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53話 商店街にて3(葉side)

絡まれているピンチを救ってくれたのはやっぱり・・・・・・

「えっと、そのどこかで会いましたっけ? 」


お店に来るお客様の顔はだいたい覚えている。少し考えてみるがやはり思いだせない。誰かと間違っているのだろう。


「あの、多分人違いですよ」


そう言って大兄を待とうとしたが、目の前の二人は何故か離れることはなかった。んっ・・・・・・あれっもしかしたらこれって・・・・・・


「あぁ、すいませんっす、何だか待ち合わせの場所が変わったみたいなんで自分達失礼するっすね」


そう言って鈴さんが僕の手を握ってその場を離れようとする。だけどその場から離れることは出来なかった。二人のうちの一人が僕の手首を握って逃げられないようにしているからだ、もう一人は鈴さんの手首を握っている。


もしかしなくてもタチの悪いナンパだと思う。大兄が鈴さんは強いって言ってたから一人なら倒すなり逃げたり出来たかもしれないけど僕が捕まっている。


周囲に助けを求めるが皆、見て見ないふりで誰も助けには来てくれなかった。


そんな時だった・・・・・・


「すいません、その二人は自分と待ち合わせしていまして」


大兄が当たり前のように僕の前に現れた。しかもいつものジャージじゃなくてお洒落してる。


「おいおい、兄さん、何しゃしゃってるの!? 」


僕と鈴君の手を握っていた二人が、大兄に目標を変えた。大兄よりも背は低いが全くうろたえず睨み付けている。慣れた感じを見ていると、何度も似たようなことをしてきたのだろう。一人が注目を集めているうちにもう一人が後ろから回りこみ、大兄の背中に隠していたスタンガンを押し付ける。


『バチバチバチ』と普段の生活では聞き慣れない音が響き眩しい光が発生した。



大兄がゆっくりと倒れる・・・・・・


そう思った。だけどそうはならず大兄は何食わぬ顔で頭を掻いていた。二人はその反応に急にびくびくしだした。いつもとは違う展開にパニックになっているのだろうか。


大兄は振り返りスタンガンを持っている男に話しかける。


「喧嘩に武器はいけないよ。もし効かなかった時に今みたいに戸惑う。あと不意討ちでスタンガンを当てるなら首の後ろがいい」


今度はまた正面を向きあたふたしている男に話しかける。


「あと、ナンパするなら相手に優しくしないとだめだよ。まぁ、彼女の居ない俺が言うのも何だけど」


二人は大兄と僕と鈴さんに大きな声で謝って逃げるように消えていった。その様子を大兄は頭を掻きながら見送る。そして大兄が僕に話しかけてきた。

ゆっくりのんびり更新します。

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