109話 捜索3
プルプルに何とか協力をお願いする。
プルプルの頭を優しく撫でて何とかマスターのことを探してくれないかお願いする。
「プルプル・・・・・・」
少し考え森の中を探索するように歩き始める。しばらくしてある場所で立ち止まり地面を注意深く見始め匂いを嗅ぐと地面を蹴り付け俺に背中に乗るように伝える。背中に乗り山田さんに声をかける。
走り出すプルプルを追い抜かさないように山田さんがついてくる。昼が近づいて暑くなってきているのに相変わらず山田さんは汗一つかかずついてくる。
村に戻る道を越えて先へと進んでいく。村の道から先に進んだことはないがプルプルと山田さんが居てくれるから大丈夫だろう。最悪、危なくなったらプルプルを逃がす時間ぐらいは稼げるだろう。
道はのどかな田園地帯が続き危険そうな生物にも会わずまるで散歩しているような気持ちになる。プルプルが走ってくれているせいで風が当たり心地よい。
しばらく走ると橋があり橋を越えた先にガリィの住んでいる4倍程の大きな村が見えてくる。マスターはあそこに居るのだろうか?村に住んでいる人達がよい人達だと助かるんだが。村に入る前に橋の下の川で休憩をしつつ状況整理する。
「山田さん、村って普通に入れるんですか?」
「えぇ、村でしたら基本は問題なく入れると思います。ただ村より大きい場所だと通行書かギルドプレートが必要です。ただ大さんはプレートがありますよね?」
首にぶら下げているプレートを見つめる。シャルルさんから貰ったプレートが役に立つということか。しかし俺が下手なことをするとシャルルさんに迷惑がかかる。使い時は考えないといけない。プレートは服にしまうことにした。
「あの村にはミミがいます。そうなるとマスターが居る可能性は上がりますね」
「山田さんミミというのは誰ですか?」
この世界に来て始めて聞く名前だ。今後の為にも知っておいた方がいいだろう。
ミミは大きい町の貴族のお嬢様らしく目の前にある村は領地の一つのようで村にたまに遊びに来ているらしい。暇潰しにガリィの住んでいる村に遊びに来た時にマスターの店に入ってお酒を飲んだ時にその味に惚れ込んだようで、それからマスターのスカウトに良く村に来ているらしい。ちなみにガリィとは昔からの知り合いらしく凄く仲が悪いらしい。
休憩を終えて元気がいっぱいのプルプルの背中に乗り村へと向かう。無事でいてくれるといいのだが。
ゆっくりのんびり更新します。




