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49話 朝帰り2

眠っていた葉君が目を覚まし、質問をされる。

家に帰ると葉君の靴があった。いつもなら土曜日の夜から来るのに珍しいと思いリビングに向かう。キッチンには料理の作られた鍋があり、ソファーでは俺の上着を布団代わりに寝ている葉君がいた。


どうやら昨日から来ていたようだ。連絡してくれたら帰ったのだが。携帯(ガラケー)を取り出し画面を見ると真っ暗だった。どうやら電池切れのようだ。もしかしたら連絡があったのかもしれない。申し訳ないと思いながら携帯(ガラケー)を充電する。少し気になって充電中に電源を入れてメールの受信内容を確認する。




昨日の11時頃から10分感覚で葉君から『どこにいるの?』と心配するメールが入っていた。着信履歴もある。


うーん・・・・・・かなり心配性だなと思い頭を掻く。俺のことなんか心配しなくてもいい。奏と仲良くしてくれたらそれでいい。葉君の頭を謝るように優しく撫でる。


「んっ・・・・・・大兄? 」


葉君が目を覚ましこちらを見てくる。寝ぼけているのかそのまま抱きついてくる。鼻を擦り付けながら抱きついてそっと離れてこっちを見てくる。


「大兄・・・・・・鈴さんと食事の後に何処に行ったの?」


いつもとは違う雰囲気に少し警戒する。変な事は言えない気がする。


「携帯にも出ないし、今って昼だよね? まさか二人で朝まで何かしてたの?ねぇ、大兄? 」


じわじわとまた距離を詰めてくる。何故、葉君が俺なんかのことをここまで心配になるのかは分からない、ただ嘘を言ったらヤバい。そう俺の身体の筋肉が告げている。震える胸の筋肉を押さえながら葉君の頭に手を置いて撫でる。こうすると葉君は落ち着いてくれることが多い。汚いと言われても仕方ないがまずは落ち着いてもらわないといけない。


俺は昨日あった事を伝えた。鈴君と食事に行ったこと、鈴君が飲みすぎて介抱する為にホテルで一晩過ごしたことなど正直に話す。これで終わったと思ったが葉君がぽつりと呟く。


「ホテルってビジネスホテルだよね? 」



「えっと・・・・・・その・・・・・・」


「まさかとは思うけどラブホテルじゃないよね♪」


すっと光が無くなった瞳で見つめられて背筋が凍りついた。

ゆっくりのんびり更新します。

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