121話 ボスザルと悠斗
お疲れ様です。
今回の話を書き上げたら・・・眠ってしまいましたっ!
さて、今回からは本編となります。
今後とも応援宜しくお願いしますっ!
それでは、本編121話をお楽しみ下さい。
{あ、赤毛~っ!女ですかぁぁぁっ!どこの誰ですかっ!
わっ、わっ、私以外の赤毛などっ!!
一人が寂しいのなら、この私っ!アマルテアが夜のお供をっ!}
{・・・・・・・・・・・それはない}
「はぁ~・・・剣神の威厳も何もないな・・・やれやれ」
「ウッキー?」
分身ザルは心配そうな表情で項垂れる悠斗の顔を覗き込んでいた。
「ははは・・・。俺の馬鹿弟子がちょっとさ・・・。
お前に話しても分からない・・・よな?」
悠斗はそうつぶやくと、分身ザルの頭を撫でるのだった。
そしてふと気が付くと、陽も陰り辺りは闇に包まれ始めていた。
「あー・・・暗くなってきたな~・・・どうすっかな?」
本来なら瞬間移動で岩場の聖域へと戻ればいいのだが、
そうするつもりはなかった。
何故なら、冒険者として野宿をしたかったからである。
「んー・・・。このまま魔石で囲って寝てしまってもいいんだけど、
何と言うか・・・物足りない・・・」
木にもたれている悠斗はそう言うと背筋を伸ばした。
「ウッキっ!」
分身ザルは突然声を発すると、悠斗の手を引っ張り始めた。
「お、おい・・・な、何だよ?」
「ウッキ、ウッキーっ!」
悠斗の手を引っ張りながら、分身ザルはある方向を指差した。
「あそこに何かあるのか?」
「ウッキっ!!」
(んー・・・どうやら正解らしいけど・・・)
分身ザルが指差す方向は、既に陽が沈み闇と化していた。
「まぁ~いっかっ!」
そう言うと、分身ザルを肩に乗せ立ち上がった悠斗は、
指を差した方向へと歩き始めた。
それから暫くの間、指し示された方角へと歩いて行くが、
一向に目的地に着く気配がなかった。
「なぁ?本当にこの方角でいいのか?」
「ウゥッキっ!」
「・・・やれやれ」
もはやどうしようもないこの状況にうんざりとしつつも、
悠斗は分身ザルを信じて歩いて行く。
それから暫く歩くこと・・・40分。
「ウッキー♪」
肩の上で跳ね飛ぶ、体長20cmほどの分身ザルの姿に、
悠斗は頬を緩ませていた。
「・・・着いたのか?何も・・・見えないんだが?」
悠斗はこの時、自分がライティングの魔法が使える事を思い出した。
「あっ・・・俺ってば魔法使えるんだった」
ポツリとつぶやくと、悠斗はライティングを使用し、
頭上に光球を出現させた。
驚いた分身ザルだったが、その光球を見上げると、
悠斗の肩から飛び降り走り始めた。
「お、おいっ!」
「ウッキー」
手招きする分身ザルを追って、悠斗も駆け出していく。
暫く後を追って行くとまた別の森へと入って行った。
(・・・まじか)
そう思いつつも後を追うと、広い空間へと辿り着いたのだった。
そしてその瞬間・・・
悠斗は「ぞくっ」と鳥肌が立った・・・。
(・・・何だ?この・・・気配)
悠斗はその異常な数の気配を感じると、咄嗟に剣を抜いて構え警戒する。
「おいっ!サルっ!どこだっ!」
声を掛けても返事がない分身ザルの身の危険を感じると、
頭上の光球を正面に投げた。
「・・・なっ!なんだ・・・」
光球が照らし出した先には、サルの集団が悠斗をじっと見ていた・・・。
その獣達は微動だにしなかったのだが、その目は怪しく光っていた。
「ははは・・・やばく・・・ね?」
身の危険を感じた悠斗は、もう一つ光球を作り出すと、
状況を把握する為、後方にも光球を投げてみた。
「ああ~・・・やっぱり・・・囲まれてたか・・・」
気配が多過ぎて動けなくなってしまった悠斗は、
この状況をどうするか悩んでいた。
(・・・威圧は感じられるが・・・でも何故だ?
