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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第二章 港町・アシュリナ編
196/404

閑話・セルカ 2 気道

お疲れ様です。


最近ぼ~っとすると、頭には無数の数字が・・・

そんな緋色で御座いますw


まじで年度末が嫌いっ!

そんな事を言っても始まらない今日この頃です。


今回はセルカのお話です。

何とか間に合ったのでほっとしております^^



それでは、閑話・セルカ 2 をお楽しみ下さい。

「セルカ~・・・いっくわよ~♪」


「はいにゃ~♪剣神様♪」


2人は教室を出ると、雑談をしながら修練場に向かった。

その内容は・・・主に「恋バナ・・・」で、ある。


到着した2人はいつもの如く、

ストレッチを済ませると・・・。


「さて~・・・走るわよ~♪」


「はいにゃ♪」


修練場の外周を2人は走り出し、

数周回った頃・・・セルカが口を開いた。


「剣神様~、今日はどうするのにゃ?」


「・・・そうね~?今日はストップ&ゴーって事でっ!」


「はいにゃっ!」


「あっ、それと・・・今日はアレはなしで走ってね~?」


「にゃっ!ざ、残酷な・・・仕打ちにゃ・・・わ、分かったのにゃ。

 ・・・が、頑張って行くのにゃゃっ!!」


気合を入れたセルカを横目に、アマルテアは笑みをこぼす。


(ほんとに楽しそうに訓練する子よね~?)


そのこぼした笑みには、そんな思いがあったのだ。

だが・・・、剣神・アマルテアの走り込みは半端じゃなかった。


「ストップ&ゴー」・・・勿論、普通の訓練ではない。


最初は軽く走る速度からアマルテアの合図で完全停止する。

そして再び合図があると、再び走りだす・・・。


どんなに速く走っても、完全停止する・・・。

そして再び合図で走り始めるのだ。

0~100・・・。

肉体にかかる負担は半端なモノではないのだ。


それを数周繰り返すと・・・。


「セルカ~?負荷をかけて行くわよ~?」


「今日は・・・ど、どのくらいかけるの・・・にゃ?」


顔を少し引きつらせたセルカがそう聞くと、

アマルテアはニタァ~っと、笑みを浮かべた。


(・・・にゃ~・・・あの顔つき、い、嫌な予感しかしないのにゃ)


「そうね~・・・20周ほど70%の負荷にしようかしら?」


「にゃっ!い、いつもより・・・負荷がとんでもにゃく大きいにゃ・・・」


「あははは♪だって~、もう50%なんて余裕そうだもん♪」


「だっ、だからってっ!70%にする事にゃいにゃぁぁっ!」


「嫌なの?じゃ~・・・」


「ま、待ってっ!待つのにゃっ!い、嫌じゃにゃいのにゃっ!」


不敵な笑みを浮かべたアマルテアを見たセルカは、

全身を悪寒が駆け抜けた。


「速度は・・・そうね?70%くらいで、

 負荷は・・・80%で行きましょ♪」


「ふ、増えてるのにゃっ!!

