122話 思わぬ展開
お疲れ様です。
日々寒くなりますが、皆さんはいかがお過ごしでしょう?
私は・・・死んでますw
次回のアップは活動報告の方に記載しておきますので、
そちらをご確認下さい。
ってな訳で、本編122話になります。
前半サル達との話が続きますが、
その後・・・悠斗はっ!
それでは、本編122話をお楽しみ下さい。
分身ザル達のボスであるゴリアテと出会い、
宴を催した後・・・。
(なぁ、ゴリアテ?お前、魔力あるんだな?)
(ああ、飼われていた頃、ある魔法をいくつか身に着けたんだ)
(ある魔法?)
(初歩の解毒魔法と、身体強化・・・あとは、水魔法だ)
(まじか・・・やるじゃん♪)
ゴリアテは魔法が使えても初歩である事を気にしていたのだった。
だから一度も自分自身をすごいと思った事もなかった。
(すごくはない・・・だが、水に苦しむ事はなかったがな?)
(役に立っているなら・・・すげーじゃんか?)
(ははは・・・ありがとよ♪)
悠斗に誉められ、ゴリアテは嬉しかったのだ。
仲間になった悠斗に誉められた事が・・・。
(魔力があるなら・・・コレをやるよ)
(ん?何だ・・・それは?)
悠斗はゴリアテに通信用の魔石を手渡した。
その魔石の使用法を教えた悠斗。
だが悠斗の説明を聞いたゴリアテは少し不安そうな顔をしていた。
(ん?どうした?)
(いや、俺の魔力はとても少ない・・・
それに・・・人族との会話が、念話で出来るのか?
そんな疑問が生まれてな?)
(はっはっはっ!なら・・・試すか?)
悠斗は笑顔でそう答えると、魔石にお互いの魔力を流し合い、
お互い離れた場所で確認してみたのだった。
その結果・・・。
心配する必要もなく、通信用魔石を使った念話での会話が成功した。
(な?大丈夫だっただろ?)
(あ、ああ・・・これで離れて居ても、兄弟とは会話できるのだな?)
(いつでも話せるからさ♪
あっ、でもさ・・・その兄弟ってのは止めてくれないか?)
(何故だ?)
(・・・なんか・・・恥ずかしい・・・)
悠斗の姿に見合った会話に、ゴリアテは大声で笑った。
照れ臭そうにする悠斗もまた、笑っていた。
少しの間、雑談を楽しんだ二人は広場を少し進んだ所にある岩場に来ていた。
その岩場には、寝るのに適した穴が開いていた。
(こんな所に岩場があるのか・・・へぇ~)
(ユウト・・・今日はこの穴の中で寝てくれ)
(いいのか?俺がここで寝て?)
(ああ、勿論だ。まだこんな場所はたくさんあるからな?)
(じゃ~遠慮なく♪おやすみ~)
(ああ、また明日な?)
挨拶を交わした二人は、それぞれの場所で眠りに着いた。
そして翌朝早朝・・・。
いつものように起きた悠斗は、小さな息遣いに驚いた。
「・・・ははは。お前・・・いつの間に来たんだよ?」
小さな寝息を立て丸く眠っていたのは、ゴリアテの息子だった。
悠斗はマジックボックスから、小さな布を取り出すと、
ゴリアテの息子に掛けてから、外に出て行った。
それは勿論、毎朝欠かさないトレーニングをする為だった。
軽く森の中を走り戻ってきた悠斗は、ストレッチを済ませると、
いつものように、修練を始めた。
体術、剣術、魔力制御・・・。そして最後に気道・・・。
一通りいつものように朝練を終えた悠斗は、
ふとその視線に気が付いた。
振り向くとその視線の先に居たのは、ゴリアテだった。
(・・・見事なものだな?)
(ははは、なんだ・・・見てたのか?)
(洗練されたその集中力に、声を掛けづらくてな?)
(それはすまなかったな?)
何故此処に居たのかを質問すると、
ゴリアテは何気に目を覚ますと、息子が居ない事に気付き、
周囲を探し回っていたらしい。
だが、ふと悠斗の事を思い出したゴリアテは、
悠斗が居る場所に来た時に、朝練に励む悠斗を見つけたらしい。
(息子なら俺の横で寝てたぞ?)
(迷惑をかけたようだな?)