敵意を感じない・・・ただ俺を警戒しているだけなのか?)
すると・・・
「ウッキィ~♪」
サルの声が静寂の中、悠斗の耳に鮮明に聞こえた。
動く気配を感じた悠斗は正面を見据えていると・・・。
「お、お前っ!」
光が届かない場所から、一匹のサルが歩いてきた。
「ウッキ♪」
そのサルは悠斗に駆け寄ると、そのまま肩まで登り、
悠斗の顔に抱きついた。
「お、おいっ!や、やめろよっ!」
「ウッキ、ウッキ、ウッキー♪」
嬉しそうにサルは悠斗にじゃれついてくる。
この時、悠斗を取り囲むサルの集団からは、どよめきの声が漏れていた。
(・・・こいつの仲間達って事か?)
悠斗はじゃれ付くサルの反応から察すると、剣を納刀した。
(俺に敵意がない事を見せないとな・・・)
悠斗の顔にじゃれ付くサルは、納刀した悠斗に気付くと、
肩の上から飛び降り・・・
「ウッキ、ウッキキっ!」
此処に居る集団に何かを伝えるように叫んだ。
すると地面に降りてきたサルの中で、一番体格のいいサルが出てきた。
その体格のいいサルに、じゃれ付いていたサルが近づくと、
会話をしているようだった。
「ウッキっ!ウッキキっ!ウキィー!」
会話が終わったのか、体格のいいサルがそう叫ぶと、
取り囲んでいたサル達がその場から音もなく消えていく。
統率された行動に、悠斗は警戒を解くのだった。
(このでかいのがボスって事か・・・にゃるほど♪)
笑顔を見せた悠斗にボスザルが気付くと、こちらにゆっくりと歩いてくる。
悠斗の前まで来たボスザルは、頭を下げてお礼を言っているようだった。
それを察した悠斗も頭を下げると口を開いた。
「こいつが俺をここまで案内してくれたんだ・・・
急に縄張りに入ってしまって悪かったな?」
心から謝る悠斗に、ボスザルは意外そうな顔を見せると・・・。
(ほほう・・・。人族が我らに頭を下げ謝罪までするとは・・・
うむ・・・。実に興味深いな)
「えっ!?あ、頭に直接声が・・・」
直接頭に聞こえてくる声には慣れてはいるが、
意外な相手に悠斗は驚いていたのだった。
(初めまして、俺はユウトと言います。こんな遅くに失礼しました)
ボスザルに対し悠斗もまた念話で話しかけると、
再び驚いた表情を浮かべていた。
(おおっ~!お前は念話が使えるのだな?)
(はい、俺の方も正直驚きましたよ)
念話で話を続けている二人を見たサルは、不思議そうにしていた。
それに気づいたボスザルは、頭を撫でながら話をしているようだった。
少しして、話を終えたボスザルは悠斗に視線を移すと念話を送ってきた。
(はっはっ!うちの息子が世話になったようだな?
こいつは好奇心が旺盛でな~?
今もこいつを探す為に、仲間を招集した所だったのでな、
皆がお前に警戒していたんだ)
そう話すボスザルに、悠斗は息子であるサルに近づくと、
しゃがみ込み頭を撫でたのだった。
しゃがみ込んだ瞬間、警戒を強めた周りのサル達に緊張が走ったが、
悠斗の行動に安堵の息を漏らした。
「お前・・・やんちゃなヤツなんだな~?
もう親父さんに心配かけるんじゃないぞ?」
そう話すと、今度はボスザルに視線を移し念話で話しかけた。
(お騒がせしてすみませんでした。
偶然とは言え、息子さんを此処へ連れ戻す事が出来て良かったです。
では・・・俺はお邪魔でしょうから・・・失礼しました)
悠斗はボスザルに頭を下げると、踵を返し歩き始めた。
すると、息子ザルが悲しそうな声で、ボスザルに何かを訴えかけていた。
悠斗は後ろ髪を引かれる思いをしながらも、歩みを止める事はなかった。
(親や仲間達と居る方が、お前の為なんだからさ・・・)
悠斗がそう思っていた時だった。
(待て・・・確かユウトと言ったか?)
