14話 神からのメールが多すぎる件
お疲れ様です。
まぁ、私なりにここまで頑張ってきました。
少しずつ成長はしているとは思います。
どうでしょう?
面白く読んでもらえるように頑張りたいと思います。
14話お楽しみ下さい。
悠斗は適当な岩場を見つけると腰を下ろした。
マジック・ボックスから水を取り出すと乾いた喉を潤す・・・。
「ふぅ~」っと、一息つきどうしようかと考えていると
「ピローン」と、再びメール音・・・
(またか・・・やれやれ)
少し面倒になりながらも確認する。
件名 「やっほ~~♪ラウルだよ♪」
「・・・この軽さ、何とかならないのかな?」
腐ってもこの世界の創造神である・・・
(威厳って大切だと思うんだけどな~)
悠斗は呆れながら内容を確認する。
「無事到着おめでとう!まずはゆっくりと体を休めてくれ。
その後にでも、ステータスの確認をしておくといいよ~
転移する前と、その後ではまた違っていると思うからね~
一応、メイン画面だけは確認しておいたほうがいいよ~ ♪」
(あー・・・って言うか、ゆっくり体をって、まだ何もしてないんだけどね
あと、ステータスの確認か~・・・
ん~、あまりステータスは気にしていないんだけどな)
悠斗はそう思ってはいるのだが、ラウルからのメールなので
とりあえず、ステータスの内容を確認しておくことにした。
名前 ユウト・カミノ
年齢 15歳
種族 人族
称号 創造神の使徒
加護 創造神の加護・時空神の加護・天照の加護
HP A
MP S
悠斗はメイン画面の確認したのだが・・・
加護に予想外の名前があった。
(天照って・・・地球の?って言うか・・・日本の神?どうしてまた・・・?)
あまりにも予想外過ぎて、目をパチパチさせている。
「ピローン」と、再びメール
件名 「初めまして。天照と申します。」
(ま、まじか・・・)
「初めまして悠斗様、私は日本の神、天照と申します。以後、お見知りおきを・・・
この度は異世界とはいえ、貴方様にご迷惑をかけます事をお許しください。
つきましては、僅かながらでありますが、私からの加護をお受け取りください。
貴方様の活躍をお祈りしております」
(・・・逆に気を遣わせてしまった感じだな~・・・)
悠斗は空に顔をあげ
「有難う御座います。天照様。微力ながら頑張らせていただきます」
心からお礼を述べた時、空が一瞬キラッっと光った気がした。
(あの光は天照様からの返事かな?)
少し感動に浸っている。
視線を再びウインドウに戻すと
まだおかしな所がある事に気づく・・・
(年齢・・・15歳って・・・何?それと、MPがSになっているんだけど?)
「ピローン」と、再びメール
件名 「補足だよん♪」
「えっとー、メイン画面の年齢とMPの補足だよん♪
年齢の事なんだけどさー、24歳から始めるよりも15歳の方が
いいんじゃないのかな~?ってことで、15歳にしておいたのさ♪
この世界では15歳から成人だからね~。
あと、MPは、元々適正があったからSになってるのは仕方がないし
そう言う仕様・・・?なんだから仕方がないのだよ~」
(ね、年齢は・・・まぁ~有り難く思うけど、MPに関してはちょっとね・・・
それに、仕様って何だよ!ゲームメーカーの言い訳っぽいぞ!)
悠斗はネトゲで、そう言う仕様なのです・・・
その一言で済まされてしまった時の事を思い出していた・・・
(・・・こんな話って、異世界にもあるのか・・・はぁ)
「ピローン」
「・・・・・・・・・・」
(流石にメール多すぎないないか?ちょっと鬱陶しくなってきた・・・)
まるで付き合いたての恋人同士のメールのやり取りのようで
イライラが込み上げてくる悠斗。
悠斗は無表情&無言でメールを開く・・・
件名 「日本の神について♪」
どうやらラウルからのメールではなく、ミスティからのようだ。
「こんにちは悠斗さん。メールを致しましたのは、天照様の事についてで御座います。
ご承知でしょうが、天照様はとても悠斗様をご心配なされています。
此処だけの話しなのですが、天照様はノーブルに悠斗さんをお送りになる事を
とても反対されていました。ラウル様が反対を押し切る・・・
その形に落ち着きはしたのですが・・・。
ですので、悠斗さんには天照様もついておられますので安心なさってください」
(天照様に心配かけないようにしないとな~・・・まぁー、心配かけるのだろうけど・・・
ラウルもこれくらいの節度はもって欲しいな~。一応!神・・・なのだから・・・)
ラウルのことはとりあえず置いておき
神達に迷惑や心配をかけないようと心に決める。
「さて、そろそろ魔法の特訓でもしますか・・・」
決意を新たにした悠斗は魔法の特訓に励もうと
勢いよく立ち上がると・・・
「ピローン」と、空気を読まずメール音が鳴る
悠斗は眉毛を少し「ピクッ」っとさせつつメールを開く・・・
件名 「今、ちょっとさー」
「悠斗君、今ちょっとさー・・・一応神!とかって思わなかった?