(いやいや、寝顔に癒やされたから問題なしだよ♪)
そう言って、悠斗は笑っていた。
それから宴を催した広場に行くと、
仲間達がそれぞれ分担しながら、朝食の準備を始めていた。
(ユウトも一緒に食べよう)
(・・・ゴチになりますっ!)
悠斗に気付いたゴリアテの仲間達は、温かく迎い入れ、
悠斗も一緒に朝食を取ったのだった。
朝食後、全員が揃っている状態で、
悠斗は大恩人であり、ゴリアテの兄弟分である事を告げた。
反対する者はおらず、分身ザル達も快く歓迎してくれた。
それから暫くの間、悠斗はゴリアテの息子と遊んでいたのだが・・・。
(おーいっ!ユウトーっ!)
ゴリアテの呼び声に、悠斗は駆け寄っていく。
(どうしたんだ?)
(息子の名の事だが?)
その質問に悠斗は待ったと答えた。
悠斗はゴリアテに、やらなければならない事があると告げると、
「分かった」と、そう答えたのだった。
そして昼頃・・・。
悠斗はゴリアテ達と共に、住処である森の入り口に来ていた。
(・・・世話になったな?)
(・・・それは俺達の方だ)
笑い合う二人は硬く握手した。
(またな・・・ゴリアテ)
(ユウト・・・いつでも寄ってくれ)
(ああ♪)
ゴリアテの息子が悲しそうな顔を見せるが、
説得された為に、泣き出すのを我慢していたようだった。
(これから何処へ行くんだ?)
(・・・アシュリナだ♪)
(気を付けてな)
(ああ)
みんなに別れを告げた悠斗は、手を振りながらその森を後にした。
森が見えなくなると、悠斗は瞬間移動を何度か使用し、
無事にアシュリナへと到着したのだった。
勿論・・・。念の為、港町のゲート付近に着地したのは言うまでもない。
悠斗は海を見ながらゲートに差し掛かると・・・
「・・・あっ、ゲート前で身分証見せるんだった」
マジックボックスに保管してあるのを確認すると、
悠斗は街へ入る為に並んでいる列に並んだ。
「・・・結構人が居るな~?」
悠斗は長い列の後ろから前を覗き込むと・・・
「おいっ!ロイサムっ!てめぇー・・・まだ街に居たのかっ!」
そんな声が前方から聞こえてきた。
(なんだ?喧嘩・・・か?
ロイサム・・・あれ?どこかで聞いたような・・・?)
悠斗はそう思いながらも、少し様子を見る事にした。
何故なら、ここは港町に入るゲート付近、
当然ゲートを守る騎士たちが居るからだった。
「・・・わ、私が何故、この街から出て行かなければならないのですっ!
うちはただの食堂ですよ?
言いがかりをつけるのはもう止めて下さいっ!」
「言いがかりだと?てめぇ・・・。
お前の店が俺の親父の店の客を盗んだんじゃねーかっ!」
「ぬ、盗むだなんてっ!貴方の父親の店が、横暴だからでしょっ!
品質の悪い食材を使用しているのに、料金は馬鹿高いっ!
お客様は騙せませんっ!
そんな態度がお客様を店から離れさせるんですよっ!」
「何だと・・・てめぇーっ!ロイサムっ!ぶっ殺してやるっ!」
激しく口論する声に、悠斗は仲裁するかどうか悩んでいると・・・。
「こらぁーっ!貴様達っ!何をやっとるかぁーっ!」
そう叫びながら、門を守る二人の騎士が駆け寄ってきた。
その騎士達は、激しく口論する二人の間に入ると、事情を聞いていた。
悠斗は「これで安心だな・・・」と思い、覗き込むのを止めた。
そして悠斗は当然・・・。
言いがかりを付けている若い男が連れて行かれると思っていたが、
だがそれは違ったようだった。
「ロイサム・・・貴様っ!
エルバド氏のご子息・・・ドリューになんて事をっ!」
「ああ、全くだぜ・・・。
貴様のような下民の食堂などに、
客を奪われたエルバド氏の気持ちになってみろっ!」
悠斗は二人の騎士達のありえない発言に、首を傾げていたのだった。
(な、何でそんな話になるんだよ?おかしくないか?)
再び覗き込んだ悠斗は、その光景に唖然とした。
「貴様・・・今直ぐ街を出ろっ!