 ・・・剣神様は神ではにゃくて・・・悪魔なのにゃ・・・」


抗議しながらも真面目に走るセルカをとても可愛く思っていた。


「じゃ~・・・行くわよ?」


「が、頑張るのにゃっ!」


アマルテアの言う負荷とは・・・。

「ストップ&ゴー」の訓練時に、重力魔法で負荷を与える事である。

しかも・・・速力は維持したまま・・・。


もし速度が維持出来なかった場合・・・。

全身に微弱な電流が流れると言う鬼畜仕様。


だが、この訓練はセルカだけが行うモノではない。

アマルテア自身も訓練すべく行っているモノだったのだ。


勿論訓練時は、アマルテア自身も神力を封印し、

己の地力で挑んでいた。


そして走り込みが終わり、

セルカは地面に四つん這いになると、「ゼェゼェ」と息を切らしていた。


そんなセルカを見ながら、アマルテア自身も呼吸を整えると・・・。


「さて~っと!ウォームアップはこれくらいで・・・。

 次・・・行ってみようっ!」


「は、はい・・・にゃ・・・」


呼吸が整えきれないセルカを見たアマルテアは、

苦笑しつつ声を掛けた。


「セルカ?ん~・・・負荷を上げたからね~・・・

 今回特別に使っていいわよ?」


「にゃっ?・・・いい・・・のか・・・にゃ?」


予想以上に息を切らせていたセルカに、

アマルテアはそう言うと、

セルカは息を切らせながらも目を閉じ集中し始めた。


そして・・・。


「コォォォォッ!」と、セルカの呼吸音が変わった。

セルカは気を体中に巡らせ酸素を流し込み回復を待った。


(中々気道も上達したわね・・・。

 しかし・・・この子の才能・・・ほんとに半端ないわね?)


アマルテアが見守る中、数分待つと・・・。


「復活なのにゃっ!」


「・・・遅い」


「にゃっ!?」


「それくらいの状態なら・・・1分で回復させないとダメよ?」


「は、はいにゃ」


(まぁ~でも、気道を教えてから約2週間で、

 ここまで上達するなんて・・・正直驚いたわ。

 私と兄弟子なんてユウト様に賜ったこの「聖書」・・・。

 これのおかげで何とか出来たってのに・・・あの子は・・・。

 あぁ~・・・なんだろ?努力にも才能ってあるのね?)


真剣な眼差しを向けてきたアマルテアに、

セルカは項垂れつつ返事を返したのだった。


「じゃ~次に行くわよっ!」


「にゃっ!」


次は体術と格闘術の訓練・・・。

いつものように2人は汗を流し肩で息をしながら終了すると・・・。


「セルカ?あんたって夜中、一人で練習しているみたいだけど・・・?」


「にゃっ!にゃんでそんにゃ事を・・・?」


「そりゃ~分かるわよ?セルカの師匠なんだから・・・」


「にゃはは~♪」


頭を掻きながら照れているセルカに、笑顔を向けた。

そんなアマルテアに対してセルカはその練習内容を口にした。


「先週くらいに新しいスキルを覚えたのにゃ」


「スキル?」


「にゃっ!「転身」っていうのにゃ・・・。

 3秒ほど空間に見えない壁を作るのにゃ・・・

 でも、普通には作れないのにゃ」


「えっと~、つまりそれは、使用条件があるって事?」


「そうにゃ。戦闘時のみに使用可能になるスキルなのにゃ」


「へぇ~・・・限定的なスキルとは・・・今時珍しいスキルね?」


セルカのスキル内容を聞き、どういった練習をしていたか・・・。


「ああ~なるほどね~?

 飛び蹴りなんかを躱された時に使用して、空中に足場を作るのね?」


「そうにゃ、そのまま次の攻撃に移れるのにゃ」


「面白いじゃない!今度それ・・・見せてよ?」


「ま、まだダメなのにゃっ!か、完成したら・・・見せるのにゃ」


「フフ、じゃ~楽しみにしてるわね♪」


「はいにゃっ!」


2人は暫く休憩した後、「気道」の訓練に入った。


訓練と言っても、これからやる事は基礎中の基礎・・・。

まずは心肺機能を鍛える呼吸修練法をしていく。


両足を肩幅より少し大きめに広げ、ゆったりとした姿勢をとる。

呼吸は始め緩やかに吸い込み、ゆっくりと吐いていく・・・。


それを数回繰り返した後、徐々に呼吸の速度を上げていくと・・・。


「スゥッ、ハッ!スゥッ、ハッ!スゥ、ハッ!」

これは横隔膜と肺の心肺機能を鍛え上げる訓練。


アマルテアはセルカの様子を見てふと思った。


(最初はあれだけ肺が痛いって言っていたのにね~?

 あっと言う間に習得しちゃうなんて・・・。

 あ~でも、ユウト様のをずっと傍で見ていた訳だから、

 なんとなくのコツとか、無意識に分かっているのかもしれないわね?)


