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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第一章 岩場の聖域編
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閑話 日本 2  英二と愉快な?仲間たち

あー・・・また雨ですね・・・

私は湿度が一番苦手なのです。

因みに・・・夏も苦手です。


ブックマークや感想など、宜しくお願いします。


それでは、閑話2をお楽しみください。

英二がラウルと別れてから1時間後・・・


山の出入り口に差し掛かり一度歩みを止めた。

「ピローン」と、何処からともなく聞こえる音

「ん?なんだ?」辺りを「キョロキョロ」と見渡すもそれらしいモノはない。

再び「ピローン」と、音がする。


(あっ、まさか)英二は心の中でステータスと念じる。

すると、目の前にウインドウが出現した。

少しびっくりしたが、ウインドウの左隅に点滅する光があるのでそれに触れると・・・

件名 「やっほ~♪ラウルだよ」そう書いてあった。

少しコケそうになりながら内容を確認した。


(な、なんだ?「悠斗君のご家族に説明宜しく~♪」っと、書いてある)

「簡素過ぎるだろ?」その文面に英二はあきれていた。

(ん?・・・まだ続きがあるな)


「PS・日本の神に話しは通してあるから、

説明している時、手助けしてくれると思うよ・・・多分」

(日本の・・・神?・・・た、多分って、なんだよ?多分って!・・・)

英二は神野家の本家で、どう説明しようかと悩んだ。


考えながら走っていると、ベースキャンプが見えてきた。


「ふぅ・・・やっと着いた・・・」

額の汗を拭い、仲間の待つベースキャンプに戻ってきたのだ。

英二の姿に気がついた男が、仲間達に声をかけこちらに駆け寄ってくる。


「英二さん、お疲れ様です。遅かったので心配しましたよ」

駆け寄ってきた男の名は、「大森 大介・24歳・175cmの朴念仁だ」

「あ、ああ・・・心配かけたな」

英二の反応がいつもと違う・・・

「何か、あったんですか?」

英二は少しの間目を閉じ、どう説明するかを考えていた。


到底信じられない話しなので説明しようもないのだが・・・

英二はとりあえず話しを濁すことにした。


歩きながらベースキャンプに向かうと

一人の女が走ってきた。

「お疲れ様です。あ、あの~?あれー?悠斗さんは?」

その女は、キョロキョロと辺りを見回し悠斗を探す。

その言葉に英二は鋭く反応してしまった。


駆け寄ってきた女性は、

「川崎 いちか・21歳・168cmのロングヘアーのボンッ・キュッ・ボンッ!だ」

いちかは、何かを察し少し震えながら・・・

「ま、まさか・・・悠斗さんに・・・な、なに・・・か・・・」

言葉の最後まで言い切ることが出来ず、その女は「ペタリ」と

力なく崩れてしまった・・・。


それを見て慌てて英二は答える。

「い、いやいやいや、違うんだ!そうじゃないんだ・・・」動揺を隠せない英二

大介が英二の持っている荷物に気づき・・・

「・・・そ、その担いでいる装備って、ま、まさか!!」

その大声に残りの仲間達3人が駆け寄ってきた。


女2人は泣き始め、男達は「一体どういう事ですか!」と、詰め寄ってくる。

その勢いに押された英二は咄嗟に・・・

「ち、ちげーよ!悠斗は新しい任務で此処に戻らなかっただけだ!早とちりだっつーの!」

「じゃ、じゃ~どうして悠斗さんの装備が此処にあるんですか!」

すぐさま英二に返答を求めてくる。


「だぁぁぁ!!もう!あいつは本家からの極秘任務なんだ!

だからお前達には話せないんだよ!わかったか!」


本家と言われてしまうと何も言えなくなる面々・・・。


ため息を吐きながら仲間達を見回すと・・・

「つーことで!とっとと撤収作業に入れ!」

その一言で仲間達は動き出す。

泣いていたいちかが目を擦りながら英二に聞いてくる。


「無事・・・なんですよね?」

「ああ、当たり前だろ?あいつを殺せる相手なら、

俺なんて生きてないっつーーの!」


そう言って笑って見せると

「確かに・・・それも、そうですね♪」そう言うと、

お辞儀をして走って撤収作業に戻る。


(い、いちかちゃん・・・そ、その一言、結構ダメージあるんだけど?)

