151話 鬼魂の門・壱
お疲れ様です。
こんな状況下だと、キャンプには往けませんね><
早くストレスの解消がしたいっ!
あと・・・肉、食べたい・・・やれやれ。
あとちょっと後悔が・・・。
最後の方ですが・・・ふざけ過ぎました^^;
ブックマークや感想など・・・宜しくお願いしますっ!
それでは、151話をお楽しみ下さい^^
ゼツのおっさんが消えた精神世界・・・。
再び時間が動き出した闇堕ちした姿の悠斗と、
次のステージへと覚醒した鬼の力を纏う悠斗が対峙していた。
「オマエ・・・ソノチ・・・カラ・・・ハ?
イツタ・・・イ・・・ナニガ・・・?」
「ん?お前には関係ないだろ?」
「ハッハッハッ!ヒトゾ・・・ク・・・オモシ・・・ロイ。
ダガナ・・・ニシテ・・・モ・・・ムダ」
「そうか?・・・なら、試して見ろよ・・・闇堕ち君」
悠斗は同じ姿をした自分の事を、「闇堕ち君」と名付けると、
半身に身構え挑発し始めた。
「ほら・・・どうした?かかって来ないのか?」
「・・・オマエ・・・イイカ・・・ゲン・・・キエロ」
そう言うと、闇堕ちは悠斗に向かって真っ直ぐ突っ込んで来た。
(へぇ~魔法で攻撃してこないんだな?)
悠斗は鋭い視線を相手に向けると、闇堕ちの拳をゆらりと躱しつつ、
その腕を掴むと、気合を入れそのまま地面へと叩きつけた。
「ドォーンっ!」
「ガハッ!」
「まだ終わりじゃないぞっ!」
一度バウンドした闇堕ちに、悠斗は更に蹴りを放ち吹き飛ばした。
「ゲフっ!」
10mほど蹴り飛ばされた闇堕ちは、地面を滑って行き、
仰向けになったまま呻くように言葉を吐いた。
「ナゼ・・・ダ・・・キュウ・・・ニ・・・ナゼ・・・?」
その声が悠斗の耳に入るが、何も言わず、
ただ・・・睨みつけているだけだった。
「フッ・・・ヒトゾ・・・クゴト・・・キニ・・・ユダン・・・」
ゆっくり立ち上がりながら、闇堕ちは笑みを浮かべていた。
そんな姿を見ても悠斗の表情が変わる事なく、ただ見つめていたのだった。
「オマエ・・・スコシ・・・ツヨイ」
その言葉に悠斗は眉をピクリと動かすと・・・。
「なぁ、闇堕ち君・・・もう止めないか?」
「ナ、ンダ・・・ト?」
悠斗は軽く息を吐き構えを解くと、背伸びを始めるのだった。
「キエル・・・カクゴ・・・デキタ・・・ノカ?」
「いや?今ので分かったんだよ・・・
お前では今の俺に勝てないって事がさ・・・」
悠斗の言葉に闇堕ちは肩を震わせていた。
「ナ、ナニ・・・イツテ・・・ル・・・?」
「・・・・・」
「アソビ・・・オワリダ・・・」
「・・・・・」
悠斗は闇堕ちの言葉を聞き流しあらぬ方向を見ていた。
「ム・・・ムシ・・・スルナ・・・」
「・・・・・」
「ムシっ!スルナーっ!」
急に声を張り上げると、悠斗に向かって魔力弾を放っていく。
だか悠斗は迫る魔法弾に見向きをせず、
全ての攻撃を躱して見せた。
「ナ、ナゼ・・・ダ?アタラナイ・・・ナゼダ?」
唖然としながらも闇堕ちから言葉が漏れてきた。
すると・・・。
「何故かって?その理由って簡単だろ?」
「ナンダ・・・ト?」
「俺がお前より強いからに決まっているからじゃんか」
「ヒトゾク・・・ゴトキガ・・・」
怒りが込み上げてくる闇堕ちに、悠斗が笑みを浮かべた。
「なら・・・見せてやるよ」
「ナンダト?」
「さっきお前を蹴り飛ばした時は、まだ様子を見て加減してたからさ、
威力もそんなになかったって訳なんだけど・・・」
「フザケタコトヲ・・・」
徐々に言葉が上手くなってきた事に少し驚いた悠斗だったが、
闇堕ちの事は、既に眼中になかったのだ。
「さっさと決着つけようか?退屈になってきたしさ・・・。
因みにだけど・・・。
ワンランク下の力で戦ってやるよ。
それでも負ける気はしないけどね?」
「オマエ・・・オマエェェェっ!イマスグコロスっ!」
悠斗はニヤリと笑うと、目を閉じ集中していく。
そして「カっ!」と目を見開いた時・・・。
悠斗の左眼は赤く縦に割れた瞳が闇堕ちを捉えていた。
「ナ、ナンダソレハっ!」
「何も知らずに死ぬんだよ・・・お前はっ!」
「モウイイっ!イマスグシネェェェッ!」
闇堕ちは全身に魔力を纏うと、魔力弾を放った。
「さぁ、行こうか・・・」
悠斗がそうつぶやいた。
(俺の魂よ・・・刻まれし鬼魂門を開き、その力を示せっ!)
