58話 商店街にてその8
商店街について一番の問題を解決するお店に二人を連れて行く。
もちろん商店街の入り口前で殺意の視線を浴びている。可愛らしい子をしかも2人もお姫様抱っこして現れその抱っこをしていたのがおっさんとなるとそうなるのも仕方ない。葉君と鈴君はただでさえ可愛いのに今日は服装のせいかその可愛さはもはや暴力だった。
ご飯を食べていないこともあって時間帯的にもまずはご飯を食べに行きたい所だが、今日の最優先は違う。もちろん下着屋さんだ。色々迷ったが女性用の下着を購入することに決めた。さすがに今の服装の鈴君が男性用の下着を買うのはおかしい気がする気持ちが強くなった。もちろん鈴君の意思が一番大事なのだが。
「その、行きたい場所があるんだけど・・・・・・」
「僕はどこでも大丈夫だよ大兄」
「自分も大丈夫っすよ。何っすか?エッチな場所っすか♪」
相変わらず鈴君にからかわれながら商店街を進んでいく。商店街の女性用の下着が売っているお店の前につくと葉君は不思議そうな顔をして、鈴君は更に、にやにやしながらこちらを見ている。
「その、何でも買うから好きなもの選んでくれ」
下着屋の前で二人に頭を下げるおっさんはかなり滑稽な姿だろう。
「ふぇ・・・・・・大兄・・・・・・どういうこと? 」
葉君は理由が分からず俺を見ているが理由を知っている鈴君は嬉しそうに笑っている。
「じゃあ、大さんが自分達に似合いそうなの選んでほしいっす♪」
「いや、それはその・・・・・・」
正直に言うとあまりこの場所に長い時間居たくないというのが本心だ。無駄に体が大きいせいもあり周囲の視線も気になる。それを知ってか下着を選んで自分に当て、俺の反応を見て楽しんでいる。今日の鈴君は本当の小悪魔だった。
こうなってしまえばやけだ。女性用の下着なんて買ったことはないが、このままではだめだ。店員さんは何となく察してくれたようで色々教えてくれた。店員さんは色々なお客様を対応してきているようで無下にはされなかった。二人に似合いそうな下着を教えてもらい真剣にどれが似合うか考える。周りからみたら通報レベルだが今日だけは許してほしい。
しばらくして可愛らしい下着を選び二人に渡す。
葉君は顔を赤くして鈴君はニヤニヤしながら試着室に入っていった。葉君には悪いことをしているが鈴君だけ買うのもかなり危険な気がする。二人とも平等に扱わなければ危険と俺の体が言っている。
ゆっくりのんびり更新します。




