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178話 高まる不安(葉side)

頭の中で悪いことばかり考えてしまう。

朝ご飯の準備をしながら大兄を待っているけど中々帰って来ない。いつもならもう帰ってきてシャワーを浴びている時間なのに。


少し不安になって携帯に連絡を入れるとソファーから着信音が鳴る。携帯を持たないで日課に出かけたみたい。


鈴さんとの日課で帰ってこない・・・・・・


何も無いと思うけど何だか不安になる。探しに行こうにもコースを詳しく知っているわけではないし、そろそろ仕事に行く準備をしないといけない。自分の予想だけで仕事を休むわけにもいかず朝ご飯の準備を終えて仕事の準備をはじめる。


仕事中はミスをすることはなかったけど頭の中は大兄のことでいっぱいで仕事にほとんど身が入らなかった。


前はこんなことは無かったのにどうしたんだろう・・・・・・


何でこんなに不安になるのだろう・・・・・・


「葉たん、調子が悪そうだけど大丈夫かい?全身オイルマッサージしようか?」


「はぁ・・・・・・訴えますよ店長。」


いつもの調子で話しかけてくる店長を睨み付けながら答える。伝えてくる言葉はどうかと思うけど、やっぱり店長として従業員一人一人の変化を見て声をかけられるのは凄いと思う。人間に問題はあるけど。


「まぁ、葉たんのことだから無理してでも来てくれているんだろうけど、本当に無理なら休んでも大丈夫だよ。そうじゃないと来てくれるお客様に失礼だから」


珍しくまともなことを店長が言っている。


「ありがとうございます店長」


はぁ・・・・・・そうだよね・・・・・・


常連様も気がついている人はいたかもしれない。


いつものように笑えていた?


いつものように話せていた?


いつものように動けていた?


思い出すとかなり酷い仕事をしてしまっていたかもしれない。反省しないといけない。気合いを入れ直して仕事に戻る。今は仕事のことだけを考えよう。


『お疲れ様です葉さん』


「お疲れさま、犬君、鳥君。今日も犬君は可愛いね」


手を伸ばして頭を撫でると癖っ毛がさらにくしゃくしゃになる。


「葉さん止めてください、俺は将来いかついマッチョになるんで。背が伸びてマッチョになったら今度は俺が葉さんの頭を撫でますからね」


「ふふっ、楽しみだね鳥君♪」


「そうですねぇ、楽しみですねぇ。来世ではそうなるんじゃないですか♪」


「もぅ、二人とも馬鹿にして」


犬君と鳥君と話して少しだけ元気になる。


「こういうのでいいんだよこういうので」


こちらの様子を見ながら何かを呟き白米を食べている店長には触れないことにした。

ゆっくりのんびり更新します。

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