165話 不安(鈴side)
告白してから不安な気持ちでいっぱいの鈴君の気持ち。
水族館でのデートは本当に楽しかった。大さんはデートなんて思ってないかもしれないけど自分には関係なかった。葉さんも含めた三人ではなく、自分の為だけに時間を作ってくれて一緒にいてくれることだけで幸せだった。
駅で別れる時に大さんにキスマークをつけて告白をしたっすけど・・・・・・
あれだとびっくりするぐらい鈍感な大さんは気がつかないっすかね。
いや・・・・・・自分が女性だったら気がついたと思うっすけど。
自分が学生の時に男性に告白されたり、体を触られた時は嫌悪感しか無かったから大さんもきっと嫌な気持ちになっているかもしれないっすね。自分がされて嫌だったことを人にするなんて最低っすね・・・・・・
でも、大さんと一緒に過ごしていくうちに少しずつ自分が抑えられなくなって、デートの最後には告白してしまった。答えも聞かずに逃げ出してしまったからいつもみたいに悪戯と思われるかもしれないっすけど、告白するだけで精一杯でその場で答えを聞くまで待つことはできなかった。
そのことがあるのか分からないっすけど大さんが日課のランニングに来ていない。自分も勤務の関係で毎日走ってるわけじゃないけど走る時はだいたい大さんと走っているから心配になる。
自分の告白を聞いて気持ち悪くなって近づきたくなくなったのかもしれない・・・・・・
走っていると嫌なことも少し紛れるから走り出そうと柔軟をしていると見慣れた姿が視界に入ってきた。
「おはよう鈴君。待たせちゃったかな?」
いつものように挨拶をしてくる大さんの顔を緊張のせいか見ることができず慌てて走り出す。
あぁ・・・・・・感じ悪いな自分・・・・・・
いつもよりペースを上げて走ってしまったせいか目的の神社下の自動販売機にはいつもより早く到着してしまった。柔軟運動をしているといつもなら大さんが現れるけど今日はまだ現れない。いくらペースを上げたといってもいつもの大さんならもう姿を表しているはず。
今日も遅れてきたし、もしかすると体調が悪かったりして途中で倒れているかもしれない。
すぐに戻ろうと決めた時に大さんの姿が見えた。気のせいではなくいつもよりペースが遅い上にかなりふらふらしている。調子が悪いならそう言ってくれればいいのに・・・・・・いや・・・・・・話をせずに走り出したのは自分か・・・・・・
「大さん、大丈夫っすか!?」
慌てて近づくと真っ青な顔をした大さんが抱きつくように倒れてきた。重さに耐えきれずそのまま地面に倒れる。大さんの息は荒く汗も酷くかいている、軽い脱水症状なのかもしれない。
救急車をよんだ方がいいのかもしれないけど大事にするのもあれだし、大さんの家も分からないのでタクシーを呼んで自分の家で休ませることにした。タクシーが来るまでの間、不謹慎だけど大さんに抱きつかれて幸せな気持ちになっていた。
ゆっくりのんびり更新します。




