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117話 帰宅

色々考えながら家に帰ることに。

扉を抜けて異世界との温度差に体が震える。流石にこちらの世界では計さんの作ってくれた服は派手なので山田さんが鍵を閉めて降りて来るまでに着替えることにした。けっこう汗をかいたと思うが不快に感じることはなかった。これだけの実力があるからお客様を選べるのだろう。


山田さんが降りて来たので入り口に向かい外に出る前にお店の全体を見回す。マスターのようにとはいかないがシェーカーを振る自分と接客をする葉君。上手くいくかは分からないけど山田さんを含めて色々な人が協力しようとしてくれている。


やってみるか。


だめだったら葉君には戻る場所があるし奏だっている。俺はまた無職に戻るだけだ。


「今回はありがとうございました。」


「いいえ、大さんがあちらの世界に慣れてきてくれて良かったです。今度は葉さんも一緒にあちらに行きましょう」


そう言って入り口の鍵を閉め挨拶をして会社に戻る山田さんを見送り駅に向かう。電車に乗るか迷ったが走って帰ることにした。葉君には『一時間後に帰る』とメールを入れて準備運動を始める。


胃の中に冷たい空気を吸い込みながら走り出す。秋も終わって冬が近づいている。年末か来年の始めにはお店を始められるだろうか。葉君の接客は大丈夫だと思うが俺のスキルがまだまだだからな。やりながらでも覚えることはできるから後は資格とかかな。最悪山田さんが全部やってくれると言っていたが流石にそれは申し訳ない。鈴君とも相談して進めて行こう。


家に到着するとリビングから光が漏れている。葉君がご飯を作って待ってくれているのだろう。柔軟をして筋肉を伸ばしてから玄関を開ける。

扉を開けるお腹を刺激するいい匂いが鼻を攻めてくる。この匂いは鍋だろうか。カレーもいいがこの時期の鍋は最高だ。奏と喧嘩にならないか心配になる。


「お帰り大兄♪」


玄関まで葉君が迎えに来てくれてエプロン姿で抱きついてくる。今日は長い髪を後ろに編み込んでいつも以上に可愛いらしい。葉君みたいな子と結婚出来たら幸せだろうな。奏の幸せそうな顔を見ていればそれは容易に理解できる。


葉君が抱きついて離れない。鼻を押し当て匂いを嗅いでいるようにも感じるが・・・・・・


「あの葉・・・・・・」


「大兄・・・・・・いつもと違う匂いがするけど誰と会ってたの?」


普通に話しているだけのはずなのだが何故か背筋が凍る感覚に包まれる。食事をしながら全て話すことを告げて離れてもらう。


何も悪いことしてないよな・・・・・・

ゆっくりのんびり更新します。

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