9話 創造神の怠慢とステータス
今回短かったかも^^;
私自身も未熟なのでこれから精進したいと思います。
文才のスキル・・・欲しいな~W
感想等あれば宜しくお願いします。
では、9話をお楽しみ下さい。
ミスティによるラウルへの説教が終了し
ミスティに模擬戦での負傷を治療してもらい3人は再び席に着いた。
先程までの興奮もすっかり収まり落ち着いた口調で・・・
「さて、悠斗君・・・。次はステータスの話をしたいのだけれど・・・」
悠斗は「ああ~」と、言うと姿勢を正し話しに耳を傾けた。
「ふむ、まあ~悠斗君はそっちの知識はあるのだろうけど、一応説明させてくれ」
「一応、知識的にはあるとは思いますが・・・」
悠斗は腕を組みながらラノベの事を思い出していた。
「まずは、ステータス・オープンと念じてみてほしい。
ああ~、別に声に出さなくてもいいからね」
ラウルは悠斗にウインクして見せた。
(ステータス・オープン)
そう念じると目の前にウインドウが現れた。
「おお~」本当に出現したので驚く悠斗。
(マジでゲームみたいだ)
その様子を見ていたミスティは「クスクス」笑っていた。
「悠斗さん、内容を1ページ目から確認してもらえるかしら?」
悠斗は黙って頷き従った。
「まずは、最初の画面がメインページと言ったところかな」
ラウルとミスティは悠斗のステータス画面を出し一緒に見ていく。
最初にあるのは、名前・年齢・種族・称号・加護
HPとMP(HPとMPはランク判定)
名前 ユウト・カミノ
年齢 24歳
種族 人族(異世界人)
称号 創造神の使徒
加護 創造神の加護・時空神の加護・
HP A
MP A
悠斗は首を大きく傾げるとラウルの顔を見た。
「あのさ、HPとMPのランク判定って何?」
ニヤっと笑うラウル。
「ああ~それね。簡単に説明するとさ、数字で表さなかっただけだよ」
ふと、ミスティを見ると頭を左右に小さく振りながらため息を吐いていた。
「ど、どういう事?」
その問いに答えたのはミスティだった・・・
「はぁ~・・・。実は、ラウル様が数字で表すのが面倒だと言って・・・」
(面倒って、いいのかそれで・・・)
ラウルは少し頬をふくらませながら
「だってさー本当に面倒なんだもん!いちいち数字なんかで表すとさ~
すぐに自分が今どれくらいかわからなくなるじゃん!
だからさ、僕にとっても、みんなにとっても、わかりやすくしたんだよ~」
ラウルは「これって革新的だと思わない?」
(革新的って言うか確信犯だろ)
そう心の中で突っ込む悠斗。
(自画自賛する創造神って、どーなんだろ?)
あまりのドヤ顔に突っ込めないでいる悠斗。
でも疑問もあるので聞いてみるのだった。
「ランクの内分けってどうなっているんだ?」
「ああ~それはね・・・」
「僕の世界では15歳が成人なんだけど、
未成年は基本的にランクは表示されないんだよ。
でも例外はあるよ?
生まれながらに加護持ちの子達はHPやMPにちゃんとランクが表示される」
「ふ~ん」と、悠斗はその説明に微妙な返事をした。
一般成人 100~250でランクはDで固定
(HPとMPは基本D。加護持ちは上限が上がる)
騎士や冒険者等は職業によるランクの上昇有り。
「まぁ~簡単に言うとこんなところかな?」
「大雑把過ぎないか?」悠斗の言葉に「うんうん」と頷くミスティ
「これってさ、職務怠慢じゃないのか?」
核心を突いたがラウルは耳を貸さず・・・
「いいんだよ!もし、イレギュラー的なことが起こったら加護やなんかで補正するから!」
ラウルは再び頬を膨らませ「プイッ」っと顔を背けた。
「「はぁ~」」二人の深いため息が空間に広がった。
「もうそこはいいからさ!次のページに行ってよ!」
職務怠慢だと言われてむくれてしまう創造神。
「わかったよ!次のページだね!」
キレたラウルに渋々従う悠斗。
2ページ目には、筋力・攻撃力・防御力・魔力・速度・運等がある。
「まぁ~ここの説明は別にいらないかな~?
