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39話 村中にて

村の中で噂の民族と遭遇して・・・・・・

俺の背中に襲いかかろうとしたものは、俺に触れる事はなかった。山田さんがその触れようとしたものを捕まえていたからだ。山田さんが捕まえた物は獣というわけではなく人間のように見えた。先程言っていた民族だろうか。挨拶してくれた村人とは違い小柄で150センチにも満たない男の子? だろうか。ボブショートで癖っ毛の茶色の髪の毛に大きな瞳は見方によっては女性にも見えるが・・・・・・普通と違う所で言えば犬のように耳と尻尾が生えているぐらいって・・・・・・やっぱり異世界なんだと再度認識した。


「だめですよ、大切なお客様なんですから」


「がぅ・・・・・・がうぅ・・・・・・いい背中してるから抱きつこうとしただけだぞ」


捕まった子は逃げようと、じたばた動くが山田さんが逃がしはしなかった。山田さんの力が強いのか捕まっている相手の力が弱いのかは分からないが、このままでも可哀想なので降ろしてあげるように伝える。山田さんがどうなっても知りませんよと念を押してから解放するとその子は俺に凄い勢いで抱きついてきた。抱きつかれた腕にはかなりの力があるのを感じた。


「がぅ、いい体だな、お前名前は? 」


きらきらした瞳で見つめてくる。大きな犬のようだった。


「大」


「俺はガリィ。ひろしか、いい名前だな。体も大きいし気にいったぞ。俺と結婚するか? 」


いきなり初めての告白をされた。犬の頭を撫でるようにくしゃくしゃと撫でながら山田さんの言葉を思い出し、自分には大切な相手がいると指輪を見せる。


「そっかぁ、残念だぁ。でも別れたら俺と結婚だぞぉ」


そう言って軽々と背中に登り、肩車状態になり満足そうにしている。大きなペットを飼ったらこんな感じなのだろうかと思いながら村の中を見回す。ガリィちゃんのような見た目の子は何人か居た。皆ガリィちゃんのように獣の耳と尻尾が生えていた。ここまで来ると驚くというより感心するしかなかった。何人か俺に飛びかかろうとした子達が居たがガリィちゃんが背中に居る事で飛びかかってくることはなかった。この世界ではパートナーは1人と決まっているのだろう。


「お客様がロリコンじゃなくてよかったです。中にはガリィに廃人にされた人も居るので」


山田さんは表情一つ変えずに恐ろしい事を伝えてきた。ガリィちゃん自体は全く無害そうに見えるが、山田さんが嘘を言うメリットもないだろうし、多分怒らせたら怖いのだろう。気をつけないとな。村の奥の方に少し雰囲気の違う建物があった。ここだろうか。


「多分ここにマスターが居ると思いますので」


山田さんについていくように店へと入っていった。

ゆっくりのんびり更新します。

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