悠斗は心の中でそう叫ぶと、「ギギィィー」っと、音を立てながら、
「鬼魂一之門」と書かれた両開きの扉が開いた。
そしてその門の中からは赤銅色の蒸気のようなモノが流れ出てきたのであった。
(ワードは揃ったっ!「鬼道・門・解」)
「はぁぁぁっ!鬼道一門・・・解っ!」
その言葉に呼応するように、悠斗の身体からも赤銅色の気が溢れ出てきた。
そして悠斗は迫ってくる魔力弾と闇堕ちを気にする事もなく、
足を開き半身になって重心を落とすと、右腕を引いた。
「クックックッ、バカメ・・・オソイゾ」
笑みを浮かべる闇堕ちだったが、
すぐさまその表情は引きつった笑みに変わってしまった。
「バカナっ!?ナ、ナゼダ・・・」
迫りくる魔力弾が赤銅色の気に触れると、
その魔力を吸収し消えてしまったのだった。
「ナニガ・・・オコッテル!?」
闇堕ちは、目の前で起こった出来事にそう言葉を漏らした。
そして悠斗は、誰に話す訳でもなく話し始めた。
「・・・ゼツのおっさんはさ・・・俺に言ったんだ」
「!?」
「お前の鬼の力は、とても歪で不安定だ・・・ってさ?」
「ナ、ナンノハナシヲ・・・!?」
たじろぐ闇堕ちを見据えながらも、悠斗は話を続けた。
「俺の鬼化ってさ?色んな力を混ぜ過ぎたせいで、
正しく力が使えなかったんだってよ」
「オマエェェェェっ!イツマデソンナハナシヲーっ!」
半ば半狂乱状態で魔力弾を放ちながら突進してくる闇堕ちに、
悠斗は避ける事もせずに右腕に赤銅色の気を溜めていった。
「お前には・・・わからないよな?」
闇落ちの魔力弾が悠斗に直撃するも、爆発すらしなかった。
赤銅色の気が、闇堕ちの魔力を再び吸い取ってしまったからだ。
「!?・・・ヒ、ヒキョウモノ・・・メェェェェっ!」
そう叫びつつ闇堕ちが繰り出した右の拳に、悠斗は技を放った。
「寸勁・・・上白打っ!」
闇落ちの襲いかかる右拳に、悠斗は腰の回転だけで右拳を下から突き上げた。
「パァァァァンっ!」と、乾いた音が響き渡ったあと、
闇落ちの鮮血が飛び散った。
闇堕ちはその瞬間、ナニガ起こったのか全く理解ができていなかったが・・・。
「ギャァァァァっ!」と、叫び声を上げると、その場で膝を着いた。
「ナニガァァァァっ!」
悲鳴にも似たその声に、悠斗は闇堕ちを見下ろしながら答えた。
「今のはお前の拳に、俺の拳を真下から突き上げただけだ。
大した技じゃないぞ?ただの寸勁だからな?
本当は気道・纏術があってこその技なんだけどね?
普通に打ってお前の拳が消えるとまでは思わなかったよ
慣れないせいか、力加減が難しいな・・・」
表情を変える事なく話す悠斗に、闇堕ちはただ愕然としたのだった。
「お前・・・どうする?大人しく帰るか?
