2093話 経営者と管理者125
再会の後
『リリィ!!!』
振り返ると不思議そうな顔をしたリリィがこちらの様子を確認していた。
「ちょちょ、どうした二人とも?」
葉君と一緒に無言でリリィに飛びつくように抱きついたせいで、リリィを地面に押し倒してしまった。
でもそんなのは気にならないぐらい二人で強く抱き締めた。
「もぅ、ビックリするよ二人とも。いきなり抱きついてくるなんて」
「で、でも、リリィが急に姿を見せなくなったから!皆で探したけど見つからないし本当に本当に心配したんだからね!!」
「確かに村には一ヶ月位帰ってなかったけど、薬草とか素材探しでいなくなることなんてよくあるし村の人達はあまりお互いに干渉しないから。それにリリィは弱くないから皆そんなに心配してなかったと思う」
「確かにそうだけどリリィとはこっちの世界に来たら会えてたし心配になるよ」
「葉は心配し過ぎ。リリィは問題ないでしょ?でも心配してくれるのも悪くない」
リリィが葉君の頭を優しく撫でている。
「ところでリリィはここでなにをしてるの?」
「最初は治療だったんだけど領主様に気に入られて素材集めに必要な資金稼ぎをしてる」
『大だ!!』
急に背中にかかる懐かしい重さと声に昔のことを思い出す。
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