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89話 そして朝が来る(葉side)

目が覚めるといつもとは違う状況で。

んっ・・・・・・いつの間にか寝てしまったみたいだ。確か僕は昨日大兄とお店のことをいっぱい話していつものように大兄の膝の上に乗っていて気がついたら意識がなくなって・・・・・・でもいつもと違って布団の中にはいないみたい。いつもと違って柔らかい布団の感触はなくてごつごつとした感覚が身体中を包んでいて・・・・・・


意識が覚醒していくと自分の置かれている状況を理解する。


あれっ・・・・・・僕はまだ大兄の膝の上にいるみたいだ。動こうにも大兄が僕を抱き枕のように抱き締めていて逃げることができない。まぁ逃げる気は全くないのだけど・・・・・・


そっと僕を抱き締めている大兄の腕を見つめる。筋肉もそうだけど腕に浮き上がっている血管が何とも言えずいやらしい。変態と言われるかもしれないけど震えている自分がいる。他の男性にされたらどうかは分からない、多分大兄だから興奮しているのだろう。あまり動き過ぎると大兄を起こしてしまう、もう少しだけこのままでいたいけどもう少ししたら奏さんがやってくるはず。この状況を見たらいつものように奏さんの暴力(コミュニケーション)が始まるだろう。それは可哀想だし残念だけど離れることにしよう。


腰を上げようとした時に大兄の手が不意に顎を掴んで無理矢理僕を上に向かせて耳元に大兄の唇が近づく。その瞬間に頭が真っ白になる。


えっと


えっと


えっと


意味が分からなくてあたふたするが身動きが取れないので更にパニック状態になる。それに男性特有の朝の生理現象が僕のお尻の部分に刺激を与えてくる。


落ち着け


落ち着け


落ち着け


そう頭の中で呪文のように唱えるがもちろん落ち着けるわけもなく心臓の動きは早さを増していく。あれっ・・・・・・これ、僕、心臓が壊れて死ぬんじゃないの?そう思った矢先に大兄が追加攻撃をしてくる





「葉君・・・・・・逃がさないから・・・・・・」






あっ・・・・・・これっ・・・・・・僕・・・・・・死ぬやつだ。それか多分夢だね夢。現実でこんなことが起こるわけがないし、今まで大兄からこんなことを言われたことは一度だってない。自分からは大兄に好きという気持ちを行動で伝えてはいたけど全く気がついてくれなかったし。


「葉君・・・・・・逃がさないからなんて・・・・・・葉君みたいな可愛い子が言っちゃだめだよ。勘違いする人が出てくるから・・・・・・もっと自分を大切にしなきゃ」



あぁ・・・・・・そうですよね。そりゃそうですよね。


いつもの大兄に安心と残念な複雑な気持ちになる。そっと大兄の手に触れた瞬間リビングの扉が開く。そこにはいつもの奏さんが居た。大兄ごめんね、この現場は言い訳できないよね。そして僕はいつもの暴力(コミュニケーション)を見ながら朝御飯の準備を開始する。





ゆっくりのんびり更新します。

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