それとも・・・まだやるのか?」
悠斗の言葉に顔を上げた闇堕ちは、激痛の最中口を開いた。
「オレヲ、コロスノデハナイノカ?」
その言葉に軽く息を吐くと、哀れんだ目を向けながら答えた。
「さっきまではそうだったけど・・・さ。
弱い者虐めみたいな気分になっちゃったからな~・・・はっはっはっ」
そう答える悠斗に闇落ちは・・・。
「ウワァァァァァっ!フザケルナーっ!ヒトゾクっ!」
そう叫ぶと悠斗と距離を取り、ありったけの魔力をその身に纏った。
「オマエハっ!ココデシヌンダァァァァっ!」
狂乱した闇堕ちは我を忘れ悠斗に特攻を仕掛け蹴りを放つのだが・・・。
「な~んてね?」
「!?」
そう笑みを浮かべながら、蹴りを放った闇堕ちの足を顔前で掴むと、
悠斗は身体を捻りながら、右腕の肘を闇堕ちの膝関節の裏に潜り込ませ、
そのまま地面へと落下した。
「グシャっ!」と膝関節が押し潰れる音を立てるのと同時に、
「ウギァァァっ!」と、闇堕ちの悲鳴が響いた。
流れるようなその動きに、闇堕ちは全く反応出来なかった。
そして再び悠斗は蹲る闇堕ちにこう言った。
「お前は殺すって言ったよな?」
闇堕ちを見下ろすその視線には、殺気以外のモノは含まれていなかった。
「アアア・・・アア・・・」
恐怖に顔が歪んだ闇堕ちは後悔していた。
(カミニ、ソソノカサレテサエ・・・イナケレバ・・・)
「お前には、鬼道ニ門・・・見せてやるよ
本当なら鬼魂二之門まで開けられるんだが、一応約束だからな?」
静かにそう言うと、悠斗は目を閉じ集中していった。
「ヤ、ヤメロ・・・ヤメテクレ・・・」
そう声を漏らす闇堕ちだったが、悠斗は何も反応しなかった。
「イ、イヤダァァァァっ!」
足を引きずりながら逃げる闇堕ちに構う事なく、
悠斗は・・・。
「はぁぁぁ・・・。鬼道・・・ニ門・・・・解っ!」
そう叫んだ悠斗の身体からは、赤銅色の気が・・・吹き出した。
一門で開けた力を更に凝縮したその力は、その赤銅色が更に濃くなっていた。
逃げる闇堕ちに悠斗は赤銅色の気を吹上げながら、静かに話だした。
「鬼魂一之門ってのがあってさ、
1つのゲートに対し、二門の力が存在するんだ・・・」
悠斗の顔を見ながら後ずさり逃げる闇落ちは、
眼前に居る悠斗に怯えるしかなかったのだ。
「イ、イヤダ・・・イヤダ・・・マダ・・・キエタクナイ・・・」
そんな言葉に悠斗は冷たい視線だけを向けていた。
「で・・・。今のこの状態が・・・一之門・二門目なんだけどさ。
ゼツのおっさんが言うにはさ、
この鬼魂の門って、第五門まであるらしいんだけど・・・。
まぁ~お前にはもう・・・関係ない話だったな?」
そう説明し終えた悠斗は右腕を伸ばすと、
拳銃を構えるようにその指先を・・・闇堕ちへと向けた。
「ヤメロ・・・ヤメテクレ・・・」
涙を流し後ずさる闇堕ちに、悠斗は言った。
「お前を差し向けた神の名は?」
その言葉に闇堕ちの動きが止まった。
「・・・ハナセバ、ミノガシテ・・・」
「・・・ああ」
「・・・ワ、ワカッタ・・・ハナス、ハナスカラっ!」」
見逃してもらえるかもしれない・・・そう思った闇堕ちは、
苦痛に顔を歪めながらも、けしかけた神の名を口に出しかけた時だった・・・。
「・・・ソノカミノナハ・・・レグ・・・」
{所詮は噛ませ犬か・・・フッフッフッ}
「!?ナ、ナンダっ!」
「!?」
突然頭の中に流れてきた声に、闇堕ちは周りを見渡した。
悠斗はそんな闇堕ちの様子に気配を察知しようとするのだが・・・。
「・・・ちっ!神力が薄過ぎるっ!」
「タ、タスケテ・・・クレェェェっ!」
闇落ちがそう叫んだ瞬間だった・・・。
闇堕ちの身体が一瞬にして大きく膨らむと・・・。
「・・・グワァァァァァァっ!タ、タスケ・・・」
「ボンっ!」
「・・・ちっ!」
闇堕ちは薄汚い血を撒き散らしながら、破裂したのだった。
すると・・・。
「薄汚い人族・・・。また会おう」
そう声が響くと、その気配は消えてしまった。
「・・・僅かだけど、神力は感じた・・・。だけど・・・」
何もない精神世界の空間を見つめながら、
悠斗は拳を硬く握っていたのだった。
苦い思いを噛み締めながら、悠斗は何もない空間を見つめていたのだった。
それから暫くすると・・・。
悠斗は元の身体に戻り意識を取り戻した・・・。
