2217話 報告5
それぞれの選択肢
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゆっくりと意識が覚醒していく。
少しずつハッキリとしていく視界には見慣れた天井が映る。
今何時なんだろう・・・・・・
体に力を入れて起き上がって携帯電話に手を伸ばす。
時間はお昼を過ぎて15時になる少し前ぐらいだった。
いつ頃寝たのかは分からないけどかなり眠っていたような気がする。
そもそも話していて意識が無くなったから部屋までどうやって来たのか覚えていない。
「はぁ・・・・・・・・・・・・」
大きな溜息をついてまたベッドに背中を預けるように倒れる。
母さんと父さんは僕のことをどう思ってるかな・・・・・・
やっぱり最低だと思ってるよね・・・・・・
そもそも僕より辛いのは奏さんだし・・・・・・
しっかりと最後まで伝えられたかは分からないけど、母さんと父さんに伝えたんだから前に進むしかない。
もし断られたら側にいられるのかな・・・・・・
「ははっ・・・・・・っ・・・・・・」
都合のいい考えばかりしている。
側にいられなくなるかもしれないから鈴さんは告白をしないことにしたんじゃないかな・・・・・・
その気持ちは自分が一番良く分かっているから鈴さんの選択肢は間違っていないと思う。
鈴さんの選択肢を決められるのは鈴さんだけなんだから
『パチッ!!』
頬を両手で叩いて気合を入れてから起き上がりリビングへと向かった。
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