2242話 告白のこたえ14
父親の気持ち
「・・・・・・」
「ありがとうございます・・・・・・すいません諸事情で飲み過ぎて体調が完全ではなくて・・・・・・」
葉君への告白の後にそのまま食事会になった。
両親とも俺と葉君が付き合うことを認めてくれた。
葉君を傷つけたのは俺なんだから許してもらえない可能性も高いと思っていたけど結果として認めてくれた。
葉君はお酒の飲み過ぎと疲れで俺の膝の上に頭を乗せて眠ってしまっていた。
お酒いっぱいで酔い潰れてしまった。
いつもより勢いよく飲んでいたし疲れていたこともあって一気に酔いが回ってしまったんだと思う。
俺はグラスに残っているビールを見つめた後に視線を前へと戻す。
「色々と大変だと思うがよろしく頼む・・・・・・なにか困ったことがあれば相談してくれ・・・・・・」
「はい、色々と相談に乗ってもらうと思いますがよろしくお願いします・・・・・・」
葉君の父親とこうやって話すことは少なかったから不思議な感じがする。
「でも本当に認めてよかったんですか?」
「・・・・・・・どういう意味で言ってるのかな?」
一気に緊張感が走る。
先程までの空気が一気に変わったような気がした。
「言葉通りの意味ですよお父さん・・・・・・俺と奏は葉君のことを傷つけてしまいました。もしかしたらまた葉君を傷つけることになるかもしれない・・・・・・だから俺は認めてもらえないかもしれないと思っていました・・・・・・」
「葉が決めたことに俺が言うことはなにもない・・・・・・それに葉が今こうやって元気に生きているのは大さんと奏さんがいたからですよ・・・・・・葉のことをよろしくお願いします」
「や、止めてください本当に」
手を伸ばして肩に置いてすぐに頭をあげるようにお願いする。
俺は本当に大したことはしていない。
これから先にどんなことが待っているか分からないけど葉君のことを大切にするよ。
寝ている葉君の頭を優しく撫でてからコップのビールを飲み干す。
空になったグラスに注がれたビールを見てグラスを重ねてまたゆっくりと飲み干していく。
いつも以上に美味しく感じた。
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