2236話 告白のこたえ8
俺の気持ちは
「大兄は悪くない・・・・・・僕にもっともう少しだけでもいいから勇気があったらこんなことにはならなかった・・・・・・奏さんを悲しませることもなかった・・・・・・」
「葉君、奏は強いから大丈夫だよ。昔の奏なら立ち直るまで時間がかかったかもしれないけど今の奏なら大丈夫だよ。葉君のことを教えてくれたのは奏なんだから・・・・・・」
昔の奏なら俺に本当のことを話すことはなかったんじゃないかと勝手に思う。
俺と葉君が離れる関係になればそれだけ葉君を独占する可能性が高くなる。
そうせずに本当のことを話してくれたのは奏が変化している証だ。それだけ葉君のことを愛しているということだ。
愛している人の幸せのためなら他の人と幸せになっていいと考えるなんて変わったよな・・・・・・
「葉君・・・・・・今日は謝りにきただけじゃないんだよ・・・・・・」
部屋が静かなせいか自分の息づかいや心臓が動く音がしっかり聞こえるような気がする。
俺の言葉を聞いて布団を被った葉君が震えているような気がする。
布団越しに葉君の肩と思う部分に手を置く。
布団越しでも小刻みに震えているのが分かる。
こんなにも震えさせてしまっているのが自分と考えると申し訳ない気持ちにもなるが、伝えないといけないことがあるので我慢してもらうしかない。
大きく深呼吸する。
何度か繰り返して心臓の音がゆっくりになるのを待ってみるが、ゆっくりになるどころか早くなっているのが分かる。
「葉君・・・・・・俺の気持ちを伝えるよ・・・・・・」
今までのことが頭の中をよぎる。
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