160話 イルミネイト本部と女神達の奮闘
お疲れ様です。
今回は悠斗とカロンが戦う直前までのお話です。
・・・展開遅くてすみません><
あとはイルミネイト本部の案内がメインですかねw
次回のアップはいつも通り「活動報告とツイッター」に掲載しておきますので、
気になる方はそちらを御覧下さい。
あと、ブックマークや感想など頂けたら、
非常に嬉しく思います^^
それでは、160話をお楽しみ下さい。
ロジーや女神達のスピーチが終わると、
いくつかの班に分け、より細かく説明がなされていった。
そんな中、ロジーとナイアドの2人に連れられて、
悠斗、ククノチ、ミツチ、ミランダ、クロ、カロン、ウェズン達7人は、
屋敷の外へと連れ出され、案内されるのだった。
「では皆様・・・もうこんな夜更けですが、
このイルミネイトの本部を少し案内しようかと思います。
まずは敷地内にある建造物からと参りましょう♪」
ロジーとナイアドは悠斗達に笑顔を向けると、
それぞれが魔法で灯りを灯し、
みんなを引き連れ敷地内を見て回るのだった。
ここで少しこの大きな屋敷を説明すると・・・。
この屋敷は街道沿いに在るのだが、
この大きな屋敷は特殊な隠蔽魔法によって、
城壁もろとも、人知れず隠されていた。
正門には衛兵達が10人ほど入れる詰め所があり、
門から屋敷まではおよそ80mほどある。
勿論道沿いには、夜には灯りが魔石によって灯される。
そしてその中央には豪華と言える噴水が吹き出していた。
当然、多くの馬車を迎え入れる専用の広場もあり、
馬達にも飼葉や水飲み場などがしっかりと整備させていた。
勿論、御者用の小屋なども設置されており、
部下達への配慮もしっかりとなされていたのだった。
屋敷は白と緑を基調とした色合いで、
とてもこの土地にマッチした色合いとなっていた。
どうやらロジー達にとって、悠斗のカラーは緑らしいのだ。
したがって、屋敷も珍しい白と緑の色合いとなっていたのだった。
建物は5階建てで地下2階あり、
屋敷の裏手の左側の道を少し歩いて行くと、
従業員用の寮が建てられており、その寮の手前には、
セキュリティー面を配慮した5人用の衛兵の詰め所があった。
因みに、執事長及びメイド長は重責である為、
本館内に部屋が設けられている。
そして今度は屋敷の右側の道を少し進んで行くと、
騎士団用の寮が建てられていた。
今現在100名ほどの入居が可能らしく、
只今の団員数は30名ほど居るらしい。
何でも、アシュリナの港町には、掲示板に団員募集と書いたポスターが、
まるで自衛隊員募集のように、張り出されているらしいのだ。
勿論・・・未経験者も可となっているが、テストで合否が決定する。
因みにだが・・・訓練生用の小さな寮もあるらしい。
そして騎士団寮のすぐ横には、更に長屋が並んでおり、
訓練用の部屋や部隊別の部屋などが用意されていた。
一通り敷地内を案内され、屋敷の真裏に来た時だった。
悠斗は屋敷の裏手から伸びる獣道を見つけたのだった。
「なぁ、ロジー・・・あの道は?」
ロジーは悠斗が指を差す方向を見ると、
小さく「・・・ああ~」と、答えた。
「お忘れですか?あの獣道は丘に在る洞窟へと続く道・・・。
今は毒蛇があまりにも多過ぎて手つかずとなっております」
ロジーの話を聞いた悠斗は、何度か頷くと、
丘へと続くその獣道を見て、懐かしそうにしていた。
「勿論覚えているよ?ははは・・・懐かしいな~♪」
「フフ・・・私にとってもいい経験でしたし、
いい思い出でもあります♪」
「ああ、でもこうして今見ると結構遠いんだな?」
「はい、2km近くはあると思います」
「へぇ~・・・結構あったんだな~?