「ふぅ~・・・まじで疲れた・・・」
そうつぶやいた時だった・・・。
「うぉりゃぁぁぁぁぁっ!」
「はぁぁぁぁぁぁっ!」
その声に振り返った悠斗は、ミランダとチタニアが飛び蹴りを放った瞬間だった。
「ちょ、ちょっと・・・待てってぇぇぇっ!」
腰が完全にひけてしまった悠斗は、防御もなにもあったものではなかった。
「バキっ!」✕2
2人の女神の飛び蹴りは、無防備になった悠斗の顔面に・・・炸裂・・・した。
「はぅっ!!」
(な、なんで・・・こんな目・・・に・・・)
悠斗はそのまま地面を転がりうつ伏せになって倒れた。
「や、やったわっ!」
「え、ええっ!やりましたわっ!」
2人の女神は手を取り合って喜んでいたが、
ふと・・・チタニアは違和感を感じたのだった。
「・・・あ、あの~?ユウト様って・・・」
「ん~?どうしたのよ?」
「あのですね?攻撃が当たる瞬間にユウト様が何か言っていたような?」
チタニアは自分の頭の中で、先程の映像をリプレイしてみた・・・。
「え~?私は全然気付かなかったわよ?」
「えっと~・・・た、確かに何かを言っているようですが・・・?」
「そうなの?でも・・・気絶させる事が出来たんだから、
そんなの気にしなくていいんじゃないの~?」
「そ、そう言うモノでしょうか?」
「そう言うモノよ♪」
「・・・そうですわね♪」
2人が再び喜びに手を取り合った時だった・・・。
倒れた悠斗から微かに声が聞こえてきた。
「・・・談・・・じゃ・・・ねぇーよ・・・・」
「「えっ!?」」
2人の女神は互いに見合わせた顔を、倒れた悠斗の方へと向け、
顔を引きつらせなが声を漏らした。
「・・・ま、まだ意識が?」
「う、嘘・・・」
2人の女神は咄嗟に後方へと飛ぶと・・・。
「もう一度よっ!チタニアっ!」
「はいっ!参りますっ!」
2人の女神はお互いの言葉に頷くと、
起き上がろうとしている悠斗へと駆け出した。
「痛たたた・・・な、なんの罰ゲームなんだよ・・・やれやれ」
「今度こそっ! ユウト様をっ!」
チタニアは悠斗の笑顔を思い出しつつ祈りを込めて蹴りを放つ。
「死ねぇぇぇぇっ!」
だがミランダはその場のテンションに身を任せてしまい、
思わずそう叫んでしまった。
「はいっ!?」
真横を飛ぶチタニアはそんなミランダの言葉に、思わず声をあげた。
そしてその2人の女神の蹴りが背中を向け立ち上がった悠斗に当たる瞬間・・・。
「痛てーだろうがぁぁっ!」
「「!?」」
そう叫びながら悠斗は2人の女神の足を掴むと、
その勢いを利用してそのまま前方へと加速させた。
「「いやぁぁぁぁぁっ!」ですわーっ!」
その結果・・・。
着地地点を見失った2人の女神は体勢が保てず・・・地面に転がって行った。
「うぅぅ・・・」
「はぅ・・・」
悠斗はこめかみを「ヒクヒク」させながら歩みだした。
混乱していた2人の女神も、
その気配に気付くと起き上がり急ぎ体勢を整えるのだった。
「ちっ!油断したわっ!次は必ず・・・殺すっ!」
「はいっ!・・・えっ!?ミランダ何を言っているのですっ!
殺したら意味がありませんわっ!」
そう言った時だった・・・。
こめかみをヒクつかせた悠斗が指を「バキボキ」と鳴らしながら、
ヒクついた笑みを浮かべていた。
「痛いんですけどぉー?・・・何をやっているんですかね~?」
「「!?」」
「だ~か~ら~何をするんだって言ってんだよぉぉぉっ!」
「バシュッ!」
そう叫んだ時、悠斗の身体から赤銅色の気が溢れ出し、
開かれた瞳は赤く縦に割れた瞳をしていたのだった。
「えっ!?ユ、ユウト・・・?ユウトなの!?」
「や、やはりお戻りになって・・・」
2人の女神は口に手を当て涙を浮かべていたのだが・・・。
「おい・・・ミランダ?」
「・・・は、はひぃ!」
「お前・・・飛び蹴りした時・・・「死ねぇぇっ!」とか言ってたよな?」
ミランダは悠斗の問いに、顔を引くつかせてしまった。
「えっ・・・と~・・・そ、その~・・・ね?
あ、あれは・・・誤解・・・そうっ!誤解なのよっ!」
そう言い訳し始めたミランダに、悠斗は冷笑を浮かべ・・・。
「へぇ~・・・そうなんだ~?
でもその次に、「必ず殺すっ!」って、言ってませんでしたかぁ~?」
「いい、い、言ってな、ないわっ!い、言う・・・はずないじゃないっ!
