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179話 告白 前編(葉side)

葉君のライバルからの電話。

買い物をして急いで家に帰る。大兄が待っているはず。そう自分に言い聞かせるようにしながら玄関の扉を開ける。


玄関には大兄の靴は無かった。多分どこかに出かけてしまったんだろう。そう思って夜ご飯の準備をはじめる。いつもなら帰ってきてもいい時間だし、携帯を持っていかないことが少なかったからどこにいるか分からないと不安になる。


僕は大兄の奥様でもないし


恋人でもない


その上、奏さんの旦那さんなのに大兄の心配ばかりしている。それなのに奏さんは『いつか私が葉きゅんの一番になるから』と優しく抱きしめてくれる。僕なんかの何がいいんだろう?


料理を作り終えて大兄の帰りを待つ。テレビをつけてぼーっと見つめる。どのチャンネルを見ていても全く面白くない。


大兄と奏さんがいれば何を見ても面白いのに・・・・・・


夜の10時を過ぎてもまだ大兄は帰ってこない。さすがに遅すぎる。もしかするとまた鈴さんと一緒にどこかに出かけているんじゃ・・・・・・


頭の中を悪い妄想がぐるぐる回る。


そんな時に玄関の扉が開く音がする。リビングの扉を開けて大兄と分かると無意識で飛び付くように抱きついていた。自分が心配していたと伝えると『ごめん、心配すると思ってなかったから』といつものように大きな手で撫でてくる。


服を掴んで逃げられないようにしてから何処に行っていたのか確認する。


「朝の日課の途中で倒れて、鈴君の家で休ませてもらっていたんだよ」


えっ・・・・・・


今、鈴さんの家に居たって言ったような気がする。聞き間違えじゃないと思う。倒れたまでは分かったけど何で鈴さんの家でしかもこんなに遅い時間まで居る必要があったのだろう。


「なんで鈴さんの家なの?病院でもよかったよね?」


鈴さんは大兄を助けてくれたのに僕の口から出た言葉はそれを否定する言葉だった。相手が鈴さんじゃなければこんなことを言わなかったかもしれないけど鈴さんの名前を聞いただけで過敏に反応してしまう自分がいる。


大兄の答えを待っているとリビングから大兄の携帯の着信音が鳴る。しばらく待っていれば着信音が鳴りやむと思っていたけどなかなか鳴り止まない。奏さんなら僕の携帯にかけてくるだろうから多分電話の相手は鈴さんだと思う。


さっきまで一緒に居たくせにまだ足りないっていうつもり?


鈴さんって大兄の何なの?


大兄が『後で何でも言うことを聞くからと』言って僕を抱き上げてソファーへと向かった。相変わらず筋肉でごつごつしていて男らしさを肌越しに感じる。


大兄が電話に出て話すのを見ていると何故か携帯を渡される。鈴さんが僕と話したいと言っているみたい。いったい僕に何の話だろうか・・・・・・


携帯を受け取り耳に当てる


『もしもし、葉さんっすか?夜分遅くに連絡して申し訳ないっす』


『鈴さん?僕に何の用ですか?』


ここから僕の心を動かす会話が始まる。

ゆっくりのんびり更新します。

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