2224話 告白3
開店
「旦那、大丈夫ですかい?」
「えっ、剣さんどうかしましたか?おかわりですか?」
剣さんが俺の様子を見る表情からかなり心配しているのが分かる。
「やっぱり無理しているみたいですね。葉さんも居ないようですし早めに店を閉めたらどうですかね?」
「どうもすみません気を使ってもらって・・・・・・」
剣さんの言葉に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
風邪薬を飲んで眠った後に目を覚ますと熱は下がっていたので店を開けることにしたが体調は完全と言えない状態だった。
一番の問題はご飯を食べていないということだ。
空腹感がないわけではないが食べようとすると吐き気の方が強くて食べることができなかった。
水分に対しても吐き気を感じていたら病院に行っていたと思う。
一時的なものだと思うので店を開けたまではよかったが、食べていないせいか集中力や力が抜けて剣さんに心配される有り様というわけだ。
本当に情けない
「じゃあ旦那無理はしないでくださいよ。体調が悪いなら休んだ方がいいですよ」
「ありがとうございます剣さん。無理そうならそうさせてもらいます」
剣さんのお言葉に甘えて店はいつもより早めに閉めることにした。
常連のお客様や新規のお客様もそれに納得してくれた。
もしかしてもう2度と来なくなってしまうかもしれないけど迷惑をかけるより何倍もマシだと思う。
葉君の携帯に早く店を閉めたからゆっくりで大丈夫だよと連絡してから閉店後の掃除を始める。
掃除の休憩中もなにかを食べたいという気持ちは湧いてこなかった。
本当に体調が良くないんだなと苦笑する。
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