2192話 夫婦の約束2(奏side)
最初は
「結婚する前の話だけど、葉君が大に対して好意以上の愛情を持っているのを感じていた。だけどそれを言葉にするのは難しいと思って近くにいる方法を考えた。それが私と結婚して3人で一緒に暮らすことだった」
私の言葉に葉君は頷く。
私にとっても葉君にとっても形だけの夫婦だとしてもお互いにその生活に不満は無かった。
むしろ私は満足していた。
葉君は大のことを愛しているけど私を怪訝に扱ったりうっとおしく接することはなかった。
本当の夫婦のように優しく愛情を持って接してくれていたと思う。
給料だけ葉君に渡して私は家事とかを全くやらなかったけど、不満な顔なんかしないでしっかりと私だけじゃなくて大のことも支えていた。
給料も雑に使うことはなく貯金もしっかりとやってくれている。
貯金の中から何割かを株とかそういう系に使っているようで普通に貯金しているより増えてるって教えてくれた。
私も大もお金に対しては無頓着だから葉君の年齢で凄いなって感心する。
もし騙していてお金を全部持っていかれたとしても、葉君がこれまでにしてくれたことを考えたら怒ることはないと思う。
ただこの生活もそろそろ終わりが近付いているんじゃないかってことは感じている。
だからこそ一週間葉君から離れることにした。
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