色々と夢中だったから、そんなにあるとは思わなかったよ」
悠斗は感慨深そうにそう言うと、
踵を返しロジー達と一緒に屋敷の中へと入って行った。
それからは屋敷内を案内されて行く。
1階には大広間に大食堂・・・そして大きなキッチンなどがあり、
2階と3階には客室及び遊技場、そして多目的ホールなどが完備されていた。
そして4階にはこのイルミネイトの幹部達専用の部屋やラウンジがあり、
少し大きめのバルコニーなども備え付けられていた。
そして最上階・・・。
5階には、悠斗専用の部屋と執務室、
イリア達アナザーのメンバーの部屋は個室となっていた。
そして神達専用の部屋が存在し、ミランダやクロはご満悦のようだ。
とても豪華な装飾や調度品などに、悠斗は呆れ返っていた。
地下は・・・お楽しみと言う事で、追々説明してくれるようだ。
一通り屋敷内を見た悠斗は、呆れたような溜息を吐いた。
「あ、あのな~ロジー?ちょっとこれはやり過ぎだろ?」
あまりの豪華さに悠斗は呆れていたのだったが、
ナイアドがそれを訂正したのだった。
「ユウト様、失礼ですが・・・。
豪華なのはこの最上階だけなのです」
「えっ!?そうなのか?」
「はい、実は4階までは大した資金はかかっておりません」
「いや、でもさ?他の階もとても豪華そうに見えたんだけど?」
悠斗は思い返しながらそう言うと、
ナイアドは苦笑しながら答えていく・・・。
「ははは、それがですね?
この建物自体が全て中古品なのですよ。
それを建築士や大工などが工夫を凝らして建てたのです」
「へぇ~・・・やっぱり職人ってすごいな~?
期間もそれほど経ってはいないはずなのに、職人は素晴らしいっ!」
「はい、その職人達は我々イルミネイトの仲間ですから、
資金難な我々の為に、工夫に工夫を凝らして製作して頂いたモノなのです」
悠斗が感心していると、ナイアドはまだ苦笑していたので、
気になった悠斗は話を聞いてみる事にした。
「・・・まだ何かあるのか?」
その悠斗の問いに、肩をすくめて見せると、、
ナイアドとロジーはミランダへと視線を送ったのだった。
「ん?ミランダ・・・何かしてくれたって事?」
黙って頷くナイアドとロジーだったが、
悠斗は視線をミランダに移すと、少し拗ねているようだった。
「どうしたんだよ?」
「もうっ!あれほどユウトには言わないでって言ったのにっ!
ど、どうして・・・ば、ばらしちゃう・・・のよ」
ミランダはそう怒りながらも、
悠斗の視線に気付くと語尾が小さくなっていく。
悠斗はミランダがどう関わっているのか興味があり、
ナイアドに質問した。
「ナイアド?ミランダも今日・・・ここを知ったんだよな?」
「はい、先程ユウト様達と一緒に来られた時、
一人お残りになられて、この屋敷中を見て回られました。
そして中古品と言う事をすぐさま見透かしますと、
ミランダ様の能力で新品同様にして頂いたのです」
「・・・新品同様って・・・ミランダ、すごいなっ!?
リサイクル業界に激震が走るぞっ!」
ミランダは悠斗に感心され頬を赤く染めながらも、
そっぽ向きつつ照れていた。
「リ、リサイ・・・な、何!?
ま、まぁ~・・・いいわ。ユ、ユウトの拠点となるんだから、
これくらいしなくちゃ格好つかないわよっ!
威厳ってのも必要なんですからねっ!」
「いやいや、別に威厳や格好はどうでもいいんだけどね・・・。
それに俺の拠点って・・・「岩場の聖域」じゃん?」
「・・・ああ~・・・言われてみればそうね?
