128話 水族館にて2
鈴君との食事。
「お待たせ鈴君」
お昼時になったのでフードコートで食事することになった。鈴君が席を取って俺が鈴君の注文を聞いて買いに行く。12時を少し経過したぐらいなので混み合ってくる時間帯ということもあって殆んど席が空いていない状態だったが鈴君がたまたま席を見つけてくれたのでご飯にすることができた。
フードコートは水族館に隣接していて水族館のお客様で無い人でも利用することができる。様々なお店が集まっているせいか平日もお客様が多いらしい。今日は週末ということもあって席を探してうろうろしている人達もいる。待っているお客様がいる以上は食事を終えたらすぐに席を空けないといけないな。
「鈴君、俺と同じでうどんでよかったの?」
「好き嫌いとかは無いし、温かいものを食べたかったんで大丈夫っすよ」
注文して受け取ったうどんを運び自分と鈴君の前に置く。俺が煮込みうどんで鈴君は釜玉うどんだ。どれも美味しそうだったが匂いにやられて煮込みうどんにしてしまった。鈴君はフードコートにあるうどんのチェーン店で全ての商品を食べた結果、釜玉うどんがお気に入りになったらしい。
「このあとどうする鈴君?」
「イルカショーとペンギンを見てから商店街をぶらついてご飯を食べるのはどうっすか?」
断る理由はないのでご飯を食べ終えてイルカのショーが始まるまでペンギンを見ることにした。ペンギンも様々な種類がいる。エンペラー、アデリー、ジェンツー、ヒゲなどなど水槽に書かれた説明を見ながらペンギンを見る。何とも言えないけど動き方がとても愛らしい。他の場所より更に寒い気がするが人気がある水槽のようでそれぞれ楽しそうにペンギン達を見つめている。
「大さん、ペンギンっすよ。いやぁペンギンいいっすね♪」
周りのお客様に混じって携帯で写真を撮っている。俺の携帯にもその機能があると思うのだが使ったことはない。そもそも携帯はメールと電話ができればいいのだから。それに写真なら後から鈴君に見せてもらえばいい。
イルカショーの時間帯が近づいてきたので席を取るために会場に向かう。ショーが始まる時間が近づいているせいか席が埋まっていく。前の方の席はほぼ埋まっているので後ろの方の空いている場所に座る。親子で来ている小さい子供が楽しそうに待っている姿に癒される。もし俺が結婚できて子供ができたら、奥さんと子供と一緒に色々な場所に行くのだろうか。そんな妄想をしていると音楽が流れイルカショーが始まった。
ゆっくりのんびり更新します。