ボスザルの念話に悠斗の足が止まる。
(恩人をこのまま返したとあっては、我らの名が廃る)
その言葉に悠斗が振り返ると、息子ザルが駆け出し悠斗の肩に乗った。
「ははは、全く・・・お前ってヤツは・・・」
息子ザルは悠斗の顔に抱きつくと、全身で嬉しさを表現していた。
(ユウト・・・いや、ユウト殿・・・感謝する。
近隣の森が汚れてしまい、我々も気が立っていたのだ。
無礼な行いを詫びよう)
ボスザルに視線を移した悠斗は、いつの間にか地面に降りていたサル達が
頭を下げている事に気付いた。
(ユウト殿・・・今日は此処で過ごすがいい・・・
我々がユウト殿を責任持って守ると誓おう)
ボスザルの寛大な措置に、悠斗は甘える事にした。
(では・・・お世話になります)
そしてその後・・・。
悠斗を歓迎する宴が催される事になった。
だが此処は森の中・・・。
いくら開けた場所に居るとは言っても、人族である悠斗にとっては、
暗く視界が悪過ぎた。
(・・・月の光程度じゃ無理か)
夜行性の動物には、「輝板」と言う器官がある為、
暗闇でも問題なく行動できるのだが、
人族である悠斗にはその器官は当然ないのである。
悠斗の隣に座るボスザルに、
悠斗は念話で光球の魔法使用を許可してもらうと、
いくつかの光球を作り出し、それらを周囲に浮かばせた。
「光球を浮かべた周辺は明るいけど・・・どうするかな?」
そうつぶやく悠斗を他所に、サル達が準備を進めていくと・・・
(ん?真ん中に木を積み上げてるんだけど?
ま、まさか・・・だよね?)
すると、木を積み上げた場所で・・・「カチッ、カチッ」と音がした。
中々火が着かない状況に、ボスザルが一度唸ったが、
着かないモノは着かない・・・ので、ある。
悠斗はボスザルに念話を送り、周辺に居るサル達を下げてもらった。
「火球っ!」
悠斗は積まれた木に向かって、火球を投げると、
その火は一気に燃え上がった。
「キャンプファイヤー・・・きたぁぁぁっ!」
歓喜するサル達・・・悠斗もまたテンションが上がった。
そしてまたボスザルとその息子も喜んでいた。
(はっはっ!魔法まで使えるとは・・・やるな?)
(いやいや・・・このくらいはね?)
そんな会話した時、ふと悠斗は思った。
(あれ?動物って火が苦手なんじゃ・・・)
その疑問が念話となり、ボスザルに聞こえてしまったようだった。
(はっはっ!我々は火を使い食事をするからな)
(まじかっ!)
言葉遣いも忘れるほど、悠斗にとって衝撃的な事だった。
(この国では我々が火を使う事は知られているはずだが・・・
ユウト殿はこの国の人族ではないのか?)
悠斗はこの国の生まれではなく、遠くの国から流れて来た事を話した。
そんな時、先程火を着けようとしていたサル達が、
ボスザルの前に来ると、いくつかの石を見せていた。
獣の言葉は理解できないが、その仕草などからある程度理解できた。
(・・・それって火打ち石だよな?)
(あ、ああ・・・この石で火を起こすのだが、とても貴重でな?
この森の近辺では手に入らないのだ。
この石がある場所は此処から遠くて険しい場所にしか無いのだ。
だがその石も・・・この有様だ)
悠斗はボスザルの言葉に納得すると・・・
(なぁ?・・・えっと・・・あんたに名はあるのか?)
(おおっ・・・これは失礼した。
俺の名はゴリアテと言う。名乗りが遅れてすまなかった)
(ゴ、ゴリアテーっ!?ニュアンス的には・・・ぴったり・・・だなっ!)
(にゅ、にゅあんす?)
ニュアンスと言う言葉はないらしい・・・。
悠斗は笑って誤魔化すと、マジックボックスからあるモノを取り出した。
(これを使ってくれ・・・)
そう言って渡すと、ゴリアテは不思議そうに凝視していた。
(ユウト殿・・・これはなんだ?)
