169話 告白 前編(鈴side)
鈴君の揺れ動く気持ち。
もしもだけど・・・・・・
大さんと自分が付き合うことになったとしたら普通でいられるだろうか?
音兄が居て三人で食事しているのに心臓の動きが速いままでおさまる気がしない。葉さんは大さんと一緒にいて普通でいるのだろうか?前に三人で商店街をまわった時は普通でいられないような感じがしたけど慣れというのもあるのかもしれない。
さっきのお風呂はびっくりした。あのまま一緒に入っていたらどうなっただろうか?
もしかしてそのまま・・・・・・
でも自分は経験がないうえに
初めてが男性だとしたら上手くいくものだろうか・・・・・・
それにあんなに大きいのどうしたらいいっすかね・・・・・・
多分師匠が居なかったら奪われるという感じで初体験はしていたと思う。そうなっていたら今の自分とは間違いなく違う道を歩いていたはず。こうやって大さんのことで頭がいっぱいになっていなかった思う。
今度、久しぶりに師匠にお酒でも持って会いに行こう。あのエロ師匠なら簡単には死なないから元気にしてると思う。それに師匠なら色々と教えてくれるはず。
久しぶりに組手もしたいっすからね。ぼっこぼこにしてやるっすよ。
食事が始まると大さんはいつも以上に惚れ惚れするぐらい食べだした。丼片手にお皿を平らげていく姿は見応えがあった。よほどお腹が空いていたのかあっという間にお皿は綺麗になった。音兄も気持ちのいい食べっぷりに嬉しそうにしていた。自分も軽く料理は出来るけど大さんが夢中で食べる姿に音兄に料理を習おうと思った。
ご飯が食べ終わるとお世話になったお礼と言って大さんがお皿を洗ってくれている。このまま泊まっていくと勝手に思っていたけど今度改めてお礼に来ると言って帰ることを伝えてきた。
少し・・・・・・
いやかなり残念だけど無理に泊まってもらうのも悪いから駅まで案内することにした。エレベーターに乗って、ふと大さんの首筋を見た時に気になることが見つかる。
あれっ・・・・・・
キスマークを付けた場所に傷が出来ている・・・・・・
もしかしたらこれって・・・・・・
気が付いたときには大さんを倒して馬乗りになっていた。自分の中のどす黒い感情が溢れてくる。大さんが痒みで掻いた可能性もある。
あくまでも勘だけど
葉さんがキスマークを消すように噛みついて
吸い付き上書きして
『大さんは僕のだから』と自分に忠告しているように感じる。
あのヤンデレ・・・・・・
その挑戦状受けて立つっすよ・・・・・・
ゆっくりのんびり更新します。




