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184話 釣りの結果は

結果発表

どれくらい我慢しただろうか


額からだけでなく身体中から汗が溢れて止まらない


相手の力が弱くなっているのが竿を引く力で感じ取れる


どうやらこの勝負は俺の勝ちのようだ


腕に入れていた力を抜いてゆっくりと息を吐く。


「こら大!!油断するな!!」


力を抜いた瞬間に一気に水面に引っ張られる。


マズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイ


腕に力を込めるが相手がそれを許さず更に引く力が強くなる。俺が一人で川に落ちるのはいいのだが二人を巻き込めない。


「クロ、シロと一緒に離れてくれ、このままだと持っていかれる!!」


「断る!それにクロとシロが居た方が重さで対抗できる」


そういうとクロが片膝から中央にもたれるように移動する。気のせいかもしれないがクロの体重が増えたように感じる。そのせいかやっと体勢を整えることができた。


「大、次に相手の力が弱くなったら一気に引いて。そこで勝負」


クロの言葉に頷いてその瞬間を焦らずに待つ。


焦るな落ち着け俺はただチャンスを待っているだけだ


手にかかる力が弱まる、先程よりも弱まるまでの時間が短い。相手は先程の攻撃にかけていたに違いない。一気に力を込めて出し惜しみ無しの力で釣竿を引き上げる。


川の水面から魚が現れて。観念したかのように大人しくなり目の前に姿を晒した。クロが捕まえた魚より少し大きな魚だ。


「うわぁ、大物だな大。でも残念だけど川に戻していいか?」


心配そうに見つめて聞いてくる。食べる為に釣ったわけではないし、俺一人では釣り上げられなかった。クロの意見に従って針を優しく取り川に逃がしてあげると目の前で大きく飛び跳ねて川に消えていった。


「大の釣り上げた魚は美味しい魚なんだけど皆が釣り過ぎて数が少ない。5年位は釣るのを禁止して数が増えるのを待つことにしている」


流石に寿命が長いだけに5ヶ月位の感覚で言ってくる。まぁ5年後ならまだ俺も生きていると思うからその時にここに来れるなら味わってみたい。


「なぁ大、腕も筋肉と傷が凄いな」


クロが硬さを確認するように腕に触れてくる。少し汗臭くないか心配だが、夢中で触っているので好きにさせる。多分クロもシロも強い気がする。これは勘だけど。怒らせてはいけない。


「なぁ、クロ、さっき体重が急に重くなった気がするけど魔法か何か?」


「魔法というよりは体術かな。クロは体の動きに対するスキルが得意でシロは魔法も体術も得意だけど本人にやる気がないから勿体ない」


膝の上で気持ちよさそうに寝ているシロの頭を撫でながら怒らせないようにしようと心に決めた。

ゆっくりのんびり更新します。

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