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175話 これからのこと

葉君のことを避けられない相手に相談を

「ありがとうっす大さん。また明日っす」


鈴君に手を振り返して家に向かって走り出す。


夢じゃなくて現実だったんだな。


つまりは葉君も俺のことを・・・・・・



奏に内緒でいられるだろうか?


答えを出すまで奏の前で今までのように接することができるだろうか?


多分無理だろう。


どの面をさげてという感じだが伝えないといけないだろう。俺は殺されるかもしれないけど奏が葉君を嫌いになることはまずない。どんな結果になったとしても支えてあげてくれるだろう。


奏の携帯に連絡する。


『おい、葉きゅんに会う前に何でお前の声を聞かないといけないんだ?まさか葉きゅんに何かあったのか!?』


『いや葉君は元気だよ。奏に大事な話があって、ただ家だとちょっと・・・・・・』


『分かった。じゃあ駅前の喫茶店な』


理由も聞かず了解してくれた。俺なんかよりずっと男らしい。目的地を駅前の喫茶店に変更して走りはじめる。通勤の時間も始まり人通りが増えてくる。


目的の喫茶店は店長のおじいさんが趣味でやっている店で、長くて夕方迄しか営業しないうえに日曜日は休みだ。何でも一人で経営するには体力的にもたないらしい。


喫茶店に到着して中に入ると奥の席に奏が珈琲を飲みながら待っていた。特に怒る様子もなくこちらに目が合うとさっさと来いと手招きする。待たせていたこともあるのですぐに席に座る。


「話って何だよ?」


「その、実は葉君のことで話があって・・・・・・」


いったい俺は何を伝えようとしているんだろう。そもそも告白の事を伝えて奏が信じてくれるだろうか?


「葉君がお前に告白でもしたのか?」


「えっ!?」


予想していなかった言葉に動きが止まる。まさか葉君から奏に伝えたのだろうか。


「はぁ・・・・・・そうか・・・・・・そうか・・・・・・」


奏が大きく溜め息をついて顔を上に向けておしぼりを顔を隠すように当てる。何かを言わないといけないのだが言葉が出てこない。


「奏・・・・・・」


「答えたのか?」


おしぼりを机に置いて顔をこちらに向けて真っ直ぐな瞳で見つめてくる。


「いや・・・・・・頭がパニックで答えていない」


しばらく沈黙した後にゆっくりと語りかけてくる


「そうか・・・・・・どうする気なんだ?」


奏に聞かれて答えることができない。どう答えるのが正解たのだろうか。情けない話だが鈴君の告白だけでもどうしていいのか分からないのに葉君にも告白されてわけが分からなくなっている。


「その、断って今までの関係を続けようかと。その方が奏も・・・・・・」


奏に思い切り胸ぐらを掴まれて睨まれる。


「何だよそれは?それはお前の気持ちなのか?それが葉きゅんのためになると思ってるのか?」


賛成してくれると思った意見を否定されてさらに頭がパニックになった。

ゆっくりのんびり更新します。

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