116話 無事に村に戻った後に
マスターに挨拶して帰ることに。
「プルプル今回は良く働いてくれたな、ありがとう」
村に無事に戻りマスターをベッドに運んだ後にプルプルのいる小屋に戻りプルプルにお礼を言う。撫でてあげるだけでなく小屋にあるプルプル用のブラシで毛を丁寧に整えてあげると気持ちよさそうに座り眠りだした。
「なぁなぁ大、ガリィもいっぱい頑張ったぞ、褒めていいぞ」
いつの間にか現れたガリィが慣れたように背中に抱きついてくる。
「なぁ大、帰るんだよな。今日も泊まっていかないか?」
「ごめんなガリィ、大事な人を待たせているから」
葉君はどうしているだろうか。メールも入れたし怒ってないとは思うけど。
「むぅ、最近冷たいぞ。前はもっと一緒に遊んでくれたのに」
尻尾をぶんぶん振り不機嫌さをアピールしてくる。確かに最近、異世界でガリィと一緒に居る時間が少ない気がする。異世界のことで勉強したいことはまだあるから今度一緒に出掛けると約束してお店に戻ることにした。
お店に戻ると体力が回復したのだろうか?マスターがお店のカウンターで椅子に座りながらグラスを磨いていた。今日ぐらいお店を休みにするかラビィに任せて休んでいればいいと思うのだがどうやらマスターにとっては休むより営業している方が体力が回復するのだろう。
マスターが立ち上がりガラス製のシェーカーを振るう。ラビィが作ってくれた特注らしく俺は触らせてもらったことがない。見た目は今でも倒れそうなマスターだがシェーカーを振る姿は全く無駄な動きが無く店の中にシェーカーを振る音だけが響き渡る。
心に響く良い音だ・・・・・・
俺にもこんな風にシェーカーを振れる日が来るのだろうか。
出来上がったお酒をグラスに注いで俺の前に置く。
「今回のお礼です。普段は君のようなタイプに特別なカクテルは作らないのですが君がいなければここに戻って来れなかったかもしれないので」
「ありがたくいただきます」
グラスに注がれた青いカクテルを口に含み一気に飲み干す。喉を通り胃に染み渡る何とも言えない爽快感と甘味に今日の疲れが一気に取れたような錯覚を覚える。こちらの世界で取れた果物と現実の世界と異世界のお酒を混ぜるとこの味が出せるらしい。もちろん作り方は企業秘密らしい。
「まぁ、気長にこちらの世界に勉強しにきてください。不本意ですが私の刺激にもなりますし、ガリィとラビィが喜びますから」
いつの間にか座っている山田さんがお酒を飲み終わるのを待ってから一緒に現実の世界に帰ることにした。プルプルは眠っているしガリィとラビィにはマスターを手伝ってほしいと伝えて久しぶりにのんびり歩いて帰ることにした。
今日のご飯はなんだろう。
ゆっくりのんびり更新します。