ゲームやラノベ等で知識あるだろうからね~」
そう言いながら悠斗を見ると
「まぁ~別にゲーム等と同じ感じならいらないかな」
(マジでゲーム等と同じなんだな~・・・ちょっとびっくり)
そう思いつつも一応確認しておく悠斗。
(あ~・・・やっぱりと言うかなんて言うか、またアルファベット表記か・・・)
呆れながらも確認していくのだが・・・
筋力 B
攻撃力 A
防御力 B
魔力 B
速度 A
運 C
(・・・・運だけすっげー低い・・・まじか)
運の低さに顔をしかめていた悠斗を見て
「悠斗君、Cと言っても普通だし、これから成長すれば上がるから問題ないよ~」
「そう言われてもさ・・・まぁ、普通なら別にいいんだけど・・・」
でも気になる事ができた悠斗。
「あのさ、普通転生だったり召喚だったりする場合、
チート能力ってもらえると思うんだけどさ、
このランクってラウルから与えられた能力って事だよな?」
「ん?」と一言つぶやくラウル
「いやいやいや、違う違う。これは今の君の能力だよ?」
その言葉に悠斗は思わず「はい?」と、少し上ずった声を出してしまう。
ケラケラと笑いながら
「地球では魔力ってモノは基本的に存在しないのだけれど、
何故だかわからないけど、君は魔力を持っているんだよ」
悠斗は衝撃的な事実を言われ驚いていた。
「心当たりみたいなものはないのかい?」
そう聞かれたのだが・・・考えてもないものは・・・ないのである。
「いや、全然心当たりなんてないんだけど?」
地球では魔法や魔物は想像上のモノである。
だから、魔力があったとしても感じられないのは当然なのかもしれない。
ラウルは悠斗を見ながらふと思う。
(そもそも魔力や魔物が想像上のモノなのだから仕方がないのかもね。
でも、もしかしたら、「あの事」が関係しているのかもしれないな~
まぁ、僕にも確信はないのだけれど・・・)
ラウルは「チラッ」っとミスティを見るが首を傾げるだけの反応しかない。
「まぁ、魔力の事は置いといてさ、話の続きなのだけれど・・・」
ラウルがそう言うと頷いて見せた。
魔力の事は気になるのだが、続きを聞かない訳にはいかない。
「さっきも言ったけど、このステータスは今の君の能力値。
僕やミスティが与えたのはスキルだよ」
そう言われても実際悠斗には実感はない。
むしろ、自分がこんな能力だったとは思ってもいなかったのだ。
能力はあるのに発揮できていない・・・つまり、未熟なのだ。
少し落ち込んだ悠斗を心配するミスティ。
「ノーブルでなら、悠斗さんの能力を発揮できますわ」
励まされた悠斗は、その言葉に救われたような気分になった。
「ありがとう」と、ミスティに微笑みかける。
悠斗自身は素直に言葉にしただけだったのだが・・・
何故か顔を「ぽっ」っと赤らめるミスティだった。
そんなミスティを見ていたラウルは呆れながらも
「じゃ~3ページ目のスキル・・・行ってみようか~」
その言葉に反応した悠斗が目を輝かせていた・・・。
(スキル・・・どんなスキルがあるか楽しみだな~)
ラウル ・・・ ちょっとさ、どうして顔を赤くしていたんだい?
ミスティ ・・・ えーっと・・・あの~・・・ですね。
ラウル ・・・ 君、神なんだよね?ちゃんとわかってるよね?
ミスティ ・・・ わかってますっ!ちょっとくらい、ときめいてもいいじゃないですか!
ラウル ・・・ ああ~・・・キレてらっしゃる?
ミスティ ・・・ 神界にいい男が居ないのが悪いのです!おわかりですか?
ラウル ・・・ え~っ!いっっっぱいいるじゃん!!
ミスティ ・・・ いませんよ?ここには自己中しか居ませんよ?
ラウル ・・・ 自己中って、一体何処に居ると言うんだい?
ミスティ ・・・ 本当にわからないのですか?
ラウル ・・・ 誰か言ってみてくれ、僕がなんとかしようじゃないか!
ミスティ ・・・ あなたですよ・・・貴方ほど自己中な方を知りません!!
ラウル ・・・ 僕が自己中ってどこがだよ!
ミスティ ・・・ 面倒の一言で職務怠慢な創造神・・・使えねぇー
ラウル ・・・ えっ・・・?ダメ・・・なの?
ミスティ ・・・ ちっ!
ってなことで、緋色火花でした。




