155話 買い物(葉side)
葉君の胸中。
大兄との久しぶりのデートはとっても楽しかった。
大兄にそのつもりが無いのは分かっているけどこうやって二人で出掛けられるだけで僕は満足・・・・・・
奏さんと二人で出掛けるのが嫌なわけじゃない。奏さんは僕のことを本当に大切にしてくれる。僕も奏さんのことが大好き・・・・・・
だけど大兄は・・・・・・
僕にとって・・・・・・
一番大事な人だから・・・・・・
デート中に名前を呼んでくれた時に心臓が止まるかと思った。予想していなかった不意討ちにやられてしまった。大兄は無意識でやってくるから困る。
多分、鈴さんも一緒なのかもしれない。でも大兄と先に出会ったのは僕だし大兄と一緒にいる時間が長いのも僕だ。
奏さんと一緒にいる僕が大兄を独占しようとすることは正直卑怯だと思う。
だけど僕は・・・・・・
鈴さんにも誰にも大兄を渡す気なんてないから・・・・・・
大兄に肩を掴まれて頭の中がパニックになって顔を背けたらごつごつの指先で顎を掴まれて無理矢理視線を合わされた。動こうにも全く動けず抵抗なんてできるわけがないと思い知らされる程の力に僕の心臓は
高鳴った・・・・・・
夜にもう1話更新する予定です。




