24話 まずはお話しを
話しが通じる相手か分からないが、話し合いで済めばそれにこしたことはないと思い、話し始めるが・・・・
揉めている所にゆっくりと入っていく。女性を囲んで揉めているのは20代後半から40代前半の男達で見た感じかなり危なそうな雰囲気をかもしだしている。
「なんだ、おっさん?何のようだ?」
「お前には全く関係ないことだろ?周りの奴等みたいに無視してろよ!!」
「はぁ、全くその通りなんですが、何だか助けを求めているように感じてしまって」
頭を掻きながら女性を掴む腕を離す様にお願いしてみる。もちろん、離してくれるわけではないのだが
「警察を呼びましたんで、早く離して誤解を解いた方がいいかと」
はったりで逃げてくれれば良いのだが、男達は逃げる所か気に入らなかったのか逆に雰囲気がさらに危なくなった。うーん・・・・どうしたものか。
「またまた、嘘でしょ警察を呼んだなんて?そうですねぇ兄さん、この子を助けたいんだったら私達と簡単なゲームをしませんか?」
女性を掴んで離さない男が急に話しだす。ろくなゲームではないだろうが、首を突っ込んだのは自分だ聞かない理由は思いつかない。頷くと男が嬉しそうに話しだす。何度かそのゲームで楽しい思いをしたのだろう。
ゲームの内容を簡単に説明するとこうだ。
1、攻撃側と受けて側に分かれる
2、10分間攻撃側の攻撃を受けて耐え切れれば受けて側と攻撃側が交替する
3、受けて側が途中で倒れた場合は、最初からやり直し
4、どちらかの意識がなくなるかどちらかが降参するまでゲームは続く
5、武器の使用は禁止
うーん、簡単にいうと公開リンチみたいなものだな。この勝負で負けた事がないのだろう、にやけた顔を見れば何となく分かる。遠慮はしなくてもいいようだ・・・・・
「兄さん、こっちからの攻撃でいいでしょうか?」
女性の腕を掴んでいる男が手の力を強めて、苦痛で歪む顔を見せてくる。
そもそも、攻撃を相手からにするつもりなんてないだろうに・・・・
これ以上無駄な時間を使って目の前の女性を苦しめることは無い。
黙って俺は頷き対戦相手の前に立った。
ゆっくりのんびり更新します。