そう思っていた時、

セルカの呼吸は既に心臓と同じテンポで呼吸していたのだった。


「いい感じで心肺機能も鍛えられてきたわね?」

アマルテアの言葉に、セルカは笑みを浮かべていた。


それから5分後・・・。

呼吸修練法を終えた2人は「気道」の基礎2・・・。

(ゆる)やかな型の修練に入っていった。

この時、呼吸はその動きに合わせた緩やかな呼吸をとる。


ゆっくりとしたその動作・・・。

だがその動作にはとても重要な点がいくつかある。


下半身の重心をしっかりと落とし円運動を意識しつつ・・・。

踏み込み、突き、蹴り・・・。

ここで重要になるのは、腰の回転としっかりと動きを止める事・・・。


つま先から始まった回転エネルギーを、

そのまま突き出された拳へと流して行く・・・。


1つ1つの動作は遅くても、呼吸を合わせ回転エネルギーを

その終着点へと淀みなく伝えていく事が目的なのである。


(踏み込み、回転の力を突き出した拳に伝えるのにゃ!)


そんな「気道」の基礎2を2人は1時間ほど行うと、

今度はアマルテアが魔法で地面に穴を掘り、

その中に大量の水を溜めた。


「今度はその1つ上の基礎3をやります」


セルカはその大穴に溜まる水を見て首を傾げたのだった。


「剣神様?・・・一体これでどうするのにゃ?」


「ふふ~んっ!簡単な事よ?」


そう楽しそうに言うと・・・。

アマルテアは水の溜まる場所に片膝を着き、水面に拳を乗せた。


「一体にゃんだろ?」


そんな言葉を聞きながらもアマルテアは、

目を閉じ集中すると、気道を使い呼吸音を変えた。

「コォォォォォっ!」と、音が鳴り響き水面が僅かに振動し始めると・・・。


「ドッパーンっ!」と、大穴に溜まった水が弾け飛び、

ほとんどの水が消し飛んだのだった。


「にゃんにゃのだぁぁっ!?」

セルカはそう叫ぶと、アマルテアの拳を見た。


「ど、どうなっているのにゃ!?」

驚愕するセルカにアマルテアは薄く笑いながらも口を開いた。


「これが基礎3の水面打(みなもう)ちよ?」


「み、水面・・・打ち?」


「ええ、簡単に言うとね?

 水面に乗せた拳を気道を使って打ち抜くのよ?」


「・・・い、一体何を言っているのか、全然わかんにゃいんだけど?」


???と、セルカの頭の上に立体的なモノが浮かんで見えた。


「因みに・・・私の拳は(わず)か5cmくらいしか動かしてないわよ?」


「・・・も、もう謎過ぎるのにゃ」


本気で困惑しているセルカにアマルテアは説明を始めた。


「今回の場合、私は片膝を着けていた訳なんだけど・・・

 この場合・・・セルカ?回転エネルギーってどうなってるかわかる?」


「にゃ?回転って・・・そもそも使えにゃいのでは?」


そう答えるセルカにアマルテアは笑みを浮かべた。


「ちゃんと使っているわよ?」


「にゃ、にゃんで!?私、剣神様の事をずっと見てたけど、

 腰も回転してにゃかったよ?}


「フフ、回転していたのは・・・私の肩甲骨よ?」


「・・・にゃ?」


「肩甲骨の回転運動を使って、それを気道で加速させているの♪」


「け、肩甲骨って、か、回転するものなのかにゃ?」


「ええ、勿論よ・・・って、言うか・・・知らないの!?

 つまりこの修練法は、回転エネルギーが使用しにくい場所や体勢だったり、

 そんな場合でも力が伝わるように考えられた修練法なの。

 それプラス気道を使えば・・・こうなるって事ね♪」


「・・・わ、わかったのにゃっ!

 1日でも早く、ユウト様のように強くなるのにゃっ!」


セルカの決意を聞いたアマルテアだったが、

そんなセルカに疑問が湧いた。


「ね、ねぇ・・・どうしてユウト様なの?

 セルカの場合だと・・・普通はイリアと競うものだと思うんだけど?」


アマルテアの素朴な疑問に、セルカは胸を張りながら笑い、

その疑問に答えた。


「イリアと競うって言われても・・・私とタイプが違うのにゃ?

