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61話 商店街にてその11

無自覚の勝利。

お店の従業員から持ってきてもらったおしぼりに氷を巻き頬を冷やしながら二人が食べ終わるのを待つ。食欲は精神的に満腹になっている為に珈琲のおかわりをもらったがほとんど飲めないでいた。


何気なく目の前の葉君と鈴君がパンケーキを食べる姿を見て癒されている自分がいた。


もし彼女が出来たら何でもない普通のデートがしたい。駅で待ち合わせをして、目的もなく商店街の店を周ったりしたい。


そんな時だった


「はぁ・・・・・・二人みたいな可愛い彼女とデートできたら幸せだろうな・・・・・・」


ふと、心の声が漏れる。言うつもりなんてなかった。本当にふわっと漏れた感じだ。


「い・・・・・・今のは無し、そのあの言うつもりはなくて」


こんなおっさんに気持ち悪いことを言われて気分を悪くしただろう。深々と頭を下げるが二人から答えは返ってこない。頭を上げて反応を見るのは怖いがゆっくり頭を上げて様子を伺う。


二人とも顔を赤くして俺と目が合うとすぐに背けられた。


相当怒っているようだ。目も合わせてくれない。


「葉君、鈴君、どうしたら許してくれる? 」


葉君と鈴君の顎を掴んでこちらを無理やり向かせて目を合わせる。


「ひゃ!!! 大兄、怒ってないから!!? 」


「ひ!!大さん、怒ってないっす、そのびっくりしたというか、嬉しかったというか、不意討ちはダメっす、とにかく大丈夫っす」


葉君も鈴君も怒ってないと言ってくれたので顎の手を解放する。ふぅ、よかった。許してくれたようだ。冷めてしまった珈琲を飲みながら二人が食べ終わるのを待ち、会計を済ませる。先に外で待っている二人が楽しそうに話している。


『いやぁ、パンケーキ美味しかったね。鈴さんのはフルーツいっぱいだったけど美味しかった?』


『美味しかったっすよ。葉さんのはクリームたっぷりで美味しそうだったすね。今度また二人で来たいっすね♪』


多分こんな話をしているのだろうと勝手に予想する。



「いやぁ、大さんのさっきの言葉と顎クイのコンボはやばかったっすね。どんなに逃げようとしても逃げられないと思いしらされるあの腕の筋肉もやばかったっす。」


「う、うん、大兄はああいうの無自覚でやるから困る。その癖に勘違いが多いし」



そんな会話がされているとも知らず外で話す葉君と鈴君の姿に癒されている俺がいた。


ゆっくりのんびり更新します。

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