で、でもっ!あんたを崇める人族達に示しが着かないてしょっ!?」
「い、いやまぁ~・・・その辺の事情は俺にはわからないからな~。
でもさ・・・ミランダ、ありがとなっ♪」
「・・・う、うん」
悠斗はミランダの行為がとても嬉しく、素直に気持ちでお礼を言ったのだが、
ミランダは赤くなり声もとても小さなモノだった。
そんな様子を見ていたカロンが突然口を開いた。
悠斗の目を真っ直ぐ見て、熱を感じるほどの視線だったのだ。
「ユウト・・・ここなら思う存分戦えるんだよな?」
そんなカロンの熱を感じ取ると、視線をクロへと向けた。
「クロ、どうなんだ?」
軽く息を吐いたクロは小さく頷くと話始めた。
「はい、私がこの場所を聖域化すれば、
この男と思う存分戦って頂けるはずですわ」
「こ、この男って何だよっ!チタニア・・・てめぇーさっきからよぉっ!」
カロンが怒る気持ちは悠斗には分かるのだが、
そんなカロンを気にする事もなく話を続けた。
「ですが、これまでこの敷地内を拝見した所・・・。
闘技場のようなモノを作らなければなりませんわね?」
「・・・どう言う意味?」
「この男はさて置いて・・・。
今のユウト様の実力ともなれば、
普通の結界では意味を成さないでしょうから・・・」
「・・・えっ!?でもカロンも元とは言え神じゃんか?」
この時クロは視線をミランダへと移すと、
2人して軽く頷き合うと再び視線を悠斗へと向けた。
「・・・やってみればはっきりしますわ。
だからと言って、ただの障壁では意味もありませんし、
それに、ここまで頑張ったロジー達の努力が、
水の泡になってしまいかねませんわね?」
悠斗とカロンはお互いに首を傾げながら、
クロとミランダの後を着いて行く。
そして屋敷の裏手に回ると、周囲を見回しクロが口を開いた。
「ふむ、やはりここでは狭過ぎますわね?」
そうクロがつぶやくとミランダが口を開いた。
「クロ・・・あの獣道の向こう側がいいんじゃないの?」
「そう・・・ですわね」
ミランダの話に返事をしながら、クロは視線をロジーへと向けた。
ロジーはクロ達が言わんとする事を理解すると・・・。
「・・・真に恐縮ですが、宜しくお願い致します」
そう言って、一緒に同行していたナイアドと一緒に、
ロジーは頭を深く下げるのだった。
「クロ、そうと決まればちゃっちゃとやっちゃうわよっ!」
「そうですわね?早く済ませてユウト様の成果も見たいですわね?」
2人の女神は同時に悠斗の方へと振り向くと、
ウインクをして微笑んでいたのだった。
すると2人の女神は駆け出し、
まずは野生の動物達が居ないかサーチした。
そしてそれと同時にミランダが空高く神力を放つと、
イルミネイトの敷地全体が、昼のように明るくなったのだった。
「明かりはこれで良しっとっ♪
それで~えっと~動物達は~・・・あ~・・・結構居るわね?」
そうつぶやくと、悠斗に念話が飛んできた。
(ねぇ、ユウト~?ちょっと聞きたいんだけど?)
(んっ!?どうした?)
(えっとね~?今の癒やしの森ってどんな感じかわかる?)
(ああ~・・・一応確認したんだけど、
かなりダメージはあるみたいだったよ?
でも、深刻なのは狭間の空間であって、
癒やしの森の被害は思っていたよりも大丈夫だったよ)
(そう・・・動物達はそこで生きていけると思う?)
(んー・・・多分それは大丈夫じゃないかな?
俺が森へ入った時も、少数だけど普通に動物達が居たからな~
それに池の水もウンディーネのおかげで回復していたからさ)
(そう、なら問題ないわね?わかったわ、ありがとね♪)
癒しの森の現状を悠斗から聞いたミランダは、
闘技場の建設予定地に居た動物達を、
一斉に癒やしの森へと転移させたのだった。
動物達の気配が消えた現状に、悠斗は目を丸くしながら驚いていた。
(まじかーっ!あれだけの数をっ!?
ミランダまじすげーな?後でやり方を教えてもらおうっと♪)
少し含んだ笑みを浮かべた悠斗に、
隣に居たカロンは苦笑していたのだった。
そしてそんな表情を浮かべつつ、カロンは先程クロが話していた事が、
途轍もなく気になっていたのだった。
(それにしてもチタニアのヤツ・・・どう言う意味だ?
確かに俺は神ではなくなったが、ユウトを待つ間修行しまくって、
ステータス上は「亜神」並みには強いんだがな?)