 牛女は精霊力と魔力を武器に戦うタイプにゃ。

 だけど私は魔力量もそんなににゃいから・・・」


「ああ~・・・だから私に「気道」を教えてって頼んだのね?」



アマルテアはこの時、セルカと組んでから数日後の出来事を思い出した。



「剣神様?頼みがあるのにゃ・・・」


「き、急にどうしたのよ?それに頼みって・・・?」


訓練の帰り道、後ろをトボトボと歩くセルカに突然そう言われた。


「剣神様はユウト様に「気道」を学んでいるって聞いたのにゃ」


「え、ええ・・・それはそうだけど?」


「私は・・・ユウト様の横に並びたいのにゃっ!

 だ、だけど今の私には・・・。

 だからにゃっ!だから少しでも強くにゃってっ!

 少しでも助けになりたいのにゃっ!」



この時のセルカの表情を思い出したアマルテアは、

その瞳に宿る力強い意思を感じ、「気道」を教える事にしたのだった。



(魔力量が少ない・・・か)


そう思いながらアマルテアはセルカを見つめた。



そしてそれから3日後・・・。


「気道・基礎2」までを終わらせたアマルテアは・・・。


「さて・・・セルカ?

 今日も「気道・基礎3」をやるわよ?」

(今日のセルカは少し様子が・・・?)


そう言ったアマルテアだったが、セルカの異変を感じ取った。


「セルカ?あ、あんた・・・いつもと雰囲気が・・・?」


「剣神様・・・もう出来るようになったのにゃ。

 まだ威力は弱いけど・・・完成したのにゃっ!」


真剣な眼差しを向けてそう言ったセルカに、

アマルテアは目を見開いた。


「か、完成したって・・・ど、どう言う事なのよ?」


戸惑いつつそう言ったアマルテアに、セルカは自信有り気に笑って見せた。

大穴の中の水に拳を乗せたセルカは集中していく。


(えっ!?だって・・・昨日までは全然出来てなかったのに!?)


昨日までのセルカは、水面から少し泡が出る程度だったのだが・・・。


(こ、この余裕は・・・なに?

 気の量も全然足りなかった・・・

 い、いえ・・・僅か数日で習得出来るほど甘くないのに・・・?)


そんなアマルテアの疑問を他所に、セルカは集中していくと、

突然アマルテアに声がかかった。


「剣神様・・・完成はしたんだけど、少し違うのにゃ」


「ち、違う?セルカ・・・違うってどう言う意味なのよ?」


「見ていて欲しいのにゃ・・・」


目を閉じてそう話すセルカは真剣そのものだった・・・。


「わかったわ。見させてもらうわ」


「・・・有難うなのにゃ」


そう答えたセルカに異変が訪れた。


「コォォォォっ!」と、呼吸音が変わり水面が振動し始めた・・・。


(やっぱり振動が弱い・・・でもこれじゃ・・・)


アマルテアがそう思い目を細めた時だった。


セルカの上半身から一瞬、

ゆらゆらと陽炎のように、虹色の光が広がった。


(な、何っ!?それって・・・まさか・・・?)


そしてセルカが目を見開くと・・・。


「にゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」


そう声を発した瞬間、大穴の中に入っていた水が、

弾け飛んでしまったのだ。


「う、嘘っ!?えっ!?・・・ど、どうして?

 どうしてあれくらいの気の量で水が弾け飛ぶのよっ!?」


ゆっくりと立ち上がったセルカはアマルテアに向き直ると・・・。


「剣神様?今のは・・・気道と虹色のスピリットの力を合わせた技にゃ」


「えっ!?えっ!?」


セルカの言葉にアマルテアは反応できなかった。

それもそのはずだった・・・。

創造神ラウルでさえ、しっかりと虹色のスピリットは確認出来なかった。

それを剣神・アマルテアが気付けるはずもなかったのだ。


「に、虹色!?」

(た、確かに一瞬虹色の光は見えた気がしたけど・・・)


