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72話 職場(葉side)

開店前の準備開始。

裏口から静脈認証の機械に手を当てて中に入っていく。寒くなってきたせいかもともと相性が悪いのかは分からないけど認証が承認されるまで3回程かかってやっと中に入る。外はだいぶ寒いけど建物の中はとっても暖かい。事務所に向かいタイムカードを打刻した後に更衣室に向かい着替える。


キッチンに向かうと(まき)さんが料理の下拵えをしていた。巻さんは一番最初にお店に来て開店前の準備をして帰って行く開店前専属の社員さんだ。休みは店休日だけで毎日来てくれている。清掃から洗濯、料理の下拵えなど全て1人でやってくれている。


「葉ちゃん、おはよう」


朝一番からにっこり微笑みながら挨拶されるとこちらもつられて微笑んでしまう。


「おはようございます巻さん。手伝いますか?」


「ありがとね葉ちゃん。こっちは大丈夫だからホールの掃除をしてくれる?」


そう言われて塵取りと(ほうき)を持ってフロアーの掃除に入る。掃除機はあるのだが店長が


『フロアーの掃除は箒の方がお客様が萌えるから』


という独断で掃除機は使わないルールになっている。まぁ、僕自体はどっちでもいいのだけど。掃除を終えてキッチンに向かうと巻さんが熱いココアを用意してくれていた。

口に含むと、とっても甘くて胃袋から幸せな気持ちに満たされる。


「ふふっ、葉ちゃんお疲れ様。悪いわね手伝ってもらっちゃって」


「いいえ、巻さんこそ毎日お疲れ様です」


若い癖に心配するんじゃないのと頭を撫でてくる。巻さんの手はマメが潰れて硬くなり大兄のようにゴツゴツしていて何だか安心する。巻さんは可愛いくない手と嫌がるが僕は大好きと伝えている。


僕は基本は昼前から来て夕方までか、夕方から閉店までのフリーで入っている。正社員にならないかとありがたいお話もあったけど大兄と仕事が出来ると決めてから断っている。


「葉ちゃん、最近は大丈夫? あのバカに何かされたら言いなさいよ。死んだ方が楽なくらいの苦しみを与えてあげるから」


「うーん、あまり店長さんを虐めてあげないでくださいね」


苦笑しながら開店の準備を続けているとアルバイトと社員の人が出勤してくる。全員がホールに集まるとミーティングが始まり、注意事項や営業の目標などを聞いて入り口に向かう。


皆で整列してお客様を出迎える。開店と同時に何人か入ってくる。


さて今日も頑張っていこう。

ゆっくりのんびり更新します。

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