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34話 再び商店街に来ています

リストアップされた物の確認に商店街に向かうことにした。

地下鉄に揺られて商店街へと向かう。朝と夕方は混み合っているがそれ以外の時間帯はかなり空いている。もちろん椅子に座る事はないのだが。アナウンスが目的の駅名を伝えたので電車から降りて改札口へと向かう。もちろんエスカレーターは使わない。階段を歩いて足に負荷を与える。


改札口から出るとお昼時という事もあって鼻とお腹を刺激するいい匂いが漂う。前に食べ損なった中華まんをいただこうとお店へと向かう。相変わらず人気があるようで列が出来ている。列の後ろに並び順番を待つ。ぐるぐると鳴るお腹を、『あせるなよ』と言い聞かせるように撫でる。他から見たらかなり気持ち悪い光景だろう。


目的の中華まんを手に入れて口に入れようとした時に声がかかる


「あれ、あの時の兄さんじゃないですかぁ?」


そこには少し前に公開処刑ゲームをしてきた3人組が立っていた。意外な人物が声をかけてきたので驚いた。まさか前のリベンジだろうか。


「まぁまぁ、兄さん恐い顔しないでくださいよぉ。こちらと勝てない相手と喧嘩するほど馬鹿でもないんで。ただ兄さんが何をしてるか興味があるだけでして。」


嘘をついている感じはしない。


「そういえば自己紹介がまだでしたねぇ。あっしはこういうもので」


名刺を差し出してくる。受け取ると『何でも屋 剣 みち』と書かれている。自分の気持ちと依頼料が合えば何でもしてくれるらしい。試しに誰かを殺してくれるのかと聞くとお金次第と大笑いしていた。何とも掴めない男だと思う。


「猿田と岩田挨拶しなさい」


「はい、猿田彦壱さるたひこいちです。よろしくお願いします。」


岩田堅弐いわだけんじ・・・・・・」


彦壱君が元気いっぱいに挨拶してくる。逆に堅弐君の方は名前だけ言って特に挨拶は無かった。前の事を気にしているのか、そもそも無口なのか分からないが声から敵意は感じなかった。


彦壱君は葉君と同じくらいの身長でソフトモヒカンでピアスをかなりつけている。髪型が長ければ葉君同様に女性と言っても信じてしまう見た目だ。それが嫌でその髪型にしているのかもしれない。堅弐君は反対に髪型は短髪で191センチの俺と近い身長で体もがっちりしている。全く正反対の2人を見比べていると剣さんが面白いでしょと言ってさらに大笑いしていた。


どうせここで仕事をしているなら3人と関わる事になると思い隠さずお店の事とお店で必要な物を見に来た事を伝える。そうすると意外な答えが帰ってきた。


「あっしは兄さんがやろうとしている店の常連だったんでさぁ。ただマスターが行方不明になったらしくて閉店したみたいなんですがねぇ。」


「行方不明・・・・・・」


田中さんの異世界・・・という言葉が頭をよぎる


「はい、そうでさぁ。まぁ、ここいらで起こる事はだいたいあっしの耳に入って来るんで、殺されたり夜逃げとかは無いと思いますがねぇ」


真相を確認する為にも、奢るからと伝えて喫茶店に入っていった。

ゆっくりのんびり更新します。

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