20話 これからの事
家に帰り義弟と今後の事を話すことにした。
「大兄はどう思う?」
「物件は問題無いと思う。ただあの言葉と値段が気になる」
正直に今、自分が気になっている事を伝える。葉君も同様に気になっているみたいだった。ただ葉君は俺の不安という気持ちではなく、どちらかというと期待に近い感じだった。昨日見たアニメの世界を想像しているようで、瞳を輝かせながら話をする。
葉君の話は嘘じゃなかった。
そして俺は無職でやりたい事もない
答えは決まった。
やってみるか。
後は前に話したコンセプトか・・・アニメをモチーフと言っていたな。
葉君に必要なものを上げてもらってそれの値段を確認だな。商店街に行けば大体のものは揃うだろう。時間はいくらでもあるし、葉君にリストを作ってもらう事にしよう。いつものように出された料理を残さず食べて食器を洗いソファーに座りながら一緒にテレビを見る。葉君がおつまみとビールを運んできて飲みながらぼーっとテレビを見る。結婚したらこんな感じなのかなぁと未来の家庭を思い浮かべる。まぁ・・・彼女さえいない俺には関係ないのだが・・・・
「みゃは♪大兄♪飲んでりゅきゃぁ♪」
お酒が弱いのにいつものように飲んでべろべろになり、膝の上に乗ってくる。抵抗しても怒るので好きにさせる。奏が見たら怒るんだろうなぁと思いつつ、猫の頭を撫でるように撫でながらテレビをぼーっと見る。
しばらくして疲れたのか寝てしまったので、2階のベッドに運んで眠らせる。葉君は俺のベッドが気に入っているみたいで泊まる時はいつも俺のベッドで寝ていく。その時は俺は下のソファーで眠ることにしている。おっさんの寝ているベッドなんて臭いと思うから、客間に布団を敷くと言っても聞いてくれない。ベッドじゃないと眠れないんだろうなと思いながら、布団はこまめに洗濯するようにしている。
過程の話しになるが、結婚して子供が出来たらこんな感じかなと思いつつ下に戻ってビールを飲む。明日は忙しくなるから、しばらくはお酒が飲めなくなると思う。だから今日は多めにお酒を飲もう、そう決めていつもより多くビールを飲むことにした。そして次の日俺は後悔する事になる。
ゆっくりのんびり更新します。




