143話 過ぎていく日曜日 午後
葉君を迎えに商店街に。
部屋にアラームの音が鳴り響く。手を伸ばし携帯のアラームを消そうとするが上手くいかず何度か消そうとして何とか消すことができた。
ゆっくりと体を起こしてシャワーを浴びにいく。いつもより少し熱いシャワーを浴びて意識を覚醒させる。タオルで体を拭いている時には目はすっかり覚めていた。
鏡に映る首筋を見つめると傷が残って真っ赤になっている。鈴君は悪戯だと説明がつくけど葉君が何でこんなことをしたかは分からない。服に着替えて車に乗り途中のコンビニで珈琲を買って飲む。コンビニの珈琲は安くて美味しい。働いていた時は毎日同じコンビニで珈琲を買ったな。仕事中にありさちゃんが淹れてくれる珈琲も美味しかったな。俺だけじゃなくて同僚の男連中は皆、楽しみにしていたっけ。
車を停めて葉君の仕事場へと向かう。夕方ということもあって少しずつ人が増えてきた。約束の時間までもう少しある。喫茶店でマスターの愚痴でも聞こうかと歩いていると聞き覚えのある声に振り返る。
「大、何してるんだこんな所で?」
「部・・・・・・そのありすさんどうかしたんですか?」
「あっ、あぁ、まぁ、そのなんだ、ちょっとな、ありさとクリスマスに会社で食事する場所の予約にな」
「そういえばもうそんな時期なんですね。毎年楽しみにしていたんですけど、今年は多分一人で過ごしそうですね」
頭を掻きながらありすさんに伝える。
ゆっくりのんびり更新します。




