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162話 鈴谷家の晩御飯

鈴君の家で晩御飯をいただきます。

「あらっ、ただ体が立派だから触らせてもらってるだけよ。鈴と違っていやらしい触り方なんてしないわよ♪」


「自分はそんなことしないっすよ!!大さんに嘘を言わないでほしいっす!!」


鈴君が俺と音音さんの間に割って入るように体を入れてくる。音音さんは『恐い恐い』と微笑みながら自分の席に座る。机の上には美味しそうな料理が並んでいる。パスタにお肉に野菜など様々な料理が並び色もいいが香りもいい。今日はほとんど何も食べていないせいか目の前の料理が更に美味しそうに感じる。


鈴君に落ち着くように伝えて席に座ってもらう。まずいそろそろ空腹の限界が来ている。


『いただきます』


手を会わせて目の前の料理を食べ始める。葉君の料理と味付けは違うがとても美味しい。イケメンの上に料理も上手とは、もてるんだろうなと感心しながら料理を食べる。


「ふふっ、いい食べっぷりね♪」


音音さんが手を出してくるので空になった茶碗を渡すと丼にご飯が盛り盛りで渡される。表情を変えず受け取り晩御飯を堪能させてもらった。食べ終えると食器を洗面台に運び洗いはじめる。最初は断られたがお世話になりっぱなしなので何かしたいとお願いして食器を洗っている。家でも葉君がやってしまうので久しぶりだ。


食器を洗い終えて帰ることを伝える。時計は9時を回っていた。まだ終電の時間には間に合うので駅まで案内してもらって帰ることにする。


別に葉君が恐いわけではない。


葉君が恐いわけではない・・・・・・


「もしよかったら今日は泊まっていけばいいじゃない。客室もあるからそこで寝るといいわよ。それとも私か鈴と一緒に寝たいのかしら?」


「いえ、お言葉はありがたいんですが今日は帰ります。お礼には改めて来ますのでその時はよろしくお願いします」


深々と二人に頭を下げる。良く寝かせてもらって美味しいものをたくさんご馳走になったので朝の体調とは比べ物にならないほど回復している。途中で倒れるようなことはないだろう。


「あら、ふられちゃったわね鈴♪」


「なんで自分がふられたみたいな言い方するの?ふられてないからね!?」


音音さんと話している鈴君はいつもと違って新鮮だった。


「駅まで案内してくれるかい鈴君?」


「分かったっす。着替えてくるから待っててほしいっす」


鈴君が走って部屋に向かうのを見送る。そんなに急がなくても大丈夫なんだけどせっかく急いでくれているので玄関で待つことにした。


靴を履いて玄関の扉に手をかける。


「大さん、気を付けてね。あと鈴のこと大切にしてあげてね。あなたに会ってから鈴は」


「音兄、変な話しないでよ!!ほら行くっすよ大さん」


鈴君に腕を組むようにしながら外へと連れていかれる。その姿を音音さんが微笑みながら手を振って見送っていた。

ゆっくりのんびり更新します。

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