそんな事も気にするでもなく、話は続いていった。
「驚くのも無理はない・・・。
だが我らが御館様がお前の事を大層気にされていてな?
だからいっその事・・・俺はお前を仲間に引き入れよう・・・。
そう思ったのだが?」
童鬼の話に驚きは見せたものの、
悠斗にそんな気はさらさらもなく薄く「フッ」と笑って見せた。
「フッ・・・。仲間にね~?」
「ああ・・・どうだ?
御館様の命により、ユウト・・・お前の実力を計る事はするが、
そんなのは恐らく手続き程度の事だ。
それに俺にはお前の実力が手に取るようにわかる。
ユウト・・・お前はまだまだ強くなる。
だから俺と共に御館様の元へ来い・・・」
「・・・ん~」
そう言って悠斗は童鬼の誘いに腕を組んで悩む素振りをして見せた。
そんな悠斗にカロンはたまらず声を張り上げた。
「ユ、ユウトーっ!?そんなヤツの誘いに乗るんじゃねーっ!
お前は騙されているんだっ!」
そんなカロンの声に悠斗は一瞬チラっと視線を向けたが、
考える素振りを見せると口を開いた。
「・・・福利厚生はしっかりしてるの?」
「・・・ふ、ふくり・・・?何だそれは?」
「・・・へっ!?ちょ、ちょっとユウトっ!
一体お前・・・何を言って・・・?」
悠斗の問いに童鬼とカロンが間の抜けた声を挙げると、
そんな空気も読まず話は続いていった。
「えっと~・・・休みとか給料とかって大事じゃん?
週休2日だったり~手取りでいくら・・・とか?」
「「・・・・・」」
「それにボーナスとか~ちゃんとあるんだよね?
じゃないと俺・・・転職しませんよ?」
そんな悠斗の的外れな声に、この時童鬼は困惑していた。
(・・・こ、こいつは一体なんの話をしているんだ?
そもそもふくり・・・なんちゃらが俺にはわからんのだが?
給料は報酬と言う事なのだろうが・・・ふむ」
童鬼は悠斗の言っている言葉の意味を知らない。
だから当然理解出来るはずがないのだ。
「・・・ま、待て、ユウト。
それはつまり報酬の話って事でいいんだよな?
そう言う事なら、国の1つでも奪った暁には、
御館様より膨大な報酬が得られるが?」
童鬼の話を聞いた悠斗は「はぁぁぁ~」っと深く溜息を吐いた。
そして「やれやれ」と呟くと苦笑して見せた。
「プププッ~!ウケるんだけど?」
「ん?」
「国を奪って報酬って・・・ないわ~・・・。
今時そんなヤバそうな所に、わざわざ転職するバカはいないってっ!
だいいち俺は冒険者生活を楽しみたいんだっ!
だからそんな俺の些細な夢を邪魔するなよっ!」
「ユウト・・・よく考えてみる事だ。
俺を目の前にしてお前もわかっているはずだ・・・。
俺達「鬼」の圧倒的な力を・・・」
「力・・・ねぇ~?」
そう言うと悠斗の目付きが変わり力強い眼差しに変わると重心を落し、
半身になって「鬼」と戦うと意思表示の構えを取って見せた。
「・・・いいのか?
お前はそこのバカとは違って、
俺に勝てる確率など皆無な事ぐらいわかるだろ?
それでも・・・戦うと言うのか?」
「フッ・・・。勝てる勝てないの問題じゃない」
「・・・本当にいいんだな?」
「・・・しつこいんだけど?」
「・・・わかった」
童鬼は残念そうに項垂れて見せるもその内心は違っていた。
(多少痛い目に合わせ実力の違いを見せつければ、
こやつの考えも変わるかも・・・な?)
童鬼は悠斗に背を向けるとある程度の距離を取り構えを取って見せた。
それに対し悠斗はカロンと顔を見合わせると、
お互いに頷き呼吸を整え構えを取った。
そして・・・。
「来いよ・・・」
「カロン・・・行くよ?」
「おうっ!」
その声に悠斗とカロンが地面を力強く蹴り駆け出した。
「はぁぁぁっ!」
「おらぁぁぁっ!」
一瞬にして2人は童鬼の懐へと潜り込むと、
力の限りに拳を繰り出し、その2人の拳は童鬼の腹へと突き刺さった。
「ドカッ!」と言う音が鈍く響くが、
その手応えは皆無に等しかった。
「・・・か、硬っ!?」
「・・・ま、まじかよっ!?」
2人がそう声を漏らしながら童鬼の顔を見上げると、
ニヤリとただ笑みを浮かべていただけだった。
咄嗟に2人は後方へと飛び退くと拳をプラプラと振りながら、
再び構えを取りつつ小声で話し合っていた。
「まぁ~わかってたけどさ?