さもないと・・・今、この場で貴様を切り捨てるっ!」
その騎士の発言に悠斗は「はぁー?」と、声を漏らした。
「そ、そんな横暴なっ!私は何もしていないっ!
な、何故・・・そんな馬鹿なっ!」
「ふっふっふっ・・・最後の言葉がそれなのか?」
ヤバイ雰囲気なのに他の者達は顔を背けただけだった。
悠斗は列から離れると、その騒ぎへと歩き出した。
すると・・・
「あ、あんた・・・止めなってっ!」
突然悠斗の前に並んでいた男が、声を掛けてきた。
「・・・何故止めるんだ?」
「あ、あんたは知らないかもしれないが、
あの衛兵と門番はヤバいんだってっ!」
「それが怖いから助けないのか?」
「そ、そんなの・・・当たり前だろっ!
誰だって命はおしいんだっ!妙な正義感は命取りになるぞっ!」
「・・・あんたは、それでいいのか?
あの光景を見て、何も思わないのか?」
「・・・しょうがないだろ?命は・・・おしいんだ」
そう話す男を無視した悠斗は、魔石を取り出すと・・・連絡した。
そして・・・
「命乞いの時間はお終いだ」
「エルバドさんに懺悔しながら、あの世に行くといいぜ?」
「・・・わ、私はただ美味しい料理を提供しているだけだっ!
こんな横暴・・・サウザー様が許すはずがないっ!」
「はっはっはっ!サウザーだって?お前・・・馬鹿じゃないのか?
俺達がこの街を守っているから、あの子爵様は偉そうにしていられるんだぜ?
な~んにもわかっちゃいねぇーんだな?」
「もう・・・いいだろう?」
一人の騎士が剣を抜いた。
「ま、待って下さいっ!わ、私はっ!」
「わーっはっはっ!親父の恨みを晴らさせてもらうぜっ!」
「ドリュー・・・これは貸し・・・だからな?」
「ああ・・・勿論分かってるぜ」
騎士の一人が剣を振りかぶり「ニヤリ」と笑みを浮かべると、
そのまま剣を振りかざした。
「うわぁぁぁぁぁっ!」
「パシッ!」と、音を立てて振りかざしたはずの剣が止まる。
断末魔の声を上げるロイサムだったが、その剣が命を奪う事はなかった。
「・・・えっ?!」
「ははは、連絡してたらギリギリになっちゃった・・・。
でもっ!間に合ったからセーフっ!」
「な、なんだ?」
驚く騎士は目の前で起こっている出来事に驚き固まっていた。
すると騎士の一人が・・・
「き、貴様っ!ガキの分際で無礼にも程があるぞっ!」
悠斗は掴んでいた剣を離すと、声を上げた騎士に向き直った。
「・・・無礼って・・・誰に対してなんだ?」
その言葉に騎士は一歩後ずさった。
「・・・貴様・・・一体我らを誰だと思っているんだ?」
「誰って・・・ただの騎士だろ?違うのか?」
悠斗は騎士達の理不尽な態度に、苛立っていた。
にじり寄る悠斗に、騎士が次第に気圧されていく。
すると、ドリューと言われていた若い男が、
後ずさる騎士の後ろから吠えてきたのだった。
「小僧っ!お前が誰かは知らんが・・・親父に頼めば貴様など・・・」
悠斗はその言葉に鋭い視線を向けた。
「・・・なっ!」
ドリューと言われた若い男は、悠斗の迫力に圧倒され、
その場に座り込んでしまった。
「あんたが自分でやればいいだろ?
あれだけ吠えたんだ・・・勿論・・・ヤる・・・よな?」
突き刺すような視線に、ドリューは黙り込んでいると、
悠斗の背後から、騎士の一人が突然斬りかかってきた。
「死ねぇぇっ!このガキィィィ!」
背後から襲いかかる騎士の攻撃を難なく避けると、
その剣は地面に叩きつけられていた。
「ばっ、馬鹿な・・・」
呻くように声を出すと、その騎士は再び斬りかかってくる。
だが、その攻撃は掠る事もなく、ただ空を斬っていく。
「あ、当たらねぇ・・・そんな馬鹿なっ! お、おいっ!二人で殺るぞっ!」
その声に後ずさった騎士が返事をすると、
二人がかりで悠斗に襲いかかってきた。
だが二人がかりでもその剣が悠斗に届く事はない。
息を切らし、次第に剣の動きが鈍っていく。
「・・・こ、このガキっ!お前は牢屋にぶち込んでやるぜっ!
