26話 コスプレショップってこんな感じなんだなぁと店内を見ています
初めて訪れたコスプレショップ。今後の為にじっくり中を確認することにした。
店内自体はそんなに広くはなかった。店内の様子はマネキンが服を着ていたり、ハンガーに掛かっている服、店内にアニメのキャラクターのポスターが貼られていたりと普通の服屋さんとはあまり変わらない感じだった。ただポスターや装飾のせいか店内が賑やかな感じを受ける。しかし、どれがどれだかよく分からない、葉君を連れて来たら目を輝かせて店内の服を試着したりしそうだけど。
店内を見渡していると、お店に連れてきた女性が手を引っ張り自分に注目を戻させる。
「そういえば、自己紹介がまだでしたね。私は紐乃木李音現役高校生でぇす。それであそこに要るのが計お姉ちゃんでぇす。」
「へぇ、姉妹でこのお店をやっているの?」
店を経営する予定もあり、話しを聞いておきたいと思い聞いてみる。
「ふふっ、違いますよ。私は男性なので。この格好は趣味でぇす。似合いますぅ?」
葉君で慣れていたせいかそこまで驚かなかったが、女性と言われても疑問には思わないほど、李音君は可愛らしかった。しぐさを気にして勉強しているのか、そもそも天性のものなのか分からないが言われるまで全く気がつかなかった。
そんな話しをしているとカウンターで設計図を見つめながら、ぼさぼさの頭を掻いている女性がこちらに気がつき立ち上がり近づいて全身を触ってくる。
「んっ・・・あんた・・・いい体型してるな。背中が金庫より硬そうだ」
このパターンは何度か経験したことがある。動かないほうが早く済む。しばらく触り終えた後に奥に入っていき、しばらくして何かの覆面を持って戻ってくる。
「はぁ・・・はぁ・・・あんたに似合うからあげる。むしろ今被りたいよね、被るよね?」
息を荒げて俺にマスクを手渡す。うーん何だろうこのマスクは、鷹に角が生えたようなマスクだった。こんなプロレスラーがいただろうか?期待の視線を無視することができず俺は覆面を被る。覆面を被った事が無いから良くは分からないが思ったより、圧迫感もなく視界も悪くない。その姿を見ると李音君と計さんが目を輝かせて俺を見つめる。
「ホブマ師匠・・・リアルホブマ師匠だ・・・」
「ふわぁ・・・本当にそっくり・・・」
ホブマ・・・師匠・・・・誰なんだそれは?
ゆっくりのんびり更新します。