こう見えて僕もしっかりと神としての仕事はしているんだよ?
天照はきっと、お気に入りの悠斗君を獲られて仕返しをしているんだな!
うんうん、そうだよ!きっと!」
(神が仕返しって・・・ラウルじゃないんだから・・・)
「ピローン」 「ピクッ」
件名 「ラウルじゃないんだから・・・」
「とかって、思っていたでしょ?」
(・・・何故わかった?まるで・・・神だな)
悠斗の中から、ラウルが神認定から除外されようとしていた・・・
「ピローン」 「ピクッピクッ」
件名 「神なんだけど?」
「悠斗君、僕はこの世界で一番偉い神だからね?
君の考えていることなんて、まるっとお見通しなんだからね!」
(どうせ心の中で思っている事がバレているのなら・・・)
そう思うと、悠斗は大きく息を吸い込んで・・・
「・・・あのさー!メールが多すぎるんですけどぉぉ!!」
悠斗は天に向かって大声で叫んだ。
すると、その声に反応するかのように
再び「ピローン」と、メールが届く。
悠斗はラウルからの謝罪だと思っていたが・・・違った。
件名 「僕はね・・・」
「僕はね?悠斗君の事がとてもとても心配なんだよ?
僕達の都合で連れてきてしまったからさー・・・本当に申し訳ないと思っている。
だからさ、少しでも悠斗君の力になりたくてさ・・・。
今も、ミスティと2人で悠斗君の事を見守っているんだよ?
君に万が一の事が起こらないか・・・もうほんとにほんとに心配で心配で・・・
だから僕達のメールを嫌がらないで欲しいんだ・・・
今後はもう少し自重するからさーだから今回は許してほしいな♪
あっ、大切な情報だけどさ・・・今朝方、金
「・・・あれ?今朝方、金・・・?な、なんだ??文が切れてる・・・」
悠斗が何故文が切れているのか気になっていたら・・・
「ピローン」と、再びメール
件名 「続きだよ」
「あはは!ごめーん!文字制限忘れてたーー!ウケるw
そうそう、続きね~。えっとー、今朝方、近隣でさ「異形の魔」が出たらしい・・・
でもこの情報は、模倣の疑いもあるからさーまぁ、またこっちでも気をつけるけど
そっちで見つけたら「サクッ」っと退治しちゃってねー・・・。
あと、金・・・っての言うのは誤字だからwwwじゃ~練習頑張ってねー♪どろん♪」
「文字制限ってあるんかーい!」
と、思わず突っ込んでしまった悠斗は只今自己嫌悪中。
「・・・・誤字って・・・それにドロンって表現って、まだ使われていたんだね・・・」
こんな調子で悠斗の修行時間はドンドン削られていく。
悠斗は心の中で天照に語りかけた・・・。
(天照様、どうか、ラウルに罰をお与えください。一度、痛い目に合ったほうが
ラウルの為になると思います。私の為にもどうか宜しくお願い致します)
悠斗の願いが天照に届いているかわからなかったが
天照に祈るしかなかった。
すると・・・空が再び光ったのだった・・・。
言葉が聞こえた訳ではないのだが
悠斗はその光に向かって
「有難う御座います」と、頭をしっかり下げるのだった・・・。
「さて・・・特訓するか・・・」
そうつぶやくと、悠斗は体をほぐし始めるのだった・・・。
(天照 ・・・ 悠斗様の、その切なる思い。確かに受け取りました。)
ラウル ・・・ ミスティ?今何か聞こえなかった?
ミスティ ・・・ いえ?私には何も聞こえませんでしたけど?
ラウル ・・・ そう、それならいいんだ♪しかし、悠斗君大丈夫かな~?
ミスティ ・・・ 大丈夫とは?
ラウル ・・・ 魔法の練習だよ!危なっかしいからさ。メールしておこうかな?
ラウルがメールをしようとした瞬間、ラウルの頭上から何かが出現した!
そ、それは・・・「ジャパニーズ・タラーーイ」だった!
一直線に落下してくる「たらい」
もし、ニュートンがこれを最初に見ていたら、りんごではなく
「たらい」だったかも知れないのだ!
「ヒュ~~~~・・・ドカーン!」
ラウル ・・・ はぅ!!」 パタリ
ミスティ ・・・ ラ、ラウル様ーーー!!
と、ミスティの悲鳴が鳴り響いたのであった。
その時、天照が「ふっ♪」っと、笑っていたとかいなかったとか・・・。
ってなことで、緋色火花でした。