そう思いつつもそのカロン達の眼前では、
クロとミランダが樹木の伐採を行っていたのだった。
しかも猛烈な勢いで鬱蒼とした樹々が薙ぎ倒れていった。
すると今まで余り話さなかったナイアドが悠斗に話しかけてきた。
「ユウト様?」
「ん?」
「私も少し手伝いたく思うのですが?」
「いやいやいや、あれを見てよ?
今、あの2人の中に入って行ったら・・・死ぬよ?」
「・・・ははは」
ナイアドは悠斗の言葉にただ笑うしかなかったのだが、
反対側なら・・・と、言う事で許可を求めてきた。
「えっと~・・・ここは君達の領地だろ?
俺に断る必要はないからね?」
悠斗のそんな答えにロジーに視線を送ったナイアドは、
苦笑して見せると、ロジーも苦笑を返し軽く頷き、再び悠斗に話しかけた。
「実はですね?私はあれから再び剣の修行に勤しんだのです。
そして身体強化もレベルに磨きをかけました。
それをこの場でユウト様に見て頂きたいのですっ!」
「へぇ~・・・それは是非拝見しなくちゃね♪」
悠斗は楽しそうにそう話すと、ナイアドは目を輝かせ喜んでいた。
笑顔をこぼしながらも、ナイアドの目の奥に力が宿っていた。
それに気がついたカロンが口を開いたのだった。
「なぁ、ユウト?あの人族・・・ナイアドとか言ったよな?」
「・・・ああ」
「・・・前はどうだったかは知らんが、いい気迫を纏った男だな」
「・・・確かに自信ありそうだな?
それに身体強化を磨いたって言っていたから、期待はできそうだね?」
「・・・お手並み拝見といこうぜ」
ミランダ達とは反対側の森の手前で足を止めたナイアドは、
腰に携帯していたアイテムバッグから剣を取り出した。
そして・・・。
「・・・身体強化っ!Lv.6」
そう叫ぶと、体中を魔力が駆け巡り身体能力を上げた。
そして腰から引き抜いた剣を構えると、
徐々に集中力を高め、剣に魔力を纏わせると、
目の前に聳える樹木を見つめ、
一気に剣で樹木を横薙ぎにしたのだった。
剣を振る音とわずかに聞こえた斬撃音・・・。
これを見ていた悠斗とカロンは笑みを浮かべていた。
「あの男・・・やるじゃねーか?」
「ははは、前に戦った時よりも数段良くなってるな」
悠斗とカロンはお互いを見ると、嬉しそうに笑っていたのだった。
そんな様子をじっと見ていたロジーが2人の隣に並ぶと、
笑顔を浮かべながら口を開いた。
「ナイアドは、ユウト様に敗北してから、
まるで人が変わったように、剣の修行に励んだそうです。
そして実際この私も、ナイアドの修行をこの目で見てきました」
「ははは、あいつはまだ強くなる。
まだまだ発展途上だと思うよ?
だけど・・・あれを見た感じだと、師匠的な人は居ないみたいだね?」
そんな会話にカロンもウキウキとした表情を浮かべながら、
2人の会話に入ってきた。
「だろうな?あいつは天性の勘だけで修行をしてきたんだろう。
恐らく今は見えない壁にぶち当たり、藻掻き苦しんでいるんだろうな?」
ロジーはそんなカロンの意見に驚いていた。
何故ならナイアドは修行に行き詰まっていたからだった。
そして暫くそれを見ていた悠斗達だったが、
ナイアドの体力に限界を感じると声をかけ終わらせた。
息を切らせながらナイアドが戻って来たところで、
クロから念話が入ってきた。
(ユウト様・・・これくらいで宜しいでしょうか?)
(えっ!?もう終わったの!?)
その声に悠斗はクロ達の方へと視線を移すと、
凄まじい範囲の樹木の伐採が終わっていたのだった。
(あはははは・・・っパねーなっ!)
悠斗はまさに驚愕して声が上ずっていた。
カロン達も同様に、2人の女神の奮闘ぶりに素直に脱帽していたのだった、
「なぁ、ユウト?」
「・・・今度は何だよ?」
「・・・いや、何・・・ちょっと驚いちまってよ?」
「んっ?」
「これが・・・って、ちょっと違うかもしれねーがよ?