あ、あんたの聞き間違いでしょっ!」
「へぇ~・・・俺の聞き間違いなんだ~・・・へぇ・・・」
悠斗の威圧にミランダは少しずつ後ろへと下がって行く。
「なあ~・・・チタニア?」
「は、はいっ!」
視線をチタニアに移した悠斗に、チタニアからは汗が流れ落ちた。
「さて、質問です・・・デーデっ!」
「ゴクリ」
「ミランダは飛び蹴りをチタニアと一緒に放った時、なんて言ったでしょうか?
そしてその次に言ったセリフはなんだったでしょうか?
時間は・・・10秒・・・答えなさい」
悠斗はチタニアに問題を出すと、口で時計の秒針の音を口ずさみ始めた。
「チッ、チッ、チッ、チッ、チッ・・・」
「えっと、えっとー・・・ですね・・・」
「後・・・4秒」
迫る時間にチタニアは思わず手を上げつつ飛び跳ねた。
「はいはいはいっ!」
「はい、チタニアさん・・・答えをどうぞ」
「はいっ!死ね・・・と、必ず殺す・・・ですわっ!」
そう自信有り気に答えるチタニアに、悠斗は真剣な眼差しを向けた・・・。
「ゴクリ」と喉を鳴らしたその時・・・。
「・・・正解っ!ピンポン、ピンポン、ピンポンっ!」
「や、やりましたわっ!ミランダっ!正解ですわよっ!」
「ナイスゥ~♪チタニア♪」
はしゃぎ飛びながらチタニアは大いに喜んでいた。
そしてミランダと2人手と手を取り合って喜んでいると・・・。
「はっはっはっ!さ~て・・・2人とも・・・」
悠斗の身体がゆらゆらと揺らめきながら、2人に歩み始めた。
「ユ、ユウト・・・ゆ、許して・・・ねっ?
わ、私とあんたの・・・な、仲じゃないの?
そ、それに・・・そ、そうよっ!
わ、私があ、あんたを助けてあげたのよっ!」
ミランダは一縷の望みをかけた勝負に出た。
だが・・・その甘い目測は大いにはずれるのだった。
「それはそれっ!これはこれっ!」
がっくりと肩を落とすミランダの肩に手を置いたチタニアは・・・。
「こ、これは・・・試練・・・なのですわっ!」
その言葉に項垂れたミランダがチタニアへと顔を向けた。
「あ、あんたが・・・答えたからでしょうが・・・」
ジト目で睨むミランダに、チタニアは顔をひきつらせたじろいた。
「だ、だって・・・わ、私はただ・・・」
すると・・・。
「チタニア・・・」
「は、はいっ!」
「・・・お前も同じだからな?」
「ヒィっ!」
チタニアは悠斗の無慈悲な言葉に腰を抜かしワナワナと震えるのだった。
「・・・ど、どうして・・・どうしてこの私がっ!?
わ、私はミランダを止めようと・・・」
チタニアは己を必死で弁護するのだが・・・。
「なぁ~チタニア?こんな言葉を知っているか?」
「な、なんでしょうか?」
「・・・連帯責任って言葉を・・・」
「がぁくぅっ!」と、
項垂れるチタニアに・・・絶望の二文字しかなかったのだった。
その後、2人は悠斗の手によって・・・お母さん攻撃が行われ、
「もうっ!あんたって子はぁっ!」と、お尻を腫らす事になるのだった。
「ごめんなさぁぁぁぁいっ!」
「ユウト様ぁぁぁっ!お許しをぉぉぉぉぉっ!」
平和が訪れた聖域に、悲痛な叫び声が木霊するのだった。
ラウル ・・・ 悠斗君・・・完全っ!ふっかぁぁぁぁつっ!(祝)
ミスティ ・・・ ラウル様・・・おめでとう御座います♪
ラウル ・・・ だね~?だね~?こんなに嬉しい事はないよっ!
ミスティ ・・・ 私も自分の事のように嬉しく思いますが・・・
ラウル ・・・ おやおやミスティさんや?何か問題でもあるのかい?
ミスティ ・・・ ええ~♪勿論ですわ♪聖域内でのあの・・・イチャイチャ・・・。
ラウル ・・・ い、いや・・・べ、別にあれはイチャイチャとかそう言う・・・
ミスティ ・・・ ・・・はぁ?
ラウル ・・・ ゴクリ
ミスティ ・・・ と、言う事で、明日は、鬼魂の門・弐(回想)となります♪
ってなことで・・・って・・・。
次回予告された・・・orz
緋色火花でした・・・(ぐすん)