俺達に逆らって、この街で生きて行けると思っているのかっ!」
「ああ、そうだぜっ!俺達の仲間がお前を生かしちゃおかねぇーからな?」
凄む騎士達に悠斗は大笑いした。
「はっはっはっ!・・・ウケるんだけど?」
唖然とする騎士達だったが、再び悠斗ににじり寄ってきた。
そして再び斬りかかろうとした時・・・。
「まっ、待てぇぇぇっ!」
騎士達の背後にある、港町の門付近から声が聞こえた。
その声に二人の騎士達が振り返ると、
数人の者達が土煙を上げ駆け寄ってきた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・ま、間に合った・・・」
「ギ、ギルマスのあ、足・・・遅いんだよっ!」
「うるせぇーっ!はぁ、はぁ・・・お、俺も年・・・だな」
「も、もうっ!ギルマスが悪いんですよっ!」
「な、何でお前まで付いて来てんだよっ!」
「あっ・・・つ、つい・・・」
そう話す3人は膝に手を付き、息を切らせていた。
「お、おま・・・いや、これはウェズン殿ではありませんか?
どうしてこのような場所に?」
そう話す騎士の一人が話しかけると、ギルマスであるウェズンは、
その騎士達に、鋭い眼光を浴びせた。
「お前ら・・・一体何やってんだ?」
その眼光は全てを見透かしたような鋭さを持っていた。
「い、いや・・・わ、私共はただ、任務遂行中にですね?
このガキが・・・・こ、この~・・・」
「何だ?はっきりと言えっ!」
「はっ!このガキがここに居る・・・え、えっと・・・」
歯切れの悪い二人の騎士に、ウェズンが苛立ちを見せていると・・・
「こ、このガキがっ!お、俺を殺そうとしてきたんだっ!
そ、それをこの・・・き、騎士達が守ってくれていたんだっ!」
悠斗の後方で突然叫び出したドリューの言葉に、
二人の騎士達も話を合わせてきたのだった。
「それは・・・本当なのか?」
ウェズンがそう言うと、ドリューはゲートに並ぶ者達に声をかけた。
「な、なぁ?お、お前らも・・・見てたよな~?」
そう叫びだすドリューに、列に並んでいた者達は、
嫌な笑みを一瞬浮かべると、ドリューの問いに答えたのだった。
この時答えた者達は、ドリューがエルバドの息子である事を知った者達が、
「此処で借りを作っておけば・・・」と、そう思っていたからだった。
「そうか・・・こいつが・・・ねぇ~?」
不敵な笑みを浮かべるウェズンは、悠斗を見ると楽しそうな顔して見せた。
(こ、こいつ・・・楽しんでるよね?)
悠斗は一度捕まる事を覚悟すると、不敵な笑みをウェズンに返した。
その笑みにウェズンは、遊びが過ぎたと冷や汗をかいたのだが、
それはまた別の話。
「・・・お前ら、こいつが誰か知っているか?」
その問いに、ドリューと二人の騎士達は首を振って見せた。
一度悠斗の顔を見たウェズンは「ニヤリ」と笑うと・・・
「こいつはな?この街のB級冒険者だっ!」
そう言い切るウェズンは、再び笑みを漏らした。
(は、はぁ~?俺はC級だろ?何でB級になってんだよっ!)
そう心で叫ぶ悠斗だったが、そのまま様子を見る事になった。
すると、ウェズンと共に駆けつけた者達が話を合わせてきた。
「私は冒険者ギルドの主任受付嬢をやっているポーラです。
その人の名はユウトさ・・・。
コホン。その人の名はユウトと言って、間違いなく冒険者の方です」
「俺はこのユウトさ・・・いや、ユウト兄貴の舎弟で、
同じくB級冒険者のシーバだ。
お前ら・・・俺の事は知ってるよな~?
毒蝮の旅団のリーダーだ」
この時悠斗は・・・(ど、毒蝮って何だよっ!)心の中で突っ込んでいた。
(って言うか・・・あんた誰?)