本来これが本当の神の姿ってヤツなのかもしれねーと思ってよ?
この世界の子らを助け愛する者達が・・・本来の神の姿なんだろうな?」
少し悟った物言いに悠斗は一瞬笑ったが、
カロンが女神達を見る眼差しが、とても羨ましく見えているように思えた。
「・・・後悔してるのか?」
「・・・そうかもしれねーな?
もっと早く、ユウト・・・お前に出会えていたらと思うとな?」
「じゃ~今からでも遅くはないんじゃないのか?」
「はっはっはっ!今更どうしようもねーけどよ、
人族になった今なら・・・生命を全うする事の意味が、
ちゃんと分かるような気がするぜ・・・」
カロンの憂いのある表情に、
悠斗は「ああ、そうだな」としか言えなかったのだった。
そして伐採を完了し終えたクロは、
ミランダを悠斗達の元へと行かせると、神力を凝縮し始め、
伐採した場所一帯に強固な結界を展開したのだった。
それを見届けた悠斗とカロンは、お互いの拳を軽くぶつけ合うと、
クロの居る場所までゆっくりと歩んで行った。
その時、クロとミランダの昼のような明るさと破壊音を聞いた者達が
騒ぎを聞きつけ雪崩込んできた。
そして・・・。
クロによって結界が張られた地の上に、悠斗とカロンが対峙していた。
クロは2人の立会人として見守る事とした。
「2人とも・・・少し騒がしくなりましたが、力一杯戦いなさい」
「・・・ああ、ユウト・・・見物人は多いほうがいいからな?
ここらでケリ着けようぜ?」
「そうだな・・・楽しませてもらうよ♪」
「ユウト・・・何か賭けないか?」
「・・・別にいいけど?賭け事での憲法違反とかなければな?」
「お前成人してんだろ?そしたらそんなもんねーよ」
「なら・・・問題なしだ」
2人はニヤリと笑みを浮かべると、互いに離れ距離を取った。
そしてカロンはその思いを口にした。
「ユウトっ!もし俺が勝ったら・・・アマルテアに会わせろっ!」
「はっはっはっ!な~んだ・・・そう言う事か?
別にいいんだけど・・・あ~・・・でもオウムアムアが・・・」
「はぁー?何だってー?」
「ははは・・・お、お構いなく~・・・」
この時悠斗は勘違いしていた、
オウムアムアはアマルテアの事を想っている・・・
そう思っていたのだったが、
実際は全然違い的外れもいいところだったのだ。
そして2人は呼吸を整えると、視線をクロへと送った。
軽く頷いたクロは一瞬笑みを浮かべると声を張り上げた。
「・・・宜しいですわね?
では・・・始めっ!」
それと同時に悠斗とカロンが同時に叫び声をあげた。
「「身体強化っ!Lv,10っ!」」っと・・・。
こうして悠斗とカロンの模擬戦が始まりを迎えたのだった。
水 ・・・ 私は水のスピリットでミツチです。宜しくね♪
樹木 ・・・ オイラは樹木のスピリット、ククノチだぜーっ!
水 ・・・ って言うか、あんた・・・どうして大きくなってんのよっ!?
樹木 ・・・ あ~・・・多分マスターが存在進化したからだろうな~?
水 ・・・ じゃ、じゃーっ!どうして私が進化してないのよっ!
樹木 ・・・ し、知らねーよっ!マスターに聞けばいいじゃないのかっ?
水 ・・・ ま、まぁ~そうなんだけど・・・釈然としないわっ!
樹木 ・・・ んー。きっとまだ何かあるんじゃないのか~?
水 ・・・ あるって・・・な、何があるって言うのよ?
樹木 ・・・ オイラにわかるはずねーぜ?
水 ・・・ あんたはまたそんな事言ってっ!無責任なんだからぁーっ!
樹木 ・・・ ま、まぁ・・・後でマスターに聞いてみようぜ?
水 ・・・ そ、そんな時間・・・ある訳ないじゃない・・・ぐすん。
ってなことで、緋色火花でした。