「はいにゃ・・・。夜中に少しだけ、意思疎通が出来たのにゃ」


「はいーっ!?」


驚くアマルテアにセルカは説明を始めたた。


いつもの通り、夜中に1人練習をしていた時・・・。

ふと、セルカを呼ぶ声が聞こえた。

その声の主が、己の中にあると感じたセルカは、

練習する手を止め、その声の主との意思疎通に専念したらしい・・・。

その結果、今朝方近くに短時間ではあるが、

その声の主・・・。

つまり・・・虹色のスピリットとの意思疎通が行えた・・・。

そう言う事らしい。


「ははは・・・す、凄過ぎて・・・言葉が上手く・・・」


動揺を隠しきれないアマルテアに、セルカは笑顔を向けた。


「つまり今のは・・・?」


「はいにゃ、虹色さんの力を借りたのにゃっ!

 だけどこれは気道とは呼べにゃいから、これからも頑張るのにゃっ!」


(ほんとにこの子は・・・真っ直ぐなんだから・・・)


微笑みを浮かべたアマルテアは、

セルカと共に密度の濃い「気道」の訓練に励むのだった。



そしてそれから暫くの時間が流れた・・・。


いつもの訓練をすべく、アマルテアはベンチに座っていると・・・。


「うむ・・・遅れたか?」


「いえ・・・私もそんなに待っていた訳じゃないわ」


振り向かずそう答えたアマルテアに、オウムアムアは違和感を感じた。


「・・・何かあったのか?」


「そうね・・・私達神とは違って、

 人族達の成長って驚く事ばかりだと思って・・・」


「はっはっはっ!それは我も同意する・・・」


「えっ!?」


オウムアムアの言葉に驚き慌てて振り返っていた。

するとオウムアムアは、左の脇腹に手を当てていたのだった。


「兄弟子!?ま、まさか・・・?」


「ああ、アンナに1発いいモノをもらってしまってな?

 はっはっはっ!実に愉快だっ!」


自分の事のように笑うオウムアムアにアマルテアも笑顔を浮かべたのだった。


「・・・アマルテアも、そうなのか?」


「・・・ええ、セルカにはまだまだ問題点は沢山あるけど、

 それでも予想を遥かに上回る成長ぶりよ?

 私もいい一撃をもらっちゃったわ♪」


アマルテアもまた、嬉しそうに笑っていたのだが、

オウムアムアには違和感が見て取れた。


「うむ、ならば何故・・・?」


「そうね?ちょっと羨ましく思っちゃって・・・。

 色んな事の為に一生懸命に立ち向かって行く姿勢に・・・ね」


淋し気に見えたオウムアムアは、アマルテアの肩にそっと手を置いた。


「兄弟子・・・私ももっとあの子達みたいに・・・」


「・・・皆まで言うな?我にもその気持ち・・・よく分かるからな」


肩に置かれたオウムアムアの手の上に乗せたアマルテアは、

その手の温もりに癒されるのだった。



アリエル ・・・ ・・・ア、アリエル・・・よ。

ミスティ ・・・ ミスティで御座います♪貴女?いい加減に慣れないのですか?

アリエル ・・・ き、今日っ!と、突然呼ばれたのだぞっ!

ミスティ ・・・ あら?本来なら・・・神界樹が・・・。

アリエル ・・・ ら、らしいな?急遽呼ばれて来てみれば・・・

ミスティ ・・・ あら?なんですの?

アリエル ・・・ ま、また貴様と一緒とはっ!

ミスティ ・・・ ところでどうして神界樹は来ていないのかしら?

アリエル ・・・ む、無視するのか・・・?この私を?

緋色 ・・・ あ、何でも白斗とのデートが優先らしくて・・・。

ミスティ ・・・ し、死ねっ!リア充っ!

アリエル ・・・ お、おい・・・そんな事を言っていいのか?

ミスティ ・・・ おっほっほっほっ・・・嫌ですわ・・・・

アリエル ・・・ ・・・だからコイツが嫌いなんだ



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 白斗君と神界樹のデートシーンも見てみたいですね♪ 名前は。。。悠斗がつけるんですよね^^;
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