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133話 デート当日(鈴side)

デート当日の朝の鈴君。

携帯の目覚ましの音が鳴り響きゆっくりと手を伸ばして音を止める。時間を確認すると6時を少し回ったところだった。頭がぼーっとしている。二度寝をしたら気持ちよさそうだけど眠気に負けてしまうと完全に遅刻してしまうのでふらふらと立ち上がる。脱衣場にふらふらとした足取りで向かいパジャマと下着を脱ぎ洗濯かごに入れてお風呂場でシャワーを浴びる。


熱いくらいのお湯を浴びて意識がゆっくり覚醒していく。朝風呂はとても気持ちいい。いつものようにランニングの後に入るのもいいけどシャワーを浴びながら目を覚ましていく感覚も悪くない。


鏡に映る自分の姿を見つめる。筋肉はなくて身長も低い。肌も白い。女性に見えるけど自分は男だ。別に男性が好きなわけではないし女性を好きになれないわけではない。


むしろ学生の頃は男性から告白をされたり


体を触られたり


襲われそうになったり・・・・・・


男性を嫌いになる気持ちが強かった。だから大さんは自分にとって特別な存在だった。嫌悪感の対象でしかない男性の存在を反転させてしまったのだから。昔から何に対しても興味を持っていなかった。親に言われて勉強をして中学に入り高校に入り、大学に入って就職して、結婚してと普通の生活を送ろうと決めていた。それが自分の中で一番楽に感じたからだ。


夢を叶えるために家を出ていく兄を見て自分のしたいことの為に行動できることに凄いと思った。自分にも家を出るくらい叶えたい夢ができるか心配になってしまったが合気道の師匠に会って警察官になるという進路が決まった。


まぁ師匠は大概なエロじじいなんっすけどね・・・・・・


でもまぁ、自分の見た目じゃなければ師匠は技を教えてくれなかったらしいので自分の進路が決まったことや多分っすけど大さんの好みを考えたらこの見た目も悪くないのかもしれないっす。


タオルで体を拭いてドライヤーで髪を乾かして服を着てリビングに向かう。ソファーで毛布をかけて寝ている音兄がいた。


もぅ・・・・・・風邪でもひいたらどうする気。


音兄の体を揺すり部屋で寝るように伝えると目を覚ました音兄が自分の顔をじっと覗き込んでくる。お風呂上がりだけど何か変だろうか?


「あら鈴、目の下にクマが出来てるじゃない。睡眠が足りなかったのかしらね」


「睡眠に関しては音兄の方が足りてないでしょ?大丈夫?無理したら死んじゃうよ?」


「ふふっ、私が死んでも鈴がここに死ぬまで住めるくらいの貯金は残しておくから大丈夫よ♪」


そう言って音兄が微笑みながら頭を撫でる。自分のことより他人のことを考えて行動する音兄の事が心配になる。

ゆっくりのんびり更新します。

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