全然効いてないな~・・・あははは」
「あはははってお前・・・。
で・・・?これから一体どーすんだよ?」
「そりゃ~勿論・・・本気で行くしかないじゃんか?」
「・・・だな。ユウト・・・行くぜ?」
「・・・了解っ!」
悠斗は左腰に携えている刀を・・・「炎鬼」を抜き、
カロンはマジックボックスからグレート・ソードを引き抜いた。
「行くぜっ!ユウトーっ!」
「了解っ!」
2人は武器を取り駆け出すが先程とは打って変わって、
フェイントを織り交ぜ始めた。
そして左右それぞれに移動すると、
2人は迷う事もなく胴を薙ぎに行くのだが、
「ギンっ!」と鈍い金属音を響かせてるだけで手応えはなかった。
「気刃剣っ!」
「魔力剣っ!」
悠斗は赤みがかった気を炎鬼へと流し込み、
そしてカロンはグレート・ソードに魔力を纏わせた。
「これならどうだっ!」
先に斬りかかった悠斗は渾身の一撃を繰り出すべく、
正面から迷う事無く炎鬼を振り下ろし、
そしてその攻撃から送れる事2秒後に背後に回ったカロンが、
本命である一撃を振り下ろした。
「うおぉぉぉりゃぁぁぁぁぁっ!」
「ガキンっ!」
魔力を纏ったその一撃が童鬼に直撃する寸前、
カロンのグレート・ソードが何かよって弾き飛ばされたのだった。
「なっ!?い、一体何がっ!?」
カロンは右手を押さえながら戸惑っていると、
童鬼の表情が歪み苛立ちを見せなが呟いていた。
「・・・余計な事を」
そして童鬼が向けるその視線の先には、
かなり太った黒い短髪の男が嫌な笑みを浮かべ立って居た。
「おい、童鬼・・・。
お前だけ楽しい事してんじゃねーぞ?」
「・・・・・」
童鬼ともう1人の男が睨み合う中、
カロンはグレート・ソードを拾うと悠斗の元へと駆け寄った。
「ユ、ユウト・・・あいつももしかして・・・?」
「・・・そうだと思うよ」
小声で悠斗とカロンが話す中、童鬼とその男の会話は続いて行く。
「俺は御館様の命でここにいるんだが?」
「フンっ!お前だけ美味しい思いしてんじゃねーぞ?
2人居るようだからな~・・・。
1人くらい俺に分けてくれてもいいだろうが?」
「はぁ~」っと息を吐いた童鬼が視線を悠斗達へと向けると、
面倒臭そうにカロンを指差した。
「あの雑魚なら・・・くれてやってもいいが、
ユウトはお前にくれてやる訳にはいかないからな?」
「・・・ユウト・・・だと?
確かその名は・・・アスラ様の言っていた人間だよな?」
「・・・ええ、そうですよ。
彼がギョルスを倒した例の人間なんだよ」
「ほう~・・・」
かなり太った男が悠斗を凝視しニヤリと笑みを浮かべた。
その男が悠斗に興味を示した事が童鬼を苛つかせた。
「おいっ!壇鬼っ!何度も言わせるなっ!
その男は俺が御館様に直接命を賜ったヤツなんだぞっ!」
「ちっ!うるせーなぁ~?わぁ~ったよっ!
ケチくせ~ヤツだぜっ!」
悪態をついて童鬼に絡んだ男の名は「壇鬼」と言うらしかった。
それを見ていた悠斗はカロンに小声で話しかけた。
「タイマン・・・って事になりそうだね?」
「そのようだな?おしっ!気合入れていくかっ!」
「あいつ・・・壇鬼ってヤツだけど、
どう見てもパワータイプだからな?
気をつけろよ?」
「おうっ!てめーの方こそ・・・わかってんだろうな?」
「・・・わかってるよ」
鬼達の話が纏まったところで、1対1になるよう離れた場所で対峙した。
そして今・・・鬼との熾烈な戦いが始まる。
「うおぉぉぉぉぉぉっ!行くぜっ!」
「・・・雑魚がっ!粋がるんじゃねーぞぉぉぉっ!」
張り上げた声と同時にカロンはグレート・ソードを携え駆け出し、
壇鬼は歪んだ笑みを浮かべながら突進して行った。
そして悠斗と童鬼は・・・。
「・・・さぁ、いこうか」
「・・・来い」
カロン達とは対照的に悠斗達の戦いは静かながらも、
その戦気は異常なほどの高まりを見せたのだった・・・。
と、言う事で、今回のは小名氏はいかがだったでしょうか?
楽しんで読んでもらえているのなら幸です^^
これから本格的な戦闘に入って行く訳ですが・・・。
この先の話を楽しみにして頂けると幸いです^^
・・・早く風邪治そうっと・・・。
ってなことで緋色火花でした。




