2231話 告白のこたえ3
焦ることはない。お腹が空いているだけだ。
「今日ハイツモヨリ沢山食ベナイネ調子悪イカ?大丈夫カ?」
「ははっ、ちょっと胃袋の調子が整ってないからかな・・・・・・食べ出したらいつも通りに戻ると思うから・・・・・・」
心配そうに見つめている華ちゃんに微笑みかける。
酷い表情だと思うから逆に心配させるかもしれないがそれでもお礼を言わないと失礼だからな。
葉君に会いに行くには準備をしていかないといけない。
そのためにはまずは体力を回復させないといけない。体力を回復させるために一番確実な方法は食べることだと俺は思っている。
いつもは注文しない中華粥を口に運んでいる。
お粥自体は風邪を引いた時もあまり食べないが、今は基本的な食べ物は胃袋が全て拒絶してくるのでお粥ならと思って注文した。
お粥が喉を過ぎてゆっくりと胃袋の中に入っていくのが分かる。胃袋に入ったお粥は拒絶されることはなくおかわりを求めるように指先から体全体に少しずつ力が入っていくのを実感する。
お粥ってこんなに美味しかったんだなと後悔をしながらも咽ないようにゆっくりと確実にお粥を口に運んでゆっくりと飲み込んで行く。
「ふぅ・・・・・・」
やっぱりものを食べるということは、こんなにも楽しくて体だけではなく心も満たされるんだと実感する。
「顔色ガ良クナッテルネ。良カッタネ♪」
「ごめんね華ちゃん心配させて。じゃあ追加で注文いいかな?」
俺の注文に華ちゃんは嬉しそうにメモを取り厨房へと向かって行った。最近は華ちゃんも厨房に入るようになったみたいだ。
おじさんも華ちゃんみたいな子がいたら安心するだろうなと親目線で感じる。
「ごちそうさまでした・・・・・・」
手を合わせて感謝の気持ちを伝える。
本当に本当に美味しかった。
体全体に力が漲っているような錯覚をするぐらい体力が回復しているのが分かる。
後は着替えて葉君の家に向かうことにしよう。
葉君がどこに行ったかは分からないけど多分家にいると思う。
会いに行く前に準備をするためにお金を払った後にお店へと戻ることにした。
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