156話 狩る者(奏side)
危険人物です。皆さん逃げてください。
ベッドの前に色々な衣装と縄と目隠し、そして冷蔵庫には高価な栄養ドリンクが冷やしてある。もちろん携帯の充電もしっかりしてある。写真に動画、想像しただけで心が躍る。大のことだからそろそろ葉きゅんを私の所に連れてきてくれるはず。
時計を見ながら時間が過ぎるのを待つ。本当に楽しみだ。葉きゅんにお願いして断られたことが何個かあった。夫婦だからとお願いしたけどだめだった。
だけど・・・・・・今日は違う・・・・・・
私が前からお願いしていたこと・・・・・・
そしてもしかすると泣き叫んで許しをこう葉きゅんを見てしまったら・・・・・・
私がストッパーをかけていたものが全て出てしまうかもしれない・・・・・・
葉きゅんが壊れてしまうかもしれない・・・・・・
ふふっ・・・・・・滾る・・・・・・
携帯の音が鳴る。大のやつか、もうすぐ家に着くという連絡だろうか?
「葉君は今日こっちに泊まるから。何か文句があるんだったら家に来たらいい」
「大、何勝手に決めてんだ!?こっちは準備してるんだぞ!!!葉きゅんが着る衣装とか拘束して逃げられないようにする道具とか気を失わないように買い込んだ栄養ドリンクとか!!!私は朝からこの後のことを楽しみで楽しみで躍り狂いそうな気持ちを抑えてたんだぞ!!!!!!」
携帯はいつの間にか切れていた。
「大・・・・・・待ってろよ・・・・・・ひさしぶりに・・・・・・きれちまったよ・・・・・・」
やけに冷静になった私は冷蔵庫の栄養ドリンクを何本か雑に取り出して飲み干して実家へと向かった。
ゆっくりのんびり更新します。




