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33話 リストアップされたものを確認しています

ランニングの途中で会った鈴君にお店の経過を伝える。

朝の日課のランニングの途中で鈴君に出会い一緒に走る。いつからかは分からないが、気がついたら一緒に走るようになっていた。1人で走るのもいいが複数で走るのも悪くない。


鈴君は見た目は体力が無いように見えるが、そんな事はない。ランニングをしていて先に行ける事は1度もなかった。


そして、いつも負けた罰ゲームとしてジュースを奢る事になる。ジュースを飲みいつものように満面の笑顔で見つめてくる。その犬のように愛らしい笑顔を見ていると嫌な事を忘れてしまう。ただ、いつも自分のジュースを取り上げて飲むのは止めてほしい。喉が渇いているなら2本買うと言っているのだが、人が飲んでいる物が美味しく見えるらしい。


「お店の準備は進んでるんっすか大さん?」


「うーん、そこまで進んでないかなぁ。」


鈴君にお店の話をしてから、ランニングで会う度に経過を話している。店を出す時に注意する事や資格など色々教えてもらっている。


鈴君と話を終えて帰宅すると奏がリビングでのんびり珈琲を飲んでいた。


「おはよう大。お腹空いた」


葉君は急な呼び出しがありご飯の用意が出来なかったらしい。奏は料理が全くと言っていいほどできない。基本は俺が作っていたのもあったし、そもそも本人に料理に対しての興味がない。きっかけになるかもしれない結婚をしたが、葉君が料理好きなのもあり料理を作る必要性がなくなった。


やるか久しぶりに。中華包丁と中華鍋を棚から取り出す。冷蔵庫を開けると野菜や卵にハムなどがある。葉君が買い出しを行ってくれているので空になった事はない。そんな事はしなくても大丈夫と言っているがお世話になっているからと聞いてはくれなかった。


久しぶりに振るう中華鍋の重さを想像して左右の上腕が震える。おいおい焦るなよと言い聞かせるように上腕を叩く。ジャージの上着を脱ぎシャツの袖を捲りあげる。中華包丁で具材を切り鍋に油を馴染ませ卵を入れる。鍋に具材と米を入れ混ぜ調味料を入れそして力強く鍋を振る。


久しぶりに上腕に味わう負荷に思わず笑みがこぼれる。やはり料理は中華鍋にかぎる。


出来上がった炒飯とワカメたっぷりの卵スープを運ぶ。お皿に豪快に盛られた炒飯とスープが入った鍋を机に置く。葉君の料理とは比べものにはならない見た目だ。


「いただきます」


二人で手を合わせ食べ始める。奏も出された手料理を残す事はしない。ただ美味しい不味いは隠さず伝える。二人分より多い料理は30分程で二人の胃袋へ収まった。


熱いお茶をいれ運び机に乗っている紙を見つめる。


「葉きゅんが大に渡してくれって」


「きゅんは止め・・・・・・」


すかさずお腹に拳が飛んでくる。こうしていつもと変わらない日常が始まる。

ゆっくりのんびり更新します。

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