(それはファイヤースターターと言って・・・
まぁ~やって見せるほうが早いかな?)
悠斗は再びマジックボックスからファイヤースターターを取り出すと、
枯れ葉と木切れを集め地面に置いた。
悠斗は落ちていたサルの毛を枯れ葉の上へ置くと、
棒部分をストライカーと呼ばれる金属で削って、
微粉塵をサルの毛と枯れ葉にかけていく。
(ゴリアテ・・・よく見てろよ?)
(わ、わかった)
悠斗はロッドをその金属片で何度か擦って火花を飛ばして見せた。
すると・・・「ボォッ!」と火が燃え上がり、
たちまちサルの毛に火が着くと、枯れ葉に燃え移り火が大きくなった。
(・・・こ、これはっ!)
感動でもしたのか、ゴリアテは自分の手の中にあるモノと、
燃え盛る炎を何度も交互に見ていた。
そしてその他のサル達もまた・・・唖然としていたのだった。
(ユ、ユ、ユウト殿・・・こ、これはマジックアイテムなのかっ!)
(ははは、いや、これはファイヤースターターと言う道具だよ)
(ふぁい・・・?)
難解だったのか、名称を覚えるのに時間はかかったが、
何とか覚える事が出来たようだった。
(これはすごいモノだな・・・驚いた)
そう言うと、ゴリアテは姿勢をただし、悠斗に頭を下げた。
(ユウト殿っ!これを1つ・・・譲ってもらえないか?!)
(・・・・)
(我らにとってその道具が必要なのだっ!頼むっ!
(・・・ん?別にいいけど?)
(分かるっ!確かにこれは偉大なモノだっ!しかし我らは・・・)
(いや・・・だからあげるってばっ!)
(・・・はい?)
悠斗の言葉にゴリアテは気付くと、彼の時間が止まった。
そして少しの間を置いて・・・。
(い、いいのかっ!!)
(・・・うん)
(ほっ、本当に・・・本当にいい・・・)
「ゴツンっ!」
(ゴリアテっ!しつこいぞっ!落ち着けっ!)
(・・・い、痛い)
ゴリアテのしつこさに思わず手が出てしまった悠斗だったが、
あの勢いを止める方法が思いつかなかったのだ。
冷静を取り戻したゴリアテは、悠斗からのプレゼントに感謝した。
1つでは後々困るだろうと言う話になり、
悠斗はファイヤースターターを100個ほど渡したのだった。
ゴリアテの目の前にどんどん置いていかれるモノに、
周辺のサル達も唖然とするしかなかった。
(お、俺は・・・夢でも見ているのか?
偉大なる道具が・・・次々置かれていく・・・)
そしてある意味・・・天然が爆発した悠斗の被害者は・・・
サル達の方だったのだ。
(偉大なる道具が・・・こ、これは・・・神の御業か?
それとも・・・邪神の御業か?)
そして自重を知らない悠斗の被害者達の時が戻り、
火が燃え盛り宴が始まると、サル達は大いに盛り上がりを見せた。
火の回りで踊る者、その火を使い料理をする者など様々。
ゴリアテに酒を薦められた悠斗は楽しげに飲んでいた。
(・・・まじで楽しいんだけど?)
言葉は通じなくても友は出来る。
「これは異世界だろうと関係ないな・・・」と、この時悠斗は口にした。
悠斗は宴の最中、ゴリアテに質問してみた。
(なぁ?お前の息子に名はないのか?)
(ん?ああ・・・ここに居る仲間達に名は無い)
(どうしてお前には名があるんだよ?)
そう聞くと、ゴリアテは少し険しい顔を見せた。
(悪い・・・。聞いちゃいけない事だったみたいだな?)
気遣う悠斗にゴリアテは・・・
(少し話が暗くなるが聞いてもらえるか?)
