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32話 帰宅途中

ランニングをしながら家に帰る途中ホブマ師匠の事が気になる自分がいた。

ランニングはいい。えらいだけだと考える人もいるだろう。何がいいかと聞かれてすぐに答えを言えるわけではないが、俺が好きな理由は頭を真っ白にできる所だろうか。最初に走り出した時はただ体力をつけたいなという気持ちから始まったが、今では何か悩み事や考え事がある時に、頭の中を真っ白にしてから考えるようになった。


人通りが少なくなってきたところで覆面を取る。このままつけたままになってしまいそうなのが怖かった。少し寒くなってきたが、体が温まってきたので体に当たる冷たい風が気持ちいい。携帯(ガラケー)に着信が入ったので電話に出るため立ち止まる。


「大兄、大兄、ホブマ師匠のこと知りたいの?」


電話越しに興奮気味の葉君の声が聞こえてくる。


「似てると言われたから少し気になって。どんなキャラクターなのかなと思って」


「確かに似てるかも、体型が似てるから覆面(マスク)をつけたらそっくりかも。じゃあ今日は大兄の家で鑑賞会だね」


葉君がこちらの返答を聞かず電話を切る。断る理由は無いし、断ったら悲しむのを想像したら断ることはできなかった。ズボンのポケットに隠した覆面を叩きランニングに戻る。


家に帰ると、当たり前のように風呂が沸いていて、可愛らしいエプロン姿で料理を作っている葉君がいた。奏にメールをしてからリビングのソファーに座る。奏が夜勤の時は葉君は基本こちらに来ている。奏がほぼ夜勤なので休みの日以外は家で家事をしてくれている。遊びに来るのはいいが、家事をしなくても大丈夫だと言ったが聞いてくれなかった。


そして、今日は自信作と何とかかんとかという料理名を言って机に料理を運ぶ。そういえば今日は朝から何も食べていなかった・・・・・


手を合わせるといつも以上におかわりをする。いつもながら葉君の作る料理は美味しい。美味しさを上手く伝えられないのを申し訳なく思いながら『うまい』と『おかわり』の2つだけを伝えてもくもと食べる。最初は驚いていたが後半は何故だか嬉しそうにしていた。おっさんが、ご飯にがっつく姿が滑稽に見えたのかもしれない。


腹が膨れて幸せな気分になってソファーに座っていると、葉君がお茶を運んだ後に楽しそうにDVDを持って来る。これがホブマ師匠が出てくるアニメか。正直皆の反応からどんなキャラクターなのか気になっていた。葉君が指定席に座るように膝に乗ってくる。慣れてしまっている自分も恐いがアニメが始まると自然とそちらに意識が集中していく。多分朝までコースになるだろう。

ゆっくりのんびり更新します。

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