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神具の呪師  作者: fukuchan
7/26

小太刀の思い

今回は短めです。

物語は冒頭に巻き戻る。


「影森、今の放送って・・・・・・」

鍔鳴は顔を青ざめていう。

「ああ、信じたくないけどマジみたいだな。」

「冗談じゃないぜ、まったく。影森、さっさと避難しよう!」

「いや、おまえは先に行っててくれ。日和や彼方が心配だ、二人を探してから俺も合流する。」

「悠長なこと言ってる場合かよ!探してる最中に犯人に遭遇したらどうすんだ!怪我じゃすまないかもしれないんだぞ!お前の気持ちはわかるけどな、今は自分を優先する時だ。なに、彼方ちゃんも刃向井さんも馬鹿じゃない。とっくに避難してるさ。」

鍔鳴は、日和と彼方を捜索すると言い切る小太刀を説得する。

「いや、あいつらがいる教室は体育館から一番遠い場所だ、まだ校舎内にいる可能性が高い。大丈夫だよ、ここからはそう遠くない、教室に二人がいなかったらすぐに避難する。」

「ああもう!お前ってやつは、二人のことになると途端に頑固になりやがる。わかったよ!さっさと行け!ただし約束だ、絶対無事でいろよな!」

鍔鳴はそう言い残すと急いで教室から逃げ出した。小太刀は教室に誰もいない事を確認し、狐孤を呼び出す。

「狐孤!」

「はっ!狐孤、ただいま参上いたしました。」

いつもとは打って変わり真剣な表情の狐孤が姿を現す。

「状況はわかってるな?二人と不審者の位置を探れ!」

「もうやってます!-!これは・・・・・・」

「どうした?何かあったのか!?」

尋常ならざる表情を浮かべる狐孤に小太刀は問いただす。

「日和様と彼方様は御無事です。体育館に向かわれています。しかし、下手人には呪をはじかれました。申し訳ございません、油断しました。まさか下手人が呪師だとは・・・・・・」

「-!!ばかな、呪師だと!?」

「ええ、間違いございません。油断していたとはいえ、この私の呪をはじいてきました。相当の手練れです。ご主人様、ここは紅羽様におまかせして早々に避難するのが得策かと。紅羽様も下手人を捜索しておられます。」

「なるほどね、あの会長が学校を休んでいたのはそういうことか。」

余談ではあるが、紅羽が学校を欠席したことは学園中に知れ渡っていた。これまで無遅刻無欠席を貫いてきた完璧超人がついに欠席した、学園はこの話題でもちきりであった。

閑話(それは)休題(ともかく)

「ご主人様、お早く避難を、ここにいては危険です。」

狐孤は避難を呼びかける。しかし・・・・・・

「いや、それはできない。」

小太刀は拒否する。

「ご主人様!?」

「考えたくはないが、犯人の目的が俺である可能性がある。もし本当にそうだった場合、体育館にいてはみんなを危険にさらすことになる。それはできない。」

「うっ・・・・・・。しかしご主人様、あなた様はもう呪師ではありません。ただの一般人です。そうご自分でお決めになられたではありませんか!!」

「それでもだよ、俺は万に一つも学園の皆を巻き込みたくない。狐孤、心配してくれてるんだな、ありがとう。なに、大丈夫さ。犯人の目的が俺だったとしても、お前がいる。万が一の時はよろしく頼むよ狐孤。」

小太刀はそういうと狐孤の頭をやさしくなでる。

「もう、ご主人様はずるいです。そういう言い方をされては、従うほかないではありませんか。」

狐孤は頬を赤らめ、拗ねたようにつぶやく。そして表情を一転させ、小太刀の前に跪き、いった。

「ご安心くださいご主人様、この狐孤独めがあなた様を全力でお守りいたします。」

「ああ、頼りにしてるぜ。」

その様子はさながら王と忠臣であった。


第七話でした。第一章もいよいよクライマックスに差し掛かってきました。

これまで以上に気合を入れて頑張ります!!

次回もお楽しみに。

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