(・・・俺で良かったら聞くよ)
ゴリアテは幼い頃の話を始めた。
それはゴリアテが幼い頃、人族に飼われていたと言う話。
そしてその飼主は身分の高い貴族で、ゴリアテを虐待していた事・・・
食事も最低限でひどい状態で、勿論自由などもない。
そんな話をしたゴリアテは、悔しさを滲ませていた。
(そしてある日、貴族の狩りに連れて行かれたんだ。
狩りと言う名のただの虐殺だ。
食肉にもならない、何の利益にもならない動物達・・・。
あいつらは、己がただ楽しむだけの為に、
慈悲の欠片もなく殺していく。
その様子を見て俺は待った・・・。あいつらは必ず隙を見せると・・・
そして俺はその狩りに酔いしれる貴族の隙を付き・・・逃げ出したんだ)
(そうか・・・じゃ~その時の飼い主に付けられたのが、
今の名だったって事なのか?)
(ああ、そうだ)
過去の話を聞いた悠斗は、そっとゴリアテの肩に手を置いた。
すると突然ゴリアテは何かを思い立ったかのように、
悠斗に話を切り出した。
(な、なぁ・・・ユウトっ!俺の息子に名付けしてくれないか?)
(な、何だよ・・・突然)
(俺の名は汚れちゃいるが、息子にはお前から名をやってほしい
お前はすごいヤツだっ!何かを成し遂げるヤツだと思うっ!
頼むっ!息子に名を付けてやってくれっ!)
悠斗の両肩を掴み、懇願してくるゴリアテに気圧されていた。
(ゴリアテ・・・お前の名は汚れてないだろ?
お前には、こんなにたくさんの仲間達が居て、お前はここのボスだろ?
お前はお前だ・・・今のお前が居るから、みんなが居るんだ。
だから汚れてなんかいないだろ?
ゴリアテ・・・もっと自分を信じていいと思うぞ?)
(ユウト・・・)
悠斗の言葉にゴリアテは、涙を滲ませ何度も頷いていた。
暫く黙っていた悠斗に、ゴリアテが声をかけた。
(・・・みっともない所を見せたな?)
(たまには・・・いいんじゃね?)
(ユウト・・・お前はもう、俺達の仲間だ)
(はは、まじでか?・・・ありがとな♪)
そう言って二人は笑い始めると、悠斗は真剣な面持ちでつぶやいた。
(ゴリアテ・・・その貴族の名・・・教えてくれないか?)
(お、教えてどうするんだ)
ゴリアテもまた、悠斗に合わせてつぶやくように答えた。
(・・・ぶっ飛ばす)
(ユウト・・・何を言って・・・?)
この時、ゴリアテが見た悠斗の顔は・・・
怒りに満ちた表情を浮かべていたのだった。
(ゴリアテ?俺達はもう・・・仲間なんだろ?)
(そ、それはそうだが・・・)
(・・・教えろ)
悠斗の凄まじい迫力に、ゴリアテは固唾を飲んだ。
(・・・分かった兄弟・・・教えよう。
血も涙もない・・・その貴族の名は・・・リヒテル)
(・・・リヒテル?)
(ああ、今はどうか知らんが、当時はヘイルズ家の騎士をしていた)
(・・・ヘイルズ・・・か)
その後、宴は終焉を迎えるのだった。
ラウル ・・・ 本編に戻ってきたね~♪どもっ!みんなのラウルですっ!
アリエル ・・・ ・・・魔法神アリエルだ・・・宜しく
ラウル ・・・ あれ?ミスティはどうしたんだい?
アリエル ・・・ なんだ?私では不満・・・だと言うのか?
ラウル ・・・ 不安と言うか、君?ちゃんと出来るの?
アリエル ・・・ 貴様・・・失礼だと思わないのか?
ラウル ・・・ 貴様って、僕は創造神だよ?
アリエル ・・・ 創造神ではなく・・・ただの、騒々しい、ヤツだろ?
ラウル ・・・ なんて事を言うんだ君はっ!
アリエル ・・・ そう言われたくなければ、ミスティに迷惑をかけない事だな?
ラウル ・・・ はっ!ミ、ミスティの回し者かっ!
アリエル ・・・ ・・・・・
ラウル ・・・ ひ、否定・・・しないんだね?
ってなことで、緋色火花でした。