英二は渋い表情をしながら、元気に撤収作業に戻るいちかの後ろ姿を見ていた。

「とりあえず・・・帰るか・・・ったく、疲れたぜ・・・」

天を仰ぎ軽く息を吐き出すと撤収作業に加わった。


更に数時間後・・・

英二達は本部に戻る為、車で移動していた・・・。

後部座席でコーヒーを飲みながら英二は外を眺めている。

(あー、まじどうしよ?

ラウルのヤツ日本の神が助けてくれるとかなんとか言ってたが・・・

ラウルの言う事ってイマイチ信用できねぇーんだよなー)


英二の心の中はその事で一杯だった。


他の連中からすれば英二がただ「ぼ~」っとしているようにしか見えないのだが・・・。

同じ後部座席の対面に座る大介といちかは少し英二の態度に違和感を覚える。


「英二さん?」そう話しかけてきたのは大介だった。

「んあ?どうした~?」少し間の抜けた返答になってしまった。

「いや、あのーですね。今日は本部に戻ってからどうするのかな~って・・・」

「ああ~・・・まぁ、とりあえず俺は本家に行かねーとなー」

やや、面倒そうに答えると・・・


「では、本部に戻ったらそのまま車で移動しますか?」と、いちかが聞いてくる。

英二はコーヒーを飲み干すとドリンクホルダーにカップを置いて


「んー・・・いや、バイクで行くからいいよ。気にすんな」

「わかりました」と、言葉少なく返事をするいちかだが・・・

「まぁ、本家に着く頃には、もうドシャ降りだと思いますけどね・・・ふっ」

「ぼそっ」っと言ったいちかの言葉に英二反応した。


「ま、まじか!!」その言葉にいちかは「ええ、予報では・・・」と、だけ答えると

「だぁぁ!俺って何故かこうなんだよな~・・・ツ、ツイてねぇ・・・」

と、頭を搔き毟りながら嘆き始めた。

「まぁ~それが英二さん!って、感じなんですけどね」


と、大介がフォローを入れるが・・・

みんなが同様に「英二さんらしくていいじゃないっスかー」と、車内が笑いに包まれる。


(大介、そりゃあ~フォローになってねぇーよ)と、項垂れつつ

「ちぇっ、お前ら好き勝手言ってろよ~いずれお前達にだってなー」

と、英二はおどけながら悪態ついた。


そして再び外の景色に目をやった・・・。


暫く景色を眺めつつ考えていると

視線が向けられている事に気づく英二。


英二は対面に座る大介といちかを見る・・・。

(この2人は勘がいいんだよな~・・・

もう何か感づいて・・・はぁ~ったく、嫌になるぜ)


(それに、いちかちゃんのあの目!・・・

睨んでるよー・・・こえぇぇぇよーー!!)


そう思いながらコーヒーカップをいちかに手渡すと

「おかわり宜しく♪」と、明るく言った。

「ええ~!私ですかー?大介さんに言ってくださいよ~」っと、

手渡されたカップを大介に渡す。

「えっ?俺かよっ!」いちかから手渡されたカップを受け取る素直な大介。


「私は悠斗さんの部下であって、お茶汲み係でもありません!

それに・・・英二さんの部下でもメイドでもありませんから!」

そう・・・言い切る・・・いちか。


「あ、あのなーいちか。隊長でもあり、部隊の年長でもあるんだぞ?

それくらいはいいんじゃないのか?それが部下たる役目だろ?」

大介は、いちかの物言いに反論した。


大介の言葉に「カチン」ときたいちかは・・・「ちっ!」っと舌打ちすると・・・


「隊長って言っても、権限は悠斗さんの方が上なんですよ!

それにー、大介さんは英二さんの部下じゃないですかー。

だから大介さんがやればいいんですよー!私に振らないでください!」

「い、いちか、お前な~・・・」

大介は口では勝てないと分かっているので何も言わずコーヒーを入れる。


英二はいちかに、権限が上という確信を突かれ、がっくりと肩を落とす。


「はぁ~・・・俺ってこんなのばっか・・・俺って偉いはずなんだけど・・・」


大介は英二を見かねてコーヒーを手渡しながら、いちかに説教する。

の、だが・・・「のれんに腕押し」とは、この事だな・・・

大介も英二同様、肩を落とす。


それを見ていた英二は笑いながら

「しかし、ほんっと、お前らってさー。

仲いいよな~・・・羨ましいぜぇ」いちかを茶化すと・・・


「英二さん!冗談でも言って良い事と悪い事がありますからね!