悠斗の心の声を他所に、話は進んで行く。
その話を聞いた者達は・・・
「び、B級!?・・・こ、こんなガキが?」
「う、嘘だ・・・」
「も、もし本当なら・・・み、身分証であるギルドカードをっ!」
(あ~・・・知らないからな?
ギルマス達の大嘘がバレちゃうぞ~・・・)
その声に悠斗はギルドカードを取り出そうとすると・・・。
「おっと、こいつのギルドカードなら・・・此処にあるぜ?」
そう言ってポーラに合図を送ると、ギルドカードを差し出した。
(あれ?俺のギルドカードなら・・・此処にあるんだけど?)
そう思う悠斗を他所に、二人の騎士達が確認していく。
「ほ、本物だ・・・だ、だが、どうしてウェズン殿がこれを?」
「ああ~簡単な話だ。ユウトがコレを忘れて街を出ただけだ。
冒険者は並ばずにギルドカードを見せればいいだけだからな。
それに気付いたユウトは、こうやって並ぶ羽目になったんだろう。
なぁ?ユウト・・・そうなんだろ?」
「・・・そう・・・だけど?」
突然ギルマスから話を振られた悠斗は、
選択の余地もなく、嫌々頷いて見せた。
「な、なるほど・・・」
納得せざるを得ない二人の騎士は項垂れるも話を続けた。
「すみませんが、これだけ人がこの者の所業を目撃しております。
ですから、此処は私達に従ってもらいます」
そう言い切る騎士達の顔は、黒く淀んでいたのだった。
「わかったが・・・。もし、その証言が嘘だと分かったら・・・
冒険者ギルドでクエストを出し、
嘘の証言をした者達を・・・一人残らず奴隷送りにするが・・・
それでも・・・いいか?」
「・・・えっ!?」
ウェズンの発言にドリューや二人の騎士達も含め、
列に並ぶ者達も騒然となった。
「ああ~、因みにだが・・・。
ユウトは領主様が率いる騎士団の団長様なんだが・・・
それを伝えるのを忘れていたぜ♪」
ドヤ顔でそう言い切るウェズンに、思わず悠斗はズッコケた。
(い、いつ俺が団長になったんだよっ!流石に嘘だとバレるぞっ!)
「・・・こ、こんな子供が団長な訳ないでしょっ!」
騎士達のその言葉に、周りからも同意の声が上がるのだが・・・
その声は瞬時に収まる事になった。
何故なら・・・
「・・・ウェズンの話は本当だぜ?下級騎士共・・・
うちの団長に、何、喧嘩売ってんだよ?お前ら・・・死ぬぜ?」
「はい、紛れもなく・・・真実で御座います。
ユウト様・・・このクズ騎士共、私が斬り捨てましょうか?」
そう言って現れたのは、サウザー邸に居るはずの二人・・・
ゼノとステアだった。
「ゼ、ゼノっ!ステアっ!」
思わず声に出てしまった悠斗に、二人は頭を下げると・・・。
「よっ!ユウト団長っ!任務完了っスか?」
「ユウト団長・・・サウザー様が、ギルド本部でお待ちです」
(い、いや・・・な、何だこの展開は?
説明は・・・な、ないんだ?まじ・・・か?)
二人の言葉に悠斗は顔を引きつらせ叫びたくなっていた。
(・・・い、一体何が?
誰か・・・説明してくれぇぇぇっ!)
悠斗の心の叫びは、誰にも届かなかった。
ラウル ・・・ ちょりーすっ!ラウルでーすっ!
ミスティ ・・・ コホン。そのような挨拶・・・お止め下さい。
ラウル ・・・ 断るっ!皆から愛される創造神を目指しているからねっ!
ミスティ ・・・ ・・・そんなモノ、目指さないでください。
ラウル ・・・ 君は相変わらず言うことが硬いな~?
ミスティ ・・・ 我々は神なのです。浮ついた気持ちではいられませんわ。
ラウル ・・・ はっ!一度神界で、誰が一番人気があるか、総選挙でもっ!
ミスティ ・・・ ・・・もし、万が一・・・そのような事が行われた場合・・・
ラウル ・・・ ば、場合・・・?
ミスティ ・・・ ラウル様はランク外・・・かと思われますが?それでもしますか?
ラウル ・・・ うぐっ・・・そ、そんなイベントは・・・しませんorz
ってなことで、緋色火花でした。




