51話 商店街にて
葉君と一緒に商店街に行く約束をする。
奏から土日が職場から帰れないから葉君に手を出したら殺すと電話が来たので大丈夫と伝えて電話を切る。
葉君にも奏から連絡が来ていたらしく、明日の話をすることになった。家でごろごろしているのもよいが葉君にお店のこともあるし商店街を見て回らないかと言われて、断る理由は全くないので誘いを受けることにした。奏の着替や食事の準備をしたいと言って、大丈夫だと伝えたが俺の晩御飯を作って家へと帰って行った。
明日は駅で待ち合わせしてそのまま商店街に向かうことになっている。葉君とこうやって二人きりで出かけるのはいつぶりだろうか。奏と結婚するまでは良く一緒に遊びに行ったなぁと思い出す。
ご飯を食べ終えて軽くスクワットをして風呂に入り、出てから一本だけビールを空ける。いつもなら飲み過ぎと葉君に怒られるが、今日は大丈夫だ。火照った体に喉から冷たいアルコールが体全体に広がる感覚についつい声を出してしまう。飲み過ぎて遅刻してはいけないのですぐに寝ることにした。
いつも通り朝5時に起床して、日課のトレーニングをする為、準備運動をして走り出す。まだ吐く息が白くはないが少しずつ寒くなってきている。夏の暑い中を走るのもいいが冬の寒い中走るのもいい。
川辺の道を走っていると準備運動をしながら待っていた鈴君と出会う。鈴君は会うなり前のことを謝ってきたので大丈夫だよと伝える。今日は負けないようにペースを上げたがやっぱり鈴君には勝てなかった。ジュースを渡して休憩していると鈴君が少し言いにくそうに質問してくる
「あの、この後暇っすかね?」
「ごめんこの後は、葉君と商店街に行く約束をしてるんだよ」
「あの、それって、自分も一緒に行ってもいいっすか?」
「うーん、特に目的も無くふらつくから楽しくないかもしれないよ? 」
「大丈夫っすよ♪」
食いぎみに鈴君が返事をしてきたので待ち合わせの時間を伝えて別れた。家に戻ってシャワーを浴びて準備を始める。いつものジャージにしようとしたが、珍しくシャツにコートを着て待ち合わせ場所へと向かう。
待ち合わせ場所には葉君と鈴君が先に着ていて仲良くしていると思ったが何となく変な雰囲気が漂っていた。
ゆっくりのんびり更新します。