・・・なんでこんなヤツと!」

大介は英二を見ると、「言い返せ!」と、

促すが・・・大介は首を振り「無理です」と合図を送る。


そんな大介を見た英二は

「お、お前ね~もっとこう「ビシッ!」と、言えねーのかよー?

男だろ?女に負けんじゃねぇーよ!」

その一言に、いちかが噛み付いた。


「英二さん、それって男女差別ですかー?ま・じ・で!セクハラで訴えますよ?」

いちかの冷たい言葉が英二の心を抉る・・・。

英二は大介を見ながら・・・

「あー・・・。俺も無理だったわ~」と、降参する仕草をして見せた。


「でしょ?こいつは悠斗さん一筋ですからね?

悠斗さんにはこんな事、絶対言いませんからね」

「ま、まじか・・・」

「ええ、こいつは悠斗さんのコーヒーカップをバッグに入れて、

いつでも飲めるようにスタンバっているんですよ?

知ってましたか?実際俺はそれを見て引きましたからね」


大介の思わぬ状況説明に英二の心は折れた・・・

それはもう・・・ポッキリと・・・


「別にいいじゃないですかー?悠斗さんの部下なんですから!

それに、悠斗さんになら・・・。身も心も全て捧げますから!」


そう言うと、いちかはボンッ・キュッ・ボンッ!の身体をアピールした。


狂信的な信者としか思えないいちかの態度に・・・

「いちか、その言葉をそっっくりそのまま、妹君の貴子様に言えるのか?」

大介の口からその名前が出た瞬間、いちかの表情が一変してガタガタ震えだした・・・。


「た、貴子様に、こ、こんな事、い、言えるはずないじゃないですか!

そ、そんな事言った瞬間、呪殺されますよ!もしくは・・・もがれますっ!!!」

胸を両手で覆い隠すいちかは、身震いしていた。


「もがれる?」そう聞き返す大介に誰も答えない・・・

英二はそれを聞き苦笑しながら・・・「ああ、なるほど」っと、一言だけ・・・。

「触らぬ神に祟りなしっ!ですっ!」いちかはまたもや言い切った。

わかっていないのは純朴な大介だけであった・・・。

英二はそんな大介を見て

「ったくーお前は、どんだけ朴念仁なんだよ・・・」と、哀れんだ。


「それにしても、悠斗は色々な意味でモテモテじゃねぇーか・・・

あいつの何処がいいのかね~?面倒臭がりで天然なのによぉ~。

ったく!意味わかんねぇーよなぁー!」


ここに居ない悠斗を見下すような発言に・・・


そう・・・その言葉にキレたいちかが英二の心を食い千切る。

「ほんっっっとに分からないんですかー?

だから英二さんはモテないんですよぉーだ!まじでー馬鹿じゃないんですかー!」

容赦ない、言葉と言う暴力が英二を殴打する。


英二は涙ぐみながら、悠斗との待遇の違いに(死ね!リア充!!)と、悪態ついていた。


それから暫くの間、車内で談笑しながら本部へと向かう・・・


次第に雨が「ポツリポツリ」と、車体に降り注いでいた・・・

車内で談笑する中、英二だけは雨が振る景色を見つめながら


「雨か・・・嫌になるな・・・」そう、つぶやいた。


その言葉の意味を知る者は誰も居ない・・・。

ラウル ・・・ (ペタン ペタン ペタン)

ミスティ ・・・ ラウル様はお仕事中なのでお静かに・・・

ミスティ ・・・ あっ、原作者の緋色様。私と悠斗さんは結ばれるのでしょうか?

緋色 ・・・ それは、ぜっっったいにありません!!

ミスティ ・・・ がーーーーーんorz

緋色 ・・・ いやだって、ヒロインは別に居るし・・・



ってなことで、緋色